白山山頂遺跡
白山山頂遺跡
いにしえから山岳信仰のメッカとして栄えた白山の山頂部には、平安時代から江戸時代まで使用されていた仏堂跡や宿(しゅく)と呼ばれる宿泊所跡が遺跡として残されている。白山の山頂は、御前峰(ごぜんほう 標高2702m)、大汝峰(おおなんじがみね 標高2684m)、別山(べつさん2399m)から成る。この三峰には、社祠があり白山の諸神を祀る。もともとこの社祠には白山の本地仏(ほんちぶつ)が平安時代から祀られており、明治7年(1874)7月まで安置されていた。明治7年に当時の政府によって推進されて廃仏希釈により仏像が下された(「白山下山仏」という)。御前峰が十一面観音、大汝峰は阿弥陀如来、別山は聖観音である。この周辺には、祈祷の場所として遺構も残る。この存在を初めて確認したのが、昭和60年に國學院大學の考古学研究室が実施した確認調査である。調査の結果、10世紀中頃から16世紀まで使用された祭祀遺物(鏡・経石・懸仏・刀子、経筒、銅銭、陶磁器等)が濃厚に残存していることが判明した。また、かつての噴火口に近い六地蔵堂などでは石垣や明治の廃仏稀釈で破壊された石仏が残存していることが確認されている。」
特色
歴史遺産価値が高く、文化財としての保護措置が求められている。
メタデータ
白山山頂遺跡
資料集
080_083_白山山頂遺跡