国指定・照蓮寺
国指定・照蓮寺
〈国指定〉昭和31年6月28日
〈所有者〉照蓮寺
〈所在地〉堀端町8番地(城山公園内)
〈時代〉室町時代(16世紀)
〈員数〉1棟1枚
本堂(1棟)桁行7間(16.27m)、梁間9間(20.05m)、一重、入母屋造、とち葺形銅板葺
棟札(1枚)「飛州白川光耀山照蓮寺住持云々 延宝六戊午 十月十九日 奉行三嶋宇右衛門 棟梁池守源五」
永正年間(1504~1521)の建立と伝えられるこの本堂は、書院造を基調として、道場発祥の過程を物語る真宗寺院最古の遺構である。荘川村中野にあって中野御坊と呼ばれてきたが、御母衣(みぼろ)ダムが建設されることになり、昭和33年から35年にかけて現在地に移築された。延宝6年(1678)の棟札や小屋束の墨書から、当時の流行であった本願寺式急勾配の屋根に改装されていたことがわかり、移築の際に創建当初の緩やかな屋根に復元された。
杉柾目(まさめ)の柱に取られた大きな面、柱の上の美しい曲線を描く舟(ふな)肘木(ひじき)、広縁内部の調和のとれた舞(まい)良(ら)戸(ど)と明(あかり)障(しょう)子(じ)など、仏壇構えの内陣とともに上品な雰囲気が漂う。
参考文献
『高山の文化財』10~11頁 高山市教育委員会発行 平成6年