沖縄の産業 琉球漆器
沖縄の産業 琉球漆器
【Expression】
琉球の漆器は、海外交易の盛んな14世紀~15世紀の頃から始まり、その技術、芸術性が高く評価され、献上品としてまた貿易品として最も喜ばれた品物の一つである。立体的な浮彫表現である「堆錦」技法は、中国の堆朱の技法からヒントを得て、沖縄独特の加飾法として考案された。
琉球漆器の下地には、沖縄県の県花「デイゴ」や 「シタマキ(エゴノキ)」「センダン」の木材が使われる。「デイゴ」や「シタマキ(エゴノキ)」は、乾燥させてもゆがみなどによる 変形の少ないのが特徴で、特にデイゴはその軽い性質を利用して、大型の漆器や家具などに使われる。木目の美しい「センダン」や柔らかく軽く加工しやすい「シタマキ」は椀類、茶托、菓子器など、作品に応じて多様な木材を使い分けている。素材に恵まれた沖縄であるからこそ 漆器の文化が栄えたともいえる。