自然-1 十二ケ岳からの山岳眺望(丹生川町)岐阜県私立大学地方創生推進事業, 飛騨高山匠の技デジタルアーカイブ, デジタルアーカイブ自然-1 十二ケ岳からの山岳眺望(丹生川町) じゅうにがたけ・1326.6m 高山市丹生川町にある十二ケ岳は360度の山岳景観が楽しめ、農耕祈願の神社がまつられている登りやすい山である。 車で、瓜田集落から大規模林道を少し上って標示に従い、右へ曲がる。小尾根を巻きながら迂回し四㎞ほど行ったところに八本原方面との林道の分岐点がある。まだ林道は続くがここに車を止めて歩いた方が良い。 ここから十二ヶ岳中腹を横切って林道を少し歩いた、右手に登山道の入り口がある。ここからは昔の登山道を登る。しばらく登ると山頂に着く。 頂上から一旦下った東側に展望台地があり、乗鞍岳や穂高連峰の大展望が楽しめる。北方には北ノ俣岳、黒部五郎岳、さらに遠く奥大日岳。西方には白木峰、金剛堂山、加えて人形山、三ヶ辻山。西南方向には船山、位山、川上岳、その遠くに白山連峰。加えて南方には小秀山、白草山、六郎洞山、御前山、そしてその左には乗鞍岳を展望する。 また、折敷地側からも登ることができ、こちらは林道登山口から100分の表示があるが、それ以上の時間がかかるだろう。 <豊蚕信仰の山> 十二ヶ岳というのは、山麓の集落、折敷地(おしきじ)、大萱(おおがや)、瓜田(うりた)にまたがって尾根や谷が複雑に入り込み、十二のヒダを作ることに由来すると言われる。また十二の山岳が眺められるからだとも言う。 山頂の神社は宇迦之御魂(稲荷神)が祭神であり、笹山神杜という。家内安全、農業養蚕の神である。この神社は瓜田、大萱、折敷地の山界にあるが、祭りは折敷地集落の人々によって執行されている。7月31日に登山し、8月1日が祭日であった。現在は7月31日の前夜祭は行なわれず、8月1日の本祭りのみとなっている。 丹生川町は幕末から明治・大正・昭和にかけて養蚕が盛んで、農耕養蚕の里として十二ヶ岳までの道は不便で遠くても、多くの信仰を集めてきた。養蚕の大敵であるねずみの通路に笹山神社の床下の敷石を借りてきて、蚕室におけば不思議とねずみ控除になったという。しかし返却しないと祟りがあったという。また借りてきた石は倍にして返したという。 資料 ⑥自然-1 十二ケ岳からの山岳眺望(丹生川町) 2023年1月27日 https://digitalarchiveproject.jp/wp-content/uploads/2023/01/DSC_6401_R.jpg 768 1024 dapro https://digitalarchiveproject.jp/wp-content/uploads/2023/02/logo.jpg dapro2023-01-27 13:35:452023-01-27 13:35:45自然-1 十二ケ岳からの山岳眺望(丹生川町)