沖縄の歴史上人物 吉屋チルー①比謝橋
吉屋チルー(1650~1668)は琉球王朝時代の琉歌の女流歌人で、遊女(ジュリ)であった。吉屋とは苗字ではなく遊郭の屋号であり、チルーは「鶴」の方言とされ、吉屋チルーは近世の呼称といわれている。
享年18で亡くなっている。死因は諸説あるが、首里の領主階級の士族だった仲里の按司と恋仲になったが、黒雲殿とよばれる金持ちに身請けされたことから悲嘆にくれ、絶食し果てたといわれている。
吉屋チルーの代表作のひとつに以下の歌がある。故郷を後に遊郭へ向かう中、大きく深い比謝川にかかる橋を渡る不安と恨みを込めて詠んだ歌といわれている。
(琉歌)恨む比謝橋や 情け無いぬ人の 我身渡さと思て 掛きてうちぇさ
(読み)うらむふぃじゃばしや なさきねんふぃとぅぬ わみわたさとぅむてぃ かきてぃうちゃら
(意味)恨めしい比謝橋は情けのない人が私を渡そうと思って掛けておいたのだろうか。
この歌碑は比謝橋を挟んで嘉手納町と読谷村の橋の袂の二か所ある。
読谷村側の歌碑は2005年に建立され、嘉手納町の歌碑より新しい。同所には「比謝矼友竹亭顕彰碑」や「比謝橋碑文」、「戦前の比謝橋復元模型」もある。
吉屋チルーの歌碑に向かって右隣りに「比謝矼友竹亭顕彰碑」がある。比謝矼友竹亭とは、廃藩置県後、首里から旧王府所領の牧原・久得・御殿敷あたりに移住してきた旧士族同好者たちの琉歌創作サークルである。(引用:読谷村文化協会 案内石碑より)
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真由美加藤2022-09-01 15:44:172022-11-17 14:29:42沖縄の歴史上人物 吉屋チルー①沖縄の歴史上人物 恩納ナビー③万座毛
恩納ナビー(生没年不詳)は18世紀に農民として恩納村間切りで生まれ、琉歌の才能に満ち溢れた琉球王国時代の女流歌人である。自由で真っ当な恩納ナビーの琉歌は多くの人々の共感を生み、現在も愛され歌い繋がれている。(恩納ナビーは恩納ナベとも表記される。)
生誕地である恩納村では、恩納ナビーを後世に語り継ぐことを目的に村の象徴とし、村を琉歌の里として観光資源・教育資源として活かしている。恩納ナビーの生誕の地の付近には、恩納番所跡や恩納松下の碑などがあり琉歌にまつわる史跡散策ができる。
恩納ナビーの生誕の地の付近から1キロ圏内に万座毛(まんざもう)がある。万座毛があるのは沖縄海岸国定公園区域内で、琉球石灰岩の断崖から東シナ海が一望できる。波の浸食により自然の力で象の鼻に似た造形の岩が特徴である。1726年に琉球国王である尚敬王が万座毛を訪れ、「万人を座らせたるに足る」と称揚をしたことが命名の由来と伝えられている。
◇恩納ナビーは琉球国王が万座毛を訪れた際に詠んだとされる歌
(琉歌)波ぬ声ん止まり 風ぬ声ん止まり 首里天加那志 美御幾拝ま」
(意味)波の音も止まれ。風の音も止まれ。国王様の芳しいお顔を拝みましょう。
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真由美加藤2022-09-01 15:34:122022-11-17 14:33:00沖縄の歴史上人物 恩納ナビー③沖縄の歴史上人物 恩納ナビー②恩納松下の歌碑
恩納ナビー(生没年不詳)は、18世紀の琉球王国の沖縄本島北部恩納村で農民の娘として生まれた。吉屋チル―と並んで、琉球を代表する二大女流歌人として知られている。景観や熱烈な恋情を歌った作風が特徴的である。
恩納村の恩納番所跡に隣接するように設置された歌碑「恩納松下の碑」には次のような歌が刻まれている。この歌碑も松の下に設置されている。
(琉歌)恩納松下に 禁止の碑たちゅす 恋しのぶまでの 禁止や無いさめ
(意味)恩納藩所前の松の木の下になにやら禁止の立て札が立っているというが、まさか男女の恋を忍ぶことまで禁ずるようなおふれでないでしょう。
この歌については、「若者たちが集い、毛遊びを興じていた大きな松の木で詠まれた」とも、「琉球王朝時代、中国からの冊封福使一行が本島北部の名所巡りをした際、恩納番所で一晩宿をとることになったため、当時盛んであった若い男女の毛遊びを取り締まる立て札を松の下に立てた」ともいわれている。
この歌碑「恩納松下の碑」の後方には恩納岳が見え、恩納岳を詠った琉歌も有名である。
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真由美加藤2022-09-01 15:26:332022-11-17 14:33:46沖縄の歴史上人物 恩納ナビー②沖縄の歴史上人物 恩納ナビー①生誕地跡
恩納ナビーは琉球王朝尚貞王の時代に生まれたとされ、吉屋チルーとならんで18世紀はじめに活躍した琉歌の二大女流歌人の一人である。恩納ナビーの生きた時代は、「琉球文化の黄金時代」とよばれ、文学・音楽・舞踊と一流の文化人が排出されると同時に、庶民の間でも琉歌が流行った。
現在、恩納ナビーの生誕地跡は、見晴らしの良い畑のようになっており、道寄りに「恩納ナビーの生誕地跡マッコウ家」の碑が設置されている。「マッコウ家」は恩納ナビーの家号である。
恩納ナビーの生誕地跡へは、恩納公民館(恩納区体育館)入口を右手にふれあい会館の間の細い路地を進むと小さな十字路に出る。正面角に『恩納ナビー誕生の地』と『ガンジャガー(井泉)』と書かれた案内があり、案内どおり、十字路を左折すると、すぐ右手に来た道を折り返すように下り坂がある。下り坂入口付近には「恩納ナビー誕生の地入口50m」という石製の案内板がある。
坂道を下って行くと前方Y字路の分岐点に『恩納ナビー誕生の地』の碑がある。
Y字路を右手に50m程進むとガンジャガー(井泉)があり、設置された案内板に恩納ナビーに関する地を巡る散策路や説明などが記されている。
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真由美加藤2022-09-01 15:17:152022-11-17 14:35:53沖縄の歴史上人物 恩納ナビー①
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dapro2022-08-07 15:08:292022-08-07 15:09:12五箇山麦屋まつり
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dapro2022-08-07 14:41:472022-08-07 14:41:47五箇山 菅沼合掌集落