阿弥陀ヶ滝・大師堂・中居神社
阿弥陀ヶ滝・大師堂・中居神社
真っ白な雪を冠し、霊峰として崇められる白山。その麓で長良川とともに暮らしてきた人々は、豊かな恵みをもたらす水の源であるこの山に、水の神を祀り、豊穣の神を祀り、その地の祖霊たちを祀り敬い、感謝してきました。
修験僧の泰澄が頂上を極め、千日の修行を積んで白山を開山したのは養老7(717)年のこと。以来、白山信仰は長良川の下流へと広まり、多くの修行者が白山へ詣でるようになりました。やがて参詣道の「美濃禅定道」は霊場として栄え、最盛期には「上り千人、下り千人」が行き交うといわれるほどのにぎわいをみせたのです。
平成29年に開山1300年を迎える白山。長良川沿いには今も多くの社寺や遺跡、古道が遺り、先人が詣でた美濃禅定道を体感することができます。奇岩や「神の岩」が点在する長良川の畔に楼門を構え、厳かな空気に包まれる洲原神社。禅定道の起点「美濃馬場」の白山中宮長瀧寺として栄え、神仏習合の姿をとどめる長滝白山神社。スギの巨木群をくぐり抜け、清流を渡ると姿を現す白山中居神社には、今も時に白山の神々が遊ぶと伝えられています。