長良川鵜飼
鵜飼のあらまし
鵜飼とは、鵜を巧みに操って川にいる魚を獲る漁法のことです。
日本での鵜飼の起源は、稲作とともに中国から伝承したとする説、日本と中国で別個に発生したとする説があり、定かではありません。各地の古墳から鵜飼を表現しているとみられる埴輪が出土しているため、少なくとも古墳時代には鵜飼が行われていた可能性があります。文献では、7世紀初めに中国で成立した『隋書』「東夷伝倭国条」や、8世紀に日本国内で成立した『古事記』『日本書紀』などに、鵜飼に関する記述が見られます。
長良川鵜飼のはじまり
美濃国(現在の岐阜県)では、7世紀頃から鵜飼が行われていたと言われています。正倉院に納められている文書の内、美濃国と伝えられる702(大宝2)年の戸籍に、「鵜養部目都良売(うかいべのめづらめ)」という記述があります。この人物は、鵜飼を生業としていた集団の出身と推定されており、長良川鵜飼が1300年以上の歴史を持つとする由来となっています。
室町時代になると、将軍足利義教が墨股川(長良川)で鵜飼を観覧したという記録や、前関白太政大臣の一条兼良が現在の岐阜市鏡島の江口付近で鵜飼を観覧したという記録が見られます。
(https://www.ukai-gifucity.jp/Ukai/history.htmlより引用)
吹田市博物館
吹田市教育委員会では、昭和44年から埋蔵文化財の発掘調査を開始し、 以後、民俗資料の収集も順次進めるとともに、 市史編纂事業の終了を受けて、その関係史料も引き継ぎました。このような収蔵資料の増大によって、資料を良好な状態で保管し、調査研究して、広く市民に公開するための専用施設の建設が必要となってきました。
そこで、学識経験者などによる建設準備委員会が発足し、具体的な建築構想の検討を進め、1992年に開館しました。
吹田市博物館の使命は以下のとおりです。
(1)地域の文化を継承し、発信拠点となること
地域の文化に関する歴史資料等を調査研究し、市民の共有財産として次世代に継承します。このような情報を展示、普及活動等により発信することで市民の生涯学習活動を支援し、地域の文化を発見、見直し、創造していきます。
(2)市民が参加し、市民文化の向上に寄与すること
市民の視点に立ち、市民が集い、多様な体験を活かしながら博物館活動へ主体的に参加できる博物館とします。また、ボランティアをはじめとする博物館サポーターにより、学校教育や地域住民等との連携を深め市民生活を豊かな潤いのあるものにします。
ここでは、博物館所蔵資料のデジタルアーカイブと提示の方法について研究し、報告する。
所蔵資料
【資料】歴史探訪 飛騨高山匠の技
本資料は、高山市教育委員会をはじめ、多くの機関のご協力のもとに、岐阜女子大学デジタルアーカイブ専攻並びに岐阜女子大学大学院デジタルアーカイブ専攻と共同でデジタルアーカイブした飛騨高山匠の技に関する地域資料79,166点を基に作成いたしました。
これらに資料は、Webサイト並びにデータベースを構築し、また元データは、オプティカルディスク・アーカイブとして保存管理しています。
オプティカルディスク・アーカイブは、デジタルデータの長期保存(アーカイブ)を目的とした、大容量光ディスクストレージシステムで、保存寿命100年以上といわれています。
■ 飛騨高山匠の技デジタルアーカイブとは
飛騨高山匠の技デジタルアーカイブは、文部科学省の私立大学研究ブランディング事業において収集・管理されている飛騨高山匠の技に関する地域資料である79,166点のデータの一部を提供しているWebサイトです。
本事業は、地域に根差し地域社会に貢献する大学として、本学独自で育んできたデジタルアーカイブ研究を活用し、地域資源のデジタルアーカイブ化とその展開によって、伝統文化産業の活性化などの地域課題の実践的な解決や新しい文化を創造できる人材育成を行い、地域の知の拠点となる大学を目指す目的で作成したものです。
第1章 飛騨高山匠の技遺産
Contents1 両面宿儺・・・・・・・ 6
Contents2 桜山八幡宮・・・・・・ 6
Contents3 月ヶ瀬 飛騨の匠碑・・ 7
Contents4 飛鳥大仏・・・・・・・ 7
Contents5 法隆寺・・・・・・・・ 8
Contents6 寿楽寺・・・・・・・・ 8
Contents7 飛騨町・・・・・・・・ 9
Contents8 平城京・・・・・・・・ 9
Contents9 唐招提寺 講堂・・・・ 10
Contents10 朱雀門・・・・・・・・ 10
Contents11 大極殿・・・・・・・・ 11
Contents12 西隆寺・・・・・・・・ 11
Contents13 西大寺・・・・・・・・ 12
Contents14 飛騨国分寺・・・・・・ 12
Contents15 飛騨国分尼寺・・・・・ 13
Contents16 飛騨支路・・・・・・・ 13
Contents17 飛騨一宮水無神社・・・ 14
Contents18 阿多由太神社・・・・・ 14
Contents19 小萱の薬師堂・・・・・ 15
Contents20 荒城神社・・・・・・・ 15
Contents21 安国寺経蔵・・・・・・ 16
Contents22 熊野神社・・・・・・・ 16
Contents23 飛騨匠神社・・・・・・ 17
Contents24 千鳥格子御堂・・・・・ 17
Contents25 高山陣屋・・・・・・・ 18
Contents26 春の高山祭 山王祭 ・・ 18
Contents27 秋の高山祭 八幡祭 ・・ 19
Contents28 飛騨春慶塗・・・・・ 19
Contents29 一位一刀彫・・・・・ 20
Contents30 高山市三町伝統的建造物群保存地区 20
Contents31 高山市下二之町・大新町伝統的建造物群保存地区 21
Contents32 吉島家・日下部家住宅・ 21
Contents33 千光寺・・・・・・・ 22
Contents34 位 山 ・・・・・ 22
Contents35 飛騨一宮水無神社例祭・ 23
Contents36 宮 川 ・・・・・・ 23
Contents37 西隆寺塔跡・・・・・ 24
Contents38 唐招提寺・・・・・・ 24
Contents39 森水無八幡神社・・・ 25
Contents40 位山八幡神・・・・・ 25
Contents41 若宮八幡神社・・・・ 26
Contents42 東大寺・・・・・・・ 26
Contents43 生きびな祭り・・・・ 27
Contents44 飛騨民俗村・飛騨の里 27
Contents45 日枝神社・・・・・・ 28
Contents46 寿楽寺廃寺跡・・・ ・ 28
Contents47 杉崎廃寺・・・・・・ 29
Contents48 龍應山西明寺・・・・ 29
Contents49 薬師寺・・・・・・・ 30
Contents50 興福寺・・・・・・・ 30
Contents51 霊雲寺・・・・・・・ 31
Contents52 宗猷寺・・・・・・・ 31
Contents53 雲龍寺・・・・・・・ 32
Contents54 勝久寺・・・・・・・ 32
Contents55 大雄寺・・・・・・・ 33
Contents56 常照寺・・・・・・・ 33
Contents57 石舞台古墳・・・・・ 34
Contents58 檜隈寺跡・・・・・・ 34
Contents59 高松塚古墳・・・・・ 35
Contents60 キトラ古墳・・・・・ 35
Contents61 光寿庵跡・・・・・・ 36
Contents62 石橋廃寺・・・・・・ 36
Contents63 東寺・・・・・・・・ 37
Contents64 平安京跡・・・・・・ 37
Contents65 近江大津宮跡・・・・ 38
Contents66 長岡宮跡・・・・・・ 38
Contents67 難波宮跡・・・・・・ 39
Contents68 石山寺・・・・・・・ 39
Contents69 東山道・赤坂宿・・・ 40
