東二口人情浄瑠璃

東二口人情浄瑠璃
東二口文弥人形浄瑠璃は、白山麓尾口地区東二口集落の伝わる民俗芸能。今から約350年前に村の有志が京で人形遣いについて伝授し、現代に伝えられている。毎年、旧正月である2月中旬の土曜日・日曜日に東二口歴史民俗資料館の特設舞台で演じられる。1公演は2~3時間である。浄瑠璃は、集落の伝承者15名で行わる。ここで上演される浄瑠璃は、「でくの棒」と呼ばれる顔の表情が変わらない高さ60cm程度の人形遣いによる芝居である。普通浄瑠璃は、一つの人形を2~3人の人形遣いが操作するが、ここで使用される人形は、各役の頭部の人形に十字の木の棒を付け、服を着せているので文字どおり「でくの棒」である。ゆえに「でくの舞」とも呼ばれている。公演は、太夫(話手)、三味線、太鼓打ち、人形遣いで行われる。人形遣いは2~3名で行われ、一人の人形遣いが1度に2~3体の人形を扱うこともある。芝居の演目は、「源氏烏帽子折」「出世景清」「門出屋島」「大職冠」「酒呑童子」等江戸から明治時代にかけて大衆芝居等で演じられてきた演目である。演目は三番叟、口上から始まり、当日の演目、最後は太夫が人形を遣い「華ほめ」と呼ばれる観客に対しての謝辞で終わる。昭和54年からは東二口民俗資料館の専用舞台で演じられているが、以前は、村の浄土真宗道場にて演幕を張り、簡素に行われてきた。現在、集落は急激な過疎化に悩まされ、伝承者が高齢化し伝承が危機的な状況に陥っている。
特色
国指定無形民俗文化財(昭和52年5月17日「尾口のでくまわし」として指定)、古浄瑠璃の形態の芸能は、全国では薩摩川内市、佐渡市、この白山麓のものしかなく貴重な無形文化財である。

メタデータ
東二口のでくまわし
資料集
076_079_東二口人形浄瑠璃