【授業】基礎生物
【授業】基礎生物
Ⅰ はじめに
「基礎生物」は、管理栄養士のための基礎科目となる授業である。「基礎生物」では、人の細胞や組織、器官などの構造や働きについて学修する。人の体の仕組みの理解は、管理栄養士として個々人に合わせた栄養指導や献立を考える上での根拠となる重要な知識である。また、学修した知識は、管理栄養士として必要な基礎栄養学や解剖生理学、生化学等を学ぶための基礎知識となる。
Ⅱ 授業の目的・ねらい
「基礎生物」では、私たちが生きていくために必要な人の体の仕組みを理解するとともに、今後管理栄養士として必要な基礎栄養学や解剖生理学、生化学等を学ぶための基礎知識を習得することを目的とする。
Ⅲ 授業の教育目標
15回の授業教育目標を示し、各講に学修到達目標を設定し、個々に学修の到達を確認することができる。
テーマ1 人体の構造、生物の構造
1.何を学ぶか
・人の体の成分・臓器
・人の細胞の特徴
・細胞小器官の役割
2.学習到達目標
・人の体の構造を踏まえて細胞の役割を説明できる。
・細胞小器官の役割を説明できる。
3.研究課題
・消化器系の器官を図示し、器官名をまとめなさい。
テーマ2 細胞の構造
1.何を学ぶか
・細胞膜の構成成分
・細胞膜を介した物資の移動
・受動輸送と能動輸送
・エンドサイトーシスとエキソサイトーシス
・浸透圧による濃度調節
2.学習到達目標
・細胞膜の成分・構造を理解し、細胞膜を介した物質の移動を説明できる。
3.研究課題
テーマ3 遺伝とDNA
1.何を学ぶか
・DNAの構成成分と構造
・染色体の構造
2.学習到達目標
・DNAの構造と役割を説明できる。
・染色体の構造と役割を説明できる。
3.研究課題
テーマ4 細胞分裂
1.何を学ぶか
・体細胞分裂の仕組み
・DNAの複製過程
・体細胞分裂と減数分裂の違い
2.学習到達目標
・体細胞分裂と減数分裂の違いを説明できる。
・体細胞分裂におけるDNAの複製の過程を説明できる。
3.研究課題
テーマ5 たんぱく質合成
1.何を学ぶか
・転写の過程
・翻訳の過程
・転写・翻訳によりできたたんぱく質の役割
2.学習到達目標
・転写・翻訳の過程からたんぱく質ができるまでを説明できる。
3.研究課題
テーマ6 酵素
1.何を学ぶか
・酵素の成分
・酵素の役割
・酵素の反応の調節(阻害反応・フィードバック調節)
2.学習到達目標
・酵素の役割を説明できる。
・酵素反応の調節について説明できる。
3.研究課題
テーマ7 栄養と代謝
1.何を学ぶか
・代謝の定義
・グルコースから解糖系・クエン酸回路・電子伝達系によりエネルギーができるまでの過程
2.学習到達目標
・グルコースからエネルギーができるまでの過程を説明できる。
3.研究課題
4.動画資料
5.プレゼン資料
テーマ8 栄養と代謝
1.何を学ぶか
・グルコースから解糖系・クエン酸回路・電子伝達系によりエネルギーができるまでの過程
2.学習到達目標
・グルコースからエネルギーができるまでの過程を説明できる。
3.研究課題
テーマ9 動物の組織
1.何を学ぶか
・上皮組織の構造の特徴と役割
・支持組織の構造の特徴と役割
・筋組織の構造の特徴と役割
・神経組織の構造の特徴と役割
2.学習到達目標
・人の体の組織について、構造・役割を説明できる。
3.研究課題
・血液の成分や役割についてまとめなさい。
テーマ10 動物の器官(消化系)
1.何を学ぶか
・消化器系の臓器の再確認と構造の特徴
・口腔・胃・小腸での栄養素の消化
・3大栄養素の消化過程の整理
2.学習到達目標
・人の体の消化器系の臓器を理解し、役割・構造を理解できる。
・消化酵素の役割を説明できる。
・3大栄養素が消化される過程を説明できる。
3.研究課題
4.動画資料
5.プレゼン資料
テーマ11 動物の器官(循環系)
1.何を学ぶか
・循環器系の定義
・心臓の構造
・体循環と肺循環による血液の流れ
2.学習到達目標
・人の体の循環器系の臓器を理解し、役割・構造を説明できる。
・体循環と肺循環を説明できる。
3.研究課題
テーマ12 動物の器官(腎・尿路系)
1.何を学ぶか
・腎・尿路系の定義
・腎臓の構造
・尿ができるまでの過程
2.学習到達目標
・人の体の腎・尿路系の臓器を理解し、役割・構造を説明できる。
・腎臓で尿ができるまでの過程を説明できる。
3.研究課題
テーマ13 動物の器官(神経系)
1.何を学ぶか
・神経系の定義
・中枢神経と末梢神経の違い、役割の違い
・自律神経による体内環境の調節
2.学習到達目標
・人の体の神経の種類・役割を説明できる。
・神経の働きによる体内環境の調節について説明できる。
3.研究課題
テーマ14 動物の器官(内分泌系)
1.何を学ぶか
・内分泌系の定義
・ホルモンの役割
・ホルモン分泌の流れ
・ホルモンによる体内環境の調節例(血糖値)
2.学習到達目標
・人の体の内分泌に関わる臓器やホルモンの役割を説明できる。
・ホルモンによる体内環境の調節について説明できる。
3.研究課題
テーマ15 動物の器官(免疫系)
1.何を学ぶか
・免疫の役割
・自然免疫と獲得免疫の違い
・獲得免疫に関わる細胞の役割、反応機構
2.学習到達目標
人の体の免疫反応の意味について説明できる。
自然免疫と獲得免疫の役割を説明できる。
獲得免疫における細胞の働きを説明できる。
3.研究課題
Ⅳ レポート課題
課題1
課題2
Ⅴ アドバイス
課題1解説
課題2解説
Ⅵ 科目修得試験:対面による筆記試験
Ⅶ テキスト
食と栄養を学ぶための生物学,堀田久子,池晶子,塚元葉子,化学同人
Ⅷ 参考文献
医療・看護系のための生物学,田村隆明,裳華房
第2版カラー図鑑 人体の正常構造と機能【全10巻縮刷版】,坂井「建雄,河原「克雅,日本医事新報社
資 料