Contents70 紫香楽宮・・・・・・ 40
Contents71 恭仁京・・・・・・・ 41
Contents72 東山神明神社・・・・ 41
Contents73 田上家住宅・・・・・ 42
Contents74 二荒山神社・・・・・ 42
Contents75 日光山輪王寺大猷院・ 43
Contents76 下原八幡神社(水無八幡宮)43
Contents77 乗政八幡神社・・・・ 44
Contents78 日龍峯寺・・・・・・ 44
Contents79 飛鳥寺・・・・・・・ 45
Contents80 福原京・・・・・・・ 45
Contents81 第1次平城宮・・・・ 46
Contents82 第2次平城宮・・・・ 46
Contents83 藤原京・・・・・・・ 47
Contents84 飛鳥浄御原宮・・・・ 47
Contents85 豊浦宮・・・・・・・ 48
Contents86 難波長柄豊崎宮・・・ 48
Contents87 飛鳥川原宮(橘寺)・・ 49
Contents88 飛鳥川原宮(川原寺)・ 49
Contents89 塔の腰廃寺・・・・・ 50
Contents90 上町廃寺・・・・・・ 50
Contents91 古町廃寺・・・・・・ 51
Contents92 沢廃寺・・・・・・ 51
Contents93 山田寺・・・・・・ 52
Contents94 石神遺跡・・・・・・ 52
Contents95 甘樫丘・・・・・・・ 53
Contents96 野洲・・・・・・・・ 53
Contents97 五箇荘・・・・・・・ 54
Contents98 不破の関・・・・・・ 54
Contents99 美濃国分寺・・・・・ 55
Contents100 長良北町・・・・・ 55
Contents101 下之保・・・・・・ 56
Contents102 神渕・・・・・・・ 56
Contents103 菅田・・・・・・・ 57
Contents104 金山・・・・・・ ・ 57
Contents105 下原八幡神社・・・ 58
Contents106 火打峠・・・・・・ 58
Contents107 乗政・・・・・・・ 59
Contents108 初矢峠の石畳・・・ 59
Contents109 下呂解脱観音・・・ 60
Contents110 下呂・・・・・・・ 60
Contents111 上呂・・・・・・・ 61
Contents112 あさんず橋・・・・ 61
Contents113 位山神社周辺・・・ 62
Contents114 位山峠の石碑・・・ 62
Contents115 飛騨支路・苅安峠・ 63
Contents116 三仏寺廃寺・・・・ 63
Contents117 東光寺跡・・・・・ 64
Contents118 名張廃寺・・・・・ 64
Contents119 堂前廃寺・・・・・ 65
Contents120 平安京・船岡山・建勲神社 65
Contents121 平安京 大極殿・・ 66
Contents122 平安京 羅城門跡・ 66
Contents123 匠の道・平城京・・ 67
Contents124 椿井大塚山古墳・・ 67
Contents125 匠の道・蟹満寺・・ 68
Contents126 匠の道・瀬田の唐橋 68
Contents127 東山道・草津宿・・ 69
Contents128 東山道・守山宿・・ 69
Contents129 飛騨匠伝説(郡上・立花六角堂) 70
Contents130 飛騨の版画・・・・ 70
Contents131 飛騨の木製飛行機・ 71
Contents132 郡上長滝寺と飛騨匠 71
Contents133 近代建築の名工・坂下甚吉 72
Contents134 名工・西田伊三郎(吉島家) 72
Contents135 名工・川尻治助(日下部、田上家) 73
Contents136 高山の土蔵の創始・江戸屋萬蔵 73
Contents137 屋台彫刻の名手・谷口与鹿 74
Contents138 匠伝承・西明寺三重塔 74
Contents139 匠伝承・西明寺本堂 75
Contents140 古川祭・・・・・・ 75
Contents141 亀塚古墳・・・・・ 76
Contents142 飛騨国分尼寺と条里 76
Contents143 縄文時代の木工技術 77
Contents144 東山白山神楽台、飛騨総社 77
Contents145 鎌倉大仏殿高徳院・ 78
Contents146 長谷寺・・・・・・ 78
Contents147 円覚寺・・・・・・ 79
Contents148 建長寺・・・・・・ 79
Contents149 鶴岡八幡宮・・・・ 80
Contents150 飛騨の家具・・・・ 80
Contents151 高山城址・・・・・ 81
Contents152 和歌浦天満宮・・・ 81
Contents153 紫香楽宮跡(甲賀寺跡) 82
Contents154 姫路城・・・・・・ 82
Contents155 豊国神社・・・・・ 83
Contents156 平湯神社・・・・・ 83
Contents157 飛騨木工家具・・・ 84
資料1 デジタルサイネージへの展開 84
第2章 左甚五郎遺産
Contents1 根来寺・・・・・・・ 86
Contents2 北野天満宮・・・・・ 86
Contents3 豊国神社・・・・・・ 87
Contents4 手力雄神社・・・・・ 87
Contents5 瑞巌寺・・・・・・・ 88
Contents6 浮島観音堂・・・・・ 88
Contents7 願成院本堂(愛染堂) 89
Contents8 飛騨一宮水無神社・・ 89
Contents9 鳥追観音(如法寺) ・ 90
Contents10 北口本宮冨士浅間神社 90
Contents11 酒列磯前神社・・・・ 91
Contents12 圓明寺・・・・・・ 91
Contents13 西橋寺・・・・・・・ 92
Contents14 方広寺・・・・・・・ 92
Contents15 知恩院・・・・・・・ 93
Contents16 石清水八幡宮・・・・ 93
Contents17 誠照寺・・・・・・・ 94
Contents18 成相寺・・・・・・・ 94
Contents19 園城寺(三井寺) ・ 95
Contents20 米倉寺・・・・・・・ 95
Contents21 桃原寺・・・・・・・ 96
Contents22 長国寺・・・・・・・ 96
Contents23 誕生寺・・・・・・・ 97
Contents24 神野寺・・・・・・・ 97
Contents25 浄願寺・・・・・・・ 98
Contents26 書写山圓教寺・・・・ 98
Contents27 熊野速玉大社・・・・ 99
Contents28 紀州東照宮・・・・・ 99
Contents29 定光寺・・・・・・ 100
Contents30 龍潭寺・・・・・・ 100
Contents31 粉河寺・・・・・・ 101
Contents32 安楽寺・・・・・・ 101
Contents33 秩父神社・・・・・ 102
Contents34 東福寺・・・・・・ 102
Contents35 大門神社・・・・・ 103
Contents36 国昌寺・・・・・・ 103
Contents37 龍門寺・・・・・・ 104
Contents38 出雲大社・・・・・ 104
Contents39 日光東照宮・・・・ 105
Contents40 上野東照宮・・・・ 105
Contents41 久津八幡宮・・・・ 106
Contents42 鶉田神社・・・・・ 106
Contents43 加太春日神社・・・ 107
資料2 オプティカルディスク・アーカイブ 107
飛騨高山匠の技デジタルアーカイブについて 108
冊 子
表1
本文1P-6P
本文7P-86P_Part1
本文7P-86P_Part2
本文7P-86P_Part3
本文87P-109P
