延年の舞

延年の舞
毎年、1月6日に郡上市白鳥町の長滝白山神社で奉納される神事芸能である。延年とは、中世の寺院社会で主として行われてきた遊宴芸能である。延年の舞が行われているのは、日光輪光寺と平泉毛越寺[もうつうじ]と長滝白山神社の3か所のみである。
長滝の祭りは六日祭り、正月6日に行われるが、これは大晦日から始まって7日目に当たる。つまり、結願[けちがん]の日である。その結願の日の催しが、修正会[しゅうしょうえ]の延年として残ったのである。
社殿で行われる延年の舞は、酌取り、露払い、たうべん、乱拍子、田楽、しろすり、はっさい(大衆舞)の7つを総称して延年の舞といっている。かつて行われていた菓子讃め、かいこう、倶舎などはほとんど行われていないが、祭りの最初の行事としての菓子讃めは行われる場合もある。
延年の途中から拝殿の土間に吊した桜、菊、牡丹、椿、芥子の5つの花笠を若者達が人梯子を組んで、この花をもぎとろうとする。この人梯子は3段でも届かない。もぎとらないうちに人梯子が崩れる。花笠をもぎとることができると、そのまま下に落ち、人々がその花を奪う。この花を持って帰ると、養蚕がよくできると一般人は大いに花を奪うことを喜ぶのである。これが延年の舞のなかでもよく知られている花奪いである。