阿多由太神社本殿

阿多由太神社本殿            高山市国府町木曽垣内
  昭和36年、国の重文に指定されている。三間社流見世棚造柿板葺、桁行は2.76m、梁間は1.25m、向拝は0.96m、基壇は玉石で積まれている。素朴・優雅で技法が極めて優れ、優雅な感じのする建物である。延喜式や三代実録に記載された古い社で、木曽垣内・三日町・半田の一部の産土神として、江戸時代にはこの地方の総社として広く崇敬されてきた。主祭神 は大歳(おおどし)御祖(みおやの)神(かみ)、大物(おおもの)主(ぬしの)神(かみ)。
荒城川にかかる赤い欄干の橋の向うに社域の杜が見える。橋を渡って木造の鳥居をくぐり、階段の上が阿多由太神社の境内である。阿多由太神社の境内地は山裾の南面を切開いて南面した平坦地で、樹齢数百年の大樹が繁り、往昔より阿多由太の森と称されてきた。
本殿建物は様式、技法等から見て室町初期に建立されたものと考えられている。その後の修理年代についても記録がないため判然としないが、本殿は元禄以前より覆家がかけられていたが、江戸末頃に修理が行なわれ、昭和初年にも修理が加えられている。虫害及び腐朽は甚だしく、昭和41年10月からは9カ月の工期で全解体修理工事が進められた。
本殿の祭神は中央に大年御祖神、右脇間に熊野社家津御子神、左脇間に諏訪社建御名子神のほか、七軀の神像と二軀の随神像が祀られている。
 (註1)『重要文化財阿多由太神社本殿修理工事報告書』重要文化財阿多由太神社本殿修理委員会 昭和42年発行