本文110P-111P
【資料集】郡上白山文化遺産デジタルアーカイブ資料集(上)
平成29年度に文部科学省の私立大学研究ブランディング事業の「地域資源デジタルアーカイブによる知の拠点形成のための基盤整備事業」で採択され、3年間にわたりこれまでに本学独自で育んできたデジタルアーカイブ研究を活用し、地域資源のデジタルアーカイブ化とその展開によって、伝統文化産業の活性化などの地域課題の実践的な解決や新しい文化を創造できる人材育成を行い、地域の知の拠点となる大学を目指し事業を展開してきた。
その中でも「郡上白山文化遺産のデジタルアーカイブ」は、以下の点に注力して研究を進めてきた。
①郡上白山文化遺産のデジタルアーカイブ(文化遺産の収集と調査、建造物・建築物群の歴史的な価値の調査、白山信仰の三馬場の調査)において「知の増殖型サイクル」を構成し、世界遺産への登録を支援する。
②郡上白山の文化遺産の調査、建造物、建築物群の歴史的・文化的価値の調査並びに白山信仰の三馬場の調査を綿密に行い、デジタルアーカイブ研究により、新たな観光資源の発掘を支援できる。
③フィールドにおける効果検証をするためのデジタルアーカイブ研究として捉え、解の見えない地域課題の解決をするための地域資源デジタルアーカイブとそのメソッドを確立する。
これらにより、地域の知が適切に循環・増殖することで新たな価値の創造と、これらを実践できる高度な専門的な知識を持つ人材の養成による雇用の創出を促進し、その結果として「知の増殖型サイクル」としてデジタルアーカイブの効果が認められ、さらにデジタルアーカイブの新たな展開が期待できる。また、これにより大学は地域に開かれた「知の拠点」となりうる。
この「郡上白山文化遺産デジタルアーカイブ資料」は、本学が展開しているデジタルアーカイブの最新成果であり、これらの研究の拠点となるデジタルアーカイブ研究所では、大学が大学としてのアイデンティティを確立するためにも、「知」の拠点としての地域資源デジタルアーカイブを含めた総合的な大学デジタルアーカイブを構築することを支援している。今後は継続してデジタルアーカイブ研究に取り組むとともに新たな養成カリキュラムを構築することが本学として社会的な責務と捉えている。
2021年1月
デジタルアーカイブ研究所長 久世均
1 若宮修古館 ……………………………………… 1
2 白川郷 和田家 ………………………………… 3
3 白川郷 …………………………………………… 15
4 白山文化博物館 ………………………………… 20
5 美濃馬場 長滝白山神社 ……………………… 24
6 阿弥陀ヶ滝 ……………………………………… 41
7 白山中居神社 …………………………………… 51
8 洲原神社 ………………………………………… 55
9 白鳥神社 拝殿踊り …………………………… 58
10 越前馬場 平泉寺白山神社 ………………… 62
11 永平寺 …………………………………… …… 68
12 長滝白山神社 でででん祭り………… ……… 71
13 白山比咩神社 ………………………… …… 108
14 白鳥神社 ……………………… …………… 120
15 岩間山正法寺 ………………………………… 121
16 林西寺 ………………………………………… 123
17 旧遠山家民俗館………………………… …… 126
18 郡上八幡城 …………………………………… 131
19 石徹白大師堂 ………………………………… 135
20 那谷寺 …… ………………………………… 140
21 金劔宮 ………………………………………… 145
22 小白山神社 ………………………………… 147
23 能郷白山神 …………………………………… 149
24 丸岡城 ……………………………………… 152
25 豊原寺跡 …………………………………… 154
26 越知山大谷 …………………………………… 157
27 八坂神社 ……………………………………… 159
28 朝日観音・福通寺 …………………………… 162
29 越中五箇山(菅沼集落) ……………………… 165
30 越中五箇山(相倉集落) ……………………… 170
31 村上家 ……………………………………… 174
32 泰澄寺 ……………………………………… 176
33 劔神社 … …………………………………… 178
34 岩瀬家 ………………………………………… 181
35 白峰地区 ……………………………………… 184
36 石川県立白山ろく民俗資料館 ……………… 187
37 美濃まつり ………………………………… 192
38 勝山城博物館 ………………………………… 223
39 安養寺 ……………………………………… 227
40 岸劔神社 ……………………………………… 230
41 郡上八幡博覧館 …………………………… 232
42 山内一豊と妻の像 …………………………… 235
43 宗祇水 ……………………………………… 237
44 秋葉三尺坊悟竹院 …………………………… 239
45 善光寺(釈迦三尊像) ………… ……………… 242
46 長敬寺 … …………… ……………………… 244
47 慈恩禅寺 ……………… ……………………… 246
48 愛宕神社 …………… ……………………… 251
49 愛宕公園 ……………………………………… 254
50 愛宕山 遍照殿 ……………………………… 257
51 古今伝授の里フィールドミュージアム …… 258
52 願蓮寺 ……………………………………… 265
53 日吉神社………………………………………… 268
54 最勝寺 ……………………………………… 270
55 郡上おどり発祥祭 ………………………… 272
56 白鳥おどり発祥祭 …………………………… 280
57 白鳥の拝殿踊り ……………………………… 290
58 延年の舞 …………………………………… 368
59 毛越寺 … …………………………………… 373
60 中尊寺 … …………………………………… 386
61 かたがり地蔵 ………………………………… 390
62 かんこ踊り … ……………………………… 392
63 越前禅定道 … ……………………………… 396
64 横江の虫送り行事 ………………………… 407
65 加賀禅定道 …………………………………… 409
66 金名鉄道の廃線 ……………………………… 428
67 金剱宮 …… ………………………………… 434
68 ほうらい祭り ………………………………… 439
69 古宮遺跡 … ………………………………… 444
70 七ヶ用水施設群 ……………………………… 446
71 舟岡山城 ……………………………………… 449
72 小川遺跡 …………………………………… 452
73 深瀬のでくまわし ………………………… 454
74 石の木塚 ……………………………………… 473
75 石川ルーツ交流館 …………………………… 474
76 東二口人形浄瑠璃 …………………………… 475
77 藤塚神社 …………………………………… 502
78 美川おかえり祭り ………………………… 505
79 波切不動 ……………………………………… 508
80 白山山頂遺跡 ………………………………… 510
81 白峰伝統的建造物群保存地区 ……………… 522
82 比楽駅 … …………………………………… 534
83 美濃禅定道 …………………………………… 535
84 和佐谷橋 … ………………………………… 539
85 戸隠神社 …… ……………………………… 541
86 大滝鍾乳洞 …………………………………… 546
87 縄文鍾乳洞 ………………………………… 557
88 郡上鍾乳洞 ………………………………… 561
89 美山鍾乳洞 …………………………………… 566
