与那原の産業 セーイカ
セーイカとはソデイカの沖縄方言での呼び方であり、最初にソデイカ漁業が始まった久米島で、「せー(エビ)」に似た味がすることからこの名がついたといわれている。寿命は1年程度、外套長1m、体重は20kgにも達する巨大なカで、世界に一属一種の生物である。昼間は水深400~600mの深海で過ごし、夜間は餌を追って海面付近にまで浮上する。通常2個体ずつで遊泳する習性をもっている。撮影日には、当添漁港に600杯のセーイカがあがった。多い時には800~1000杯あがることもある。
イカは足が早いため、水揚げしてすぐに船の上で頭と足とにさばき、それぞれをひとつずつ包んで冷凍庫で保管しながら漁港に戻る。そのため、漁港につくと冷凍されたセーイカがベルトコンベアを渡して水産物荷さばき施設に移される。水産物荷さばき施設では、ベルトコンベアからおろされたセーイカを1包み毎に目方にのせて重さを記録する。その後、大きなコンテナにまとめて入れ、さらにコンテナごと大きな計りで総重量をはかり、二つ重ねてトラックへ運ぶ。
セーイカの身の繊維は柔らかいため調理もしやすく、刺身や寿司ネタだけでなく、最近はソーセージやチキアギ(沖縄の揚げかまぼこ)などの加工品も開発されている。ファーマーズマーケット与那原あがりはま市場などで購入することができる。