2022年09月06日 / 最終更新日時 : 2022年09月06日 dapro 沖縄文化遺産デジタルアーカイブ 袋中寺 袋中寺 琉球に浄土宗が伝来したのは、1603年(万暦31年・慶長8年)に袋中が来琉したことをもって嚆矢とする。袋中は陸奥国石城郡(現・福島県いわき市)の出身の僧侶で、仏法を学ぶため明国渡航を志し、中継地の琉球王国に渡ったのである。琉球では尚寧王や儀間真常の帰依を受け、那覇に桂林寺を創建した。しかし明への渡航が不可能なことを悟り、1606年(万暦34年・慶長11年)に帰国した。 袋中帰国後の琉球浄土宗は、直後に勃発した薩摩藩による琉球侵攻の混乱もあって教勢が振るわず、桂林寺もいつしか廃寺となってしまった。浄土宗そのものは根付かなかったが、やがて「ニンブチャー」という念仏を唱える集団が登場し、今日のエイサーの起源になったといわれている。