90 為真白山神社祭礼 …………………………… 573
91 前谷白山神社祭礼 …………………………… 576
92 大島大神楽・伊勢神楽… …………………… 582
93 中西三輪神社 ……………………………… 586
94 中津屋八幡神社祭礼 ………………………… 590
95 那留白山神社大神楽 ……………………… 596
96 二日町神楽 ………………………………… 601
97 白鳥神社祭礼 ………………………………… 606
98 五段の神楽 ………………………………… 627
99 白山中居神社創業祭 ………………………… 637
100 長滝白山神社 六日祭 …………………… 641
101 ひるがの高原 ……………………………… 735
102 ひるがの分水嶺公園………………………… 741
103 寒水掛踊り ………………………………… 745
104 千虎白山神社甘酒まつり ………………… 746
105 粟倉まつり ………………………………… 750
106 乙姫滝 ……………………………………… 755
107 釜ヶ滝 ……………………………………… 759
108 郡上鮎 ……………………………………… 764
109 牧歌の里 …………………………………… 769
110 やなか水のこみち ………………………… 776
111 いがわ小径 ………………………………… 779
112 阿弥陀ヶ滝みそぎ祭り …………………… 782
113 國田家の芝桜………………………………… 795
114 郡上下駄 …………………………………… 796
115 郡上本染 …………………………………… 798
116 郡上温泉 …………………………………… 801
117 明宝ハム …………………………………… 812
118 食品サンプル ……………………………… 813
119 ひるがの高原キャンプ場 ………………… 816
120 ウッドアドベンチャー郡上 ……………… 819
121 道の駅 古今伝授の里 やまと ………… 823
122 明宝ジェラート …………………………… 825
123 白山文化の里 ……………………………… 826
124 めいほうスキー場 ………………………… 833
125 明宝温泉 …………………………………… 835
126 郡上ヤナ …………………………………… 836
127 石徹白大杉 ………………………………… 838
128 鶏ちゃん …………………………………… 839
129 ほたるの里公園 …………………………… 840
130 野外博物館 合掌造り民家園 …………… 841
131 石徹白 ……………………………………… 848
郡上白山文化遺産デジタルアーカイブ資料集(上)
発行年:2021年1月 初版
制作:デジタルアーカイブ研究所
監修:久世 均(デジタルアーカイブ研究所長)
編集:大木 佐智子(上級デジタル・アーキビスト)
記録:石橋豊之, 井上透, 谷里佐, 林知代,櫟彩見
三宅茜巳, 熊﨑康文,加藤真由美
加治工尚子(デジタルアーカイブ専攻)
刊行:岐阜女子大学
〒501-2592 岐阜県岐阜市太郎丸80番地
℡ (058)229-2211(代)
資料
三十三間堂
国宝|千手観音坐像
千手観音坐像は蓮華王院の本尊で、鎌倉時代後期の仏師、湛慶(たんけい)とその弟子たちによる作品です。左右1000体の立像の中央、高い位置に安置されています。高さ3.35m、背後の光背まで含めると約7mにも及ぶ大きな坐像はヒノキ材の寄木造りで、漆を塗った上に金箔が施されており、国宝に指定されています。42本の手で「千手」を表現し、尊くも暖かい表情が特徴的です。
国宝|千体千手観音立像
中央に鎮座する千手観音坐像の両脇に配置されています。左右10列の各段に50体ずつ整然と並ぶ様子は壮観で、三十三間堂ならではの景色といえます。坐像の背後にも立像が1体安置されており、立像だけで1001体という数です。
本尊と同じヒノキの漆箔に寄木造りで、一体一体が11の顔と40の手を持っている、なんとも巧緻な作りです。1249年の火災でそのほとんどが失われ、創建時の平安時代の像は124体が残るのみ。あとの像は全て鎌倉時代に16年をかけて再興され、日本中の著名な仏師たちがこの一大国家プロジェクトに関わりました。一体一体魂を込めて作られた仏像たちは、それぞれ違った表情を湛えており、会いたい人に似た顔の仏像を見つけることができるとも伝えられています。2018年、国宝に指定されました。
風神雷神と二十八部衆
二十八部衆(にじゅうはちぶしゅう)とは、千手観音の眷属(使いの者)のことです。三十三間堂では、二十八部衆に風神、雷神を加えた30体もの等身大の仏像が、千体仏の前に立ち並びます。ヒノキの寄木造りで彩色が施されており、二十八部衆のそれぞれの神様に基づいた造作です。甲冑を身に着けた像や、楽器を手に持つ像など、それぞれがユニークな表情や姿を表し、千手観音像とは異なった趣があります。
太閤塀
太閤塀(たいこうべい)は桃山時代に、豊臣秀吉の寄進により建てられた、泥土をつき固めたつくりの築地塀です。秀吉が権勢誇示のために建立した大仏殿方広寺(だいぶつでん ほうこうじ)の塀として、南大門とともに造営されました。現在は方広寺は失われており、この太閤塀と南大門のみが残っています。
太閤とは、関白の位を子孫に譲った者を指す称号を意味します。豊臣の家紋である「桐紋」があしらわれ、当時秀吉が太閤であったことから、太閤塀と呼ばれています。桃山文化の気風に溢れた作りで、国の重要文化財に指定されています。
三十三間堂の歴史
三十三間堂という名前は、南北120mに渡る大きな本堂の内陣に「33の柱間」があるという特徴から由来します。「三十三」という数字にも理由があり、観音様が人々の救済のため「三十三の姿に変化する」というエピソードに基づいています。
三十三間堂は蓮華王院の本堂として、1164年に平清盛の寄進により、後白河上皇の法住寺殿内に離宮として建てられました。創建当時の外装は朱塗り、建物の内部は花や雲文様などが極彩色で彩られ、豪奢な作りだったと伝えられています。
創建から80年後に焼失してしまいましたが、後嵯峨上皇によって1266年に再建されたものが現在まで残っています。室町時代に入ってから足利義教により本格的な修復が行われ、全てが完成するまでには5年もの年月を費やしたといわれています。
国宝にも指定されている千手観音坐像を作った湛慶は、東大寺南大門の金剛力士立像を作ったことで有名な運慶の息子です。千手観音坐像は、湛慶にとって生涯最後の傑作となりました。
千手観世音菩薩はねずみ年の守護本尊でもあります。ねずみ年生まれの人はより一層のご利益を願い、参拝に訪れてみてはいかがでしょうか。
三十三間堂の伝統行事
通し矢|大的大会
桃山時代から行われているという「通し矢(とおしや)」は、仏堂南端から120mの距離を弓で射通し、その矢の数で競います。江戸時代には、「大矢数(おおやかず)」と呼ばれる競技が人気を博しました。一昼夜に千本から一万数千本を射つづけ、その数の多さで競います。武芸者の強靭な肉体と研ぎ澄まされた精神を見せつけるこの競技は、特に尾張、紀州の二藩の間で盛んとなり、京都の名物行事までなりました。
この通し矢にちなんで、現在は毎年1月中旬の日曜日に「大的大会」が行われ、全国の弓術家がその腕を競っています。大会当日は境内が無料開放され自由に見学ができるため、大勢の見物客で賑わい、正月の雰囲気を盛り上げます。
春桃会
春桃会(しゅんとうえ)は「三十三間堂」の名前にちなんで、「三」の重なる3月3日に行なわれる法要行事です。華道の名家である池坊の献華式と華展、寄席などが催され、境内は無料開放されます。参拝者は、ひな祭りにちなんだ女性専用の「桃のお守り」をいただくことができます。
楊枝のお加持
楊枝のお加持(やなぎのおかじ)とは、平安時代から続く伝統的な法要です。大的大会と同じ1月中旬の日曜日に行われ、境内が無料開放されます。三十三間堂を管理する妙法院の門主などの僧侶が、聖樹とされる柳で、祈願した法水を参拝者の頭に注ぎ、病気平癒を願います。この風習は、頭痛に悩まされていた後白河上皇が楊枝の里(やなぎのさと)の柳を三十三間堂の棟木に使ったところ、頭痛が治まったという逸話に由来しています。頂いた柳の小枝は、頭痛平癒にご利益があるといわれています。
三十三間堂のお守り
後白河上皇の病気平癒の逸話から、三十三間堂では頭痛封じのお守りを受けることができます。悪疫退散、難病除けに功徳のある「悪疫守護お守り」も授与しています。また境内にある「夜泣泉」のお地蔵様のよだれかけは、夜泣き封じにご利益があると伝えられています。
#左甚五郎
資料集
125_336_三十三間堂
【資料集】飛騨高山匠の技デジタルアーカイブ資料集(上)
平成29年度に文部科学省の私立大学研究ブランディング事業の「地域資源デジタルアーカイブによる知の拠点形成のための基盤整備事業」で採択され、3年間にわたりこれまでに本学独自で育んできたデジタルアーカイブ研究を活用し、地域資源のデジタルアーカイブ化とその展開によって、伝統文化産業の活性化などの地域課題の実践的な解決や新しい文化を創造できる人材育成を行い、地域の知の拠点となる大学を目指し事業を展開してきた。
その中でも「飛騨高山の匠の技デジタルアーカイブ」は、以下の点に注力して研究を進めてきた。
①伝統文化産業(飛騨春慶・一位一刀彫等)を多視点でデジタルアーカイブし、歴史的な視点を総合的にまとめ、匠の “こころ”をオーラルヒストリー等により「知の増殖型サイクル」を構成し、これらの一部を海外へ発信することにより伝統文化産業の振興を図る。
②伝統文化産業における匠の技とその歴史的な背景をまとめてデジタルアーカイブ化することで、伝統文化産業の理解と継承が容易になる。さらに、継承の過程で生まれた新しい知見を「知の増殖型サイクル」で取り込み、その利活用によって地域社会の振興を支援できる。
③フィールドにおける効果検証をするためのデジタルアーカイブ研究として捉え、解の見えない地域課題の解決をするための地域資源デジタルアーカイブとそのメソッドを確立する。
これらにより、地域の知が適切に循環・増殖することで新たな価値の創造と、これらを実践できる高度な専門的な知識を持つ人材の養成による雇用の創出を促進し、その結果として「知の増殖型サイクル」としてデジタルアーカイブの効果が認められ、さらにデジタルアーカイブの新たな展開が期待できる。また、これにより大学は地域に開かれた「知の拠点」となりうる。
この「飛騨高山の匠の技デジタルアーカイブ資料」は、本学が展開しているデジタルアーカイブの最新成果であり、これらの研究の拠点となるデジタルアーカイブ研究所では、大学が大学としてのアイデンティティを確立するためにも、「知」の拠点としての地域資源デジタルアーカイブを含めた総合的な大学デジタルアーカイブを構築することを支援している。今後は継続してデジタルアーカイブ研究に取り組むとともに新たな養成カリキュラムを構築することが本学として社会的な責務と捉えている。
2020年10月 デジタルアーカイブ研究所長
はじめに
目次
春の高山祭(山王祭) …………………… 1
千光寺 ……………………………………… 53
位山 ………………………………………… 65
飛騨一宮水無神社例祭 …………………… 78
飛騨支路・位山道 ………………………… 138
宮川 ………………………………………… 143
飛騨の木工家具 …………………………… 146
吉島家・日下部家 ………………………… 169
高山市下二之町大新町伝統的建造物群保存地区 177
高山市三町伝統的建造物群保存地区 ………182
一位一刀彫 ………………………………… 189
飛騨春慶 …………………………………… 192
春の高山祭 山王祭 …………………………200
高山陣屋 …………………………………… 259
千鳥格子御堂 ……………………………… 263
飛騨匠神社 ………………………………… 265
熊野神社 …………………………………… 268
安国寺経蔵 ………………………………… 270
荒城神社 …………………………………… 277
小萱の薬師堂 ……………………………… 279
阿多由太神社 ……………………………… 284
飛騨国分尼寺 ……………………………… 286
飛騨国分寺 ………………………………… 288
飛騨一宮水無神社 ………………………… 293
西大寺 ……………………………………… 307
西隆寺塔跡 ………………………………… 312
大極殿 ……………………………………… 315
朱雀門 ……………………………………… 317
唐招提寺 …………………………………… 319
平城宮 ……………………………………… 329
飛騨町 ……………………………………… 334
寿楽寺 ……………………………………… 338
法隆寺 ……………………………………… 344
飛鳥大仏 …………………………………… 355
月ヶ瀬 飛騨匠の碑 ……………………… 359
桜山八幡宮 ………………………………… 361
両面宿儺 …………………………………… 372
森水無八幡神社 …………………………… 374
位山八幡神社 ……………………………… 378
久津八幡宮 ………………………………… 381
若宮八幡神社 ……………………………… 387
東大寺 ……………………………………… 391
生きびな祭り ……………………………… 399
飛騨民俗村・飛騨の里 …………………… 416
日枝神社 …………………………………… 425
寿楽寺廃寺跡 ……………………………… 428
杉崎廃寺 …………………………………… 435
龍應山西明寺 ……………………………… 439
薬師寺 ……………………………………… 443
興福寺 ……………………………………… 447
上野東照宮 ………………………………… 449
霊雲寺 ……………………………………… 453
宗猷寺 ……………………………………… 455
雲龍寺 ……………………………………… 458
勝久寺 ……………………………………… 460
大雄寺 ……………………………………… 464
常照寺 ……………………………………… 467
石舞台古墳 ………………………………… 475
檜隈寺跡 …………………………………… 481
高松塚古墳 ………………………………… 485
キトラ古墳 ………………………………… 488
光寿庵跡 …………………………………… 496
石橋廃寺 …………………………………… 500
東寺 ………………………………………… 504
平安京跡 …………………………………… 516
近江大津宮跡 ……………………………… 540
長岡宮跡 …………………………………… 545
難波宮跡 …………………………………… 549
石山寺 ……………………………………… 554
東山道・赤坂宿 …………………………… 571
紫香楽宮 …………………………………… 576
恭仁京 ……………………………………… 578
東山神明神社 ……………………………… 580
田上家住宅 ………………………………… 582
日光東照宮 ………………………………… 585
二荒山神社 ………………………………… 589
日光山輪王寺大猷院 ……………………… 591
下原八幡神社(水無八幡宮) …………… 596
乗政八幡神社 ……………………………… 599
日龍峯寺 …………………………………… 602
飛鳥寺 ……………………………………… 613
福原京 ……………………………………… 621
第1次平城宮 ……………………………… 641
第2次平城宮 ……………………………… 653
藤原京 ……………………………………… 658
飛鳥浄御原宮(板蓋宮を含む) …………… 668
豊浦宮 ……………………………………… 674
難波長柄豊崎宮 …………………………… 678
飛鳥川原宮(橘寺) ………………………… 681
飛鳥川原宮(川原寺) ……………………… 687
塔の腰廃寺 ………………………………… 691
上町廃寺 …………………………………… 693
古町廃寺 …………………………………… 697
沢廃寺 ……………………………………… 700
山田寺 ……………………………………… 703
石神遺跡 …………………………………… 706
甘樫丘 ……………………………………… 710
野洲 ………………………………………… 715
五箇荘 ……………………………………… 724
不破の関 …………………………………… 727
美濃国分寺 ………………………………… 731
長良北町 …………………………………… 736
下之保 ……………………………………… 741
神渕 ………………………………………… 745
菅田 ………………………………………… 749
金山 ………………………………………… 752
下原八幡神社 ……………………………… 756
火打峠 ……………………………………… 760
乗政 ………………………………………… 764
初矢峠の石畳 ……………………………… 769
下呂解脱観音 ……………………………… 774
下呂 ………………………………………… 778
上呂 ………………………………………… 782
あさんず橋 ………………………………… 791
位山神社周辺 ……………………………… 795
位山峠の石碑 ……………………………… 801
飛騨支路・苅安峠 ………………………… 804
三仏寺廃寺 ………………………………… 808
東光寺跡 …………………………………… 811
名張廃寺 …………………………………… 814
堂前廃寺 …………………………………… 817
平安京・船岡山・建勲神社 ……………… 820
平安京 大極殿 …………………………… 826
平安京 羅城門跡 ………………………… 830
匠の道・平城京 …………………………… 835
椿井大塚山古墳 …………………………… 842
匠の道・蟹満寺 …………………………… 844
匠の道・瀬田の唐橋 ……………………… 846
東山道・草津宿 …………………………… 853
東山道・守山宿 …………………………… 857
飛騨匠伝説(郡上・立花六角堂) ………… 860
飛騨の版画 ………………………………… 862
飛騨の木製飛行機 ………………………… 866
郡上長滝寺と飛騨匠 ……………………… 868
近代建築の名工・坂下甚吉 ……………… 870
名工・西田伊三郎(吉島家) ……………… 872
名工・川尻治助(日下部、田上家) ……… 875
高山の土蔵の創始・江戸屋萬蔵 ………… 878
屋台彫刻の名手・谷口与鹿 ……………… 880
匠伝承・西明寺三重塔 …………………… 883
匠伝承・西明寺本堂 ……………………… 886
古川祭 ……………………………………… 893
亀塚古墳 …………………………………… 909
飛騨国分尼寺と条里 ……………………… 911
縄文時代の木工技術 ……………………… 916
東山白山神楽台、飛騨総社 ……………… 920
鎌倉大仏殿高徳院 ………………………… 922
長谷寺 ……………………………………… 925
円覚寺 ……………………………………… 928
建長寺 ……………………………………… 933
鶴岡八幡宮 ………………………………… 938
飛騨の家具 ………………………………… 942
高山城址 …………………………………… 945
龍門寺 ……………………………………… 950
安楽寺 ……………………………………… 953
秩父神社 …………………………………… 958
東福寺 ……………………………………… 963
大門神社 …………………………………… 967
国昌寺 ……………………………………… 970
和歌浦天満宮 ……………………………… 974
紀州東照宮 ………………………………… 977
定光寺 ……………………………………… 984
龍潭寺 ……………………………………… 989
粉河寺 ……………………………………… 996
米倉寺 …………………………………… 1001
桃原寺 ……………………………………… 1005
長国寺 ……………………………………… 1007
誕生寺 ……………………………………… 1011
神野寺 ……………………………………… 1015
浄願寺 ……………………………………… 1020
書写山圓教寺 ……………………………… 1023
熊野速玉大社 ……………………………… 1036
西橋寺 ……………………………………… 1047
出雲大社 …………………………………… 1051
方広寺 ……………………………………… 1057
知恩院 ……………………………………… 1060
石清水八幡宮 ……………………………… 1064
誠照寺 ……………………………………… 1068
成相寺 ……………………………………… 1074
園城寺(三井寺) ………………………… 1078
圓明寺 ……………………………………… 1086
北口本宮冨士浅間神社 …………………… 1098
酒列磯前神社 ……………………………… 1104
鳥追観音(如法寺) ……………………… 1110
紫香楽宮跡(甲賀寺跡) ………………… 1115
浮島観音堂 ………………………………… 1121
願成院本堂(愛染堂) …………………… 1127
瑞巌寺 ……………………………………… 1138
姫路城 ……………………………………… 1147
手力雄神社 ………………………………… 1153
根来寺 ……………………………………… 1158
北野天満宮 ………………………………… 1165
豊国神社 …………………………………… 1171
平湯神社 …………………………………… 1175
目次
※それぞれの項目のWebに資料集の内容が添付してある。
飛騨高山匠の技デジタルアーカイブ資料集(上)
発 行 年 2020年10月 初版
制 作 デジタルアーカイブ研究所
監修:久世 均(デジタルアーカイブ研究所長)
編集:大木 佐智子(上級デジタル・アーキビスト)
記録:石橋 豊之, 井上 透, 谷 里佐, 林 知代,櫟 彩見
三宅 茜巳, 熊﨑 康文,加藤 真由美
加治工 尚子(デジタルアーカイブ専攻)
刊 行 岐阜女子大学
〒501-2592
岐阜県岐阜市太郎丸80番地
℡ (058)229-2211(代)
資料
西光寺
寛文二年(1662年)本願寺第十三世良如上人より木仏(阿弥陀如来像)と寺号(西光寺)を下附されたと伝わる。当初しばらくは現在の大阪府八尾市にある恵光寺の末寺であったらしい。堂内正面にある鳳凰の欄間には、泉州貝塚左甚五郎伝子、岸上但馬守藤原朝臣定勝とある。本堂と山門は、昭和47年に記念事業の一環で改築され、当時としては珍しい鉄筋コンクリート建て銅葺き屋根である。関屋仏教日曜学校(大谷派隣寺と合同運営)、西光寺仏教婦人会、西光寺めぐみ会(仏教壮年会を含む)などの教化活動、他には、お寺deヨーガ、報恩講コンサート、ムジークフェストなら連携コンサートなどを開催している。令和二年四月には門信徒合同のお墓『法縁廟』が建碑された。
#左甚五郎
資料集
124_335_西光寺
【資料】飛騨高山匠の技探訪「飛騨高山匠の技デジタルアーカイブ」
■ 本資料について
本資料は、高山市教育委員会をはじめ、多くの機関のご協力のもとに、岐阜女子大学デジタルアーカイブ専攻並びに岐阜女子大学大学院デジタルアーカイブ専攻と共同でデジタルアーカイブした飛騨高山匠の技に関する地域資料79,166点を基に作成いたしました。
これらに資料は、Webサイト並びにデータベースを構築し、また元データは、オプティカルディスク・アーカイブとして保存管理しています。
オプティカルディスク・アーカイブは、デジタルデータの長期保存(アーカイブ)を目的とした、大容量光ディスクストレージシステムで、保存寿命100年以上といわれています。
■ 飛騨高山匠の技デジタルアーカイブとは
飛騨高山匠の技デジタルアーカイブは、文部科学省の私立大学研究ブランディング事業において収集・管理されている飛騨高山匠の技に関する地域資料である79,166点のデータの一部を提供しているWebサイトです。
本事業は、地域に根差し地域社会に貢献する大学として、本学独自で育んできたデジタルアーカイブ研究を活用し、地域資源のデジタルアーカイブ化とその展開によって、伝統文化産業の活性化などの地域課題の実践的な解決や新しい文化を創造できる人材育成を行い、地域の知の拠点となる大学を目指す目的で作成したものです。
表紙
目次
第1章 飛騨高山匠の技遺産
Contents1 両面宿儺・・・・・・・・ 6
Contents2 桜山八幡宮・・・・・・・ 6
Contents3 月ヶ瀬 飛騨の匠碑・・・ 7
Contents4 飛鳥大仏・・・・・・・・ 7
Contents5 法隆寺・・・・・・・・・ 8
Contents6 寿楽寺・・・・・・・・・ 8
Contents7 飛騨町・・・・・・・・・ 9
Contents8 平城京・・・・・・・・・ 9
Contents9 唐招提寺 講堂・・・・・ 10
Contents10 朱雀門・・・・・・・・・ 10
Contents11 大極殿・・・・・・・・・ 11
Contents12 西隆寺・・・・・・・・・ 11
Contents13 西大寺・・・・・・・・・ 12
Contents14 飛騨国分寺・・・・・・・ 12
Contents15 飛騨国分尼寺・・・・・・ 13
Contents16 飛騨支路・・・・・・・・ 13
Contents17 飛騨一宮水無神社・・・・ 14
Contents18 阿多由太神社・・・・・・ 14
Contents19 小萱の薬師堂・・・・・・ 15
Contents20 荒城神社・・・・・・・・ 15
Contents21 安国寺経蔵・・・・・・・ 16
Contents22 熊野神社・・・・・・・・ 16
Contents23 飛騨匠神社・・・・・・・ 17
Contents24 千鳥格子御堂・・・・・・ 17
Contents25 高山陣屋・・・・・・・・ 18
Contents26 春の高山祭 山王祭 ・・・ 18
Contents27 秋の高山祭 八幡祭 ・・・ 19
Contents28 飛騨春慶塗・・・・・・・ 19
Contents29 一位一刀彫・・・・・・・ 20
Contents30 高山市三町伝統的建造物群保存地区 20
Contents31 高山市下二之町・大新町伝統的建造物群保存地区 21
Contents32 吉島家・日下部家住宅・・ 21
Contents33 飛騨木工家具・・・・・・ 22
資料1 デジタルサイネージへの展開 22
第2章 左甚五郎遺産
Contents1 根来寺・・・・・・・・・ 24
Contents2 北野天満宮・・・・・・・ 24
Contents3 豊国神社・・・・・・・・ 25
Contents4 手力雄神社・・・・・・・ 25
Contents5 瑞巌寺・・・・・・・・・ 26
Contents6 浮島観音堂・・・・・・・ 26
Contents7 願成院本堂(愛染堂) ・ 27
Contents8 飛騨一宮水無神社・・・・ 27
Contents9 鳥追観音(如法寺) ・・ 28
Contents10 北口本宮冨士浅間神社・・ 28
Contents11 酒列磯前神社・・・・・・ 29
Contents12 圓明寺・・・・・・・・・ 29
Contents13 西橋寺・・・・・・・・・ 30
Contents14 方広寺・・・・・・・・・ 30
Contents15 知恩院・・・・・・・・・ 31
Contents16 石清水八幡宮・・・・・・ 31
Contents17 誠照寺・・・・・・・・・ 32
Contents18 成相寺・・・・・・・・・ 32
Contents19 園城寺(三井寺) ・・・ 33
Contents20 米倉寺・・・・・・・・・ 33
Contents21 桃原寺・・・・・・・・・ 34
Contents22 長国寺・・・・・・・・・ 34
Contents23 誕生寺・・・・・・・・・ 35
Contents24 神野寺・・・・・・・・・ 35
Contents25 浄願寺・・・・・・・・・ 36
Contents26 書写山圓教寺・・・・・・ 36
Contents27 熊野速玉大社・・・・・・ 37
Contents28 紀州東照宮・・・・・・・ 37
Contents29 定光寺・・・・・・・・・ 38
Contents30 龍潭寺・・・・・・・・・ 38
Contents31 粉河寺・・・・・・・・・ 39
Contents32 安楽寺・・・・・・・・・ 39
Contents33 秩父神社・・・・・・・・ 40
Contents34 東福寺・・・・・・・・・ 40
Contents35 大門神社・・・・・・・・ 41
Contents36 国昌寺・・・・・・・・・ 41
Contents37 龍門寺・・・・・・・・・ 42
Contents38 出雲大社・・・・・・・・ 42
Contents39 日光東照宮・・・・・・・ 43
Contents40 上野東照宮・・・・・・・ 43
Contents41 久津八幡宮・・・・・・・ 44
Contents42 鶉田神社・・・・・・・・ 44
Contents43 加太春日神社・・・・・・ 45
資料2 オプティカルディスク・アーカイブ 45
飛騨高山匠の技デジタルアーカイブについて 46
資料の説明
裏表紙
監修:久世均(岐阜女子大学)
編修・執筆:山田紗弥・若林 萌・山村菜摘(岐阜女子大学・デジタルアーカイブ専攻)
メタデータ
【資料】郡上探訪「郡上であそぼ」
■ 資料について
本冊子の作成は、郡上市関係施設をはじめ、多くの機関のご協力のもとに、デジタルアーカイブを専門とする、岐阜女子大学デジタルアーカイブ専攻並びに岐阜女子大学大学院デジタルアーカイブ専攻と共同で行いました。
表紙・裏表紙・郡上であそぼ
観光冊子
■ 郡上白山文化遺産デジタルアーカイブ
郡上白山文化遺産デジタルアーカイブは、文部科学省の私立大学研究ブランディング事業において作成された郡上白山文化遺産75,000点のデータの一部を提供しているWebサイトです。
本事業は、地域に根差し地域社会に貢献する大学として、本学独自で育んできたデジタルアーカイブ研究を活用し、地域資源のデジタルアーカイブ化とその展開によって、伝統文化産業の活性化などの地域課題の実践的な解決や新しい文化を創造できる人材育成を行い、地域の知の拠点となる大学を目指す目的で作成したものです。
第0章 巻頭言~目次
第1章 白山信仰と文化
Contents no. 1 石徹白大杉・・・・ 6
Contents no. 2 石徹白大師堂・・・ 6
Contents no. 3 最勝寺・・・・・・ 7
Contents no. 4 長敬寺・・・・・・ 7
Contents no. 5 延年の舞・・・・・ 8
Contents no. 6 拝殿踊り・・・・・ 8
Contents no. 7 白鳥おどり発祥祭・ 9
Contents no. 8 郡上おどり発祥祭・ 9
Contents no. 9 日吉神社・・・・・ 10
Contents no.10 願蓮寺・・・・・・ 10
Contents no.11 愛宕山 遍照殿・・ 11
Contents no.12 愛宕公園・・・・・ 11
Contents no.13 愛宕神社・・・・・ 12
Contents no.14 善光寺・・・・・・ 12
Contents no.15 秋葉三尺坊悟竹院・ 13
Contents no.16 山内一豊と妻の像・ 13
Contents no.17 岸劔神社・・・・・ 14
Contents no.18 石徹白・・・・・・ 14
Contents no.19 白鳥神社・・・・・ 15
Contents no.20 白山中居神社・・・ 15
Contents no.21 阿弥陀ヶ滝・・・・ 16
Contents no.22 長滝白山神社・・・ 16
Contents no.23 白山文化博物館・・ 17
Contents no.24 若宮修古館・・・・ 17
Contents no.25 白山文化の里・・・ 18
Contents no.26 美濃禅定道・・・・ 18
第2章 地場産業
Contents no. 1 郡上本染・・・・・ 20
Contents no. 2 郡上下駄・・・・・ 20
Contents no. 3 食品サンプル・・・ 21
Contents no. 4 観光ヤナ・・・・・ 21
第3章 お城山と城下町
Contents no. 1 郡上八幡城・・・・ 23
Contents no. 2 いがわの小径・・・ 23
Contents no. 3 やなかの水のこみち 24
Contents no. 4 宗祇水・・・・・・ 24
Contents no. 5 慈恩禅寺・・・・・ 25
Contents no. 6 郡上八幡博覧館・・ 25
第4章 自然の体験
Contents no. 1 大滝鍾乳洞・・・・ 27
Contents no. 2 郡上鍾乳洞・・・・ 27
Contents no. 3 美山鍾乳洞・・・・ 28
Contents no. 4 釜ヶ滝・・・・・・ 28
Contents no. 5 乙姫滝・・・・・・ 29
Contents no. 6 國田家の芝桜・・・ 29
Contents no. 7 ひるがの分水嶺公園 30
Contents no. 8 ウッドアドベンチャー30
Contents no. 9 ひるがの高原キャンプ場31
Contents no.10 ほたるの里公園・・ 31
第5章 食の魅力
Contents no. 1 明宝ハム・・・・・ 33
Contents no. 2 明宝ジェラート・・ 33
Contents no. 3 鶏ちゃん・・・・・ 34
Contents no. 4 郡上鮎・・・・・・ 34
第6章 癒し
Contents no. 1 ふたこえ温泉・・・ 36
Contents no. 2 湯の平温泉・・・・ 36
Contents no. 3 鷲ヶ岳温泉・・・・ 36
Contents no. 4 牧華・・・・・・・ 36
Contents no. 5 母袋温泉・・・・・ 36
Contents no. 6 満天の湯・・・・・ 36
Contents no. 7 やまと温泉・・・・ 36
Contents no. 8 明宝温泉・・・・・ 36
Contents no. 9 郡上八幡温泉・・・ 36
Contents no.10 日本まん真ん中温泉 36
第7章あとがき
表紙
表紙の裏
裏表紙
監修:久世均(岐阜女子大学)、熊崎孝之・味藤央樹・福井智也(岐阜県立郡上北高等学校)
編修・執筆:若林 萌・山村菜摘(岐阜女子大学・デジタルアーカイブ専攻)
石橋空依・井上智貴・後藤海星・須甲悠暉・福手大聖・高橋芙玖人・野﨑汐里
古田真二朗・日置颯斗・和田直也(岐阜県立郡上北高等学校・地域産業コース)
加太春日神社
加太春日神社の創建年代は明確ではないが、紀伊国造家旧記によると、神武天皇御東征の御代に、天道根命が神寳二種を奉じて加太浦に上陸、頓宮を造営して天照大御神を祀ったことに始まるという。 当地は海に面して漁業の盛んなところであるため、のちに航海安全と大漁を祈願する住吉神社を合祀したらしく、文保元年(一三一七年)六月二十九日付賀太庄住吉社への寄進状(向井家文書)が残されている。
当社の社名については、紀伊風土記によると日野左衛門藤原光福が地頭としてこの地を支配した嘉元年間(一三〇三~一三一七年)に、自分の祖先神である春日三神をあらたに祀り、総名として「春日社」と称したとあり、嘉吉2年(一四四二年)の記録に春日明神神事日記(向井家文書)がある。 紀伊名所図絵によると、社地はもと、現在地から東の山の中腹にあったが、天正年間(一五七三~一五九二年)に羽柴秀長の家臣で和歌山城代(当時、秀長は大和郡山に居城、大和、和泉、紀伊三国を領し、紀伊国は和歌山城代が支配)、桑山重晴によって現在地に遷したと記している。なお、棟札(重文)によって慶長元年(一五九六年)に大がかりな社殿の造作がなされたことも実証されている。
当神社は、明治時代まで神職はおかず、神社経営は宮座形式の当屋制によって運営されていた。そのため、神社には記録文書類は全く存在せず、他からの資料に頼らざるを得ないが、御神徳の篤い神社であることは、「紀伊国神名帳」に「正一位春日大神」と記されており、神格の高さを知ることが出来ると共に、役小角(飛鳥時代の山岳修業者で修験道の開祖者、役行者とも称す)が、友ヶ島を行場とし、当社を勧請して守護神とされた。そのため現在でも毎年四月、当社に聖護院門跡が大勢の山伏僧と共に参拝されていることからもわかる。 また、昭和五十六年、環境庁(現環境省)主催の第二十三回自然公園大会において、採火神社に指定され、聖火を献火すると共に、氏子有志による獅子舞が郷土芸能として披露された。
なお、加太春日神社の現在の社名は、太平洋戦争後、全国の神社が国家の保護を離れ、宗教法人による神社に切り替わったとき、用いられたものである。
現在の御社殿は、一間社流造、千鳥破風及び軒唐破風付き檜皮葺で、構造をはじめ木鼻、蟇股、手挟、欄間、脇障子などの彫刻が雄大、豪壮でよく桃山時代の特徴を表しているとして、昭和6年に国宝として指定され、戦後は国指定重要文化財として保存されている。
蟇股の向拝の彫刻は透彫で、中央は雲に龍、,裏は雲、向かって左は竹に虎、 裏は竹に椿、右は牡丹に唐獅子、裏は牡丹が彫られており、身舎の正面の中央には宝珠、左は恵比須、右は大黒天、東側は桐に鳳凰と迦陵頻伽、西側は貝類と波に蝦、後側の中央は水に若葉と筆、左右には桐と菊を配している。 手挟の東は牡丹に蓮、西は菊に枇杷など多くの彫刻で飾られているが、あまり人目につかない軒唐破風の付け根にも二匹の鯉が相対しているなど、あらゆる面に細心の気配りがうかがわれる。 迦陵頻伽は梵語で極楽鳥のことであるが、人頭鳥身で仏前を飾る華鬘にももちいられ、蟇股の飾りに取り入れられたのは類例がなく、また、西側に貝類と波に蝦など珍しい飾りを配するなど地域性も考慮した精密な構想の下に建立された華麗な極彩色の社殿であったが、明治初年の神仏分離の際、すべて剥ぎ取ってしまったと言うことである。
古老らに聞くと、国宝になる以前から左甚五郎の作った立派な社殿だからご利益があり、どの角でもよいからよいから担ぐと肩の凝りが治り、無病息災になると言い伝え、特に節分の日には大勢の人が、「どうのすみかたげよ」といいながら担いだものであるという。
#左甚五郎
資料集
123_332_加太春日神社
鶉田神社
宝亀二年創祀。天武天皇の第三皇子一品舎人親王の孫権中納言式部卿秀重、宝亀二年鶉の森を拓き、鶉の郷と名付け、郷内天王森に鎮守の祠を建て(素盞鳴尊を祀れり。弘安四年蒙古来寇の時、御祈願の為勅使参向あり。平定の後、皇室より大床安坐の狛犬を下賜せらるる。永禄年中織田信長、斉藤龍興征討の際戦勝祈願あり。斉藤滅亡の後紋所を寄進し、且つ社殿改築寄進あり。後光明天皇正保年中社殿炎上したれども、御神体及び大床安坐の狛犬のみ難を逃れたり。其の後加納藩主松平丹波守光重に於いて再建し、且つ社田旧高十石を寄進せらる。社殿の彫刻は左甚五郎の作なりと云ひ伝へ。精巧を極む。延享五年里正より寛延二年笠松郡代吉田忠倶より寄進の石灯籠今に存す。維新前旧高十八石を有せしが、町村政実施の際村有地となるたるも、字名神田と称し存在せしも、農地改革実施に伴ひ現在は全部民有に帰したり。従前は社家社僧ありしを、維新の後之を改め、更に古昔の郷名を採り社号を鶉田神社と称し明治六年一月笠松縣より郷社と定めらる。
#左甚五郎
資料集
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