自然-6 福地山(上宝町)
自然-6 福地山(上宝町)
ふくちやま
1,671.7m
福地山は奥飛騨温泉郷福地温泉街から約2時間半で登れる里山である。福地山は化石の山でもある。層孔虫(そうこうちゅう)などの化石を道端で見ることができる。4億年の歴史をもつ地層からは、アンモナイトが発掘されておりこの地が太古には海があったことを物語っている。
地元温泉街の住民の細やかな整備のおかげで道は大変歩きやすく、子供でも登りやすい。山頂からの眺望は北アルプスが一望できる奥飛騨隋一の展望地となっており、紅葉が色づく時期や、残雪や雪の時期にかんじきを履いて登る県外からの登山客も多い。
登山道は平成16年(2004)に「飛騨北部トレッキングルート開発研究会」が地元福地温泉(高山市奥飛騨温泉郷)の有志の協力で整備した。温泉街にある「昔ばなしの里」横に登山者用駐車場、福地温泉朝市の山側に登山口がある。登山道幅が1.5~2mあって登りやすく、コースは整備されている。県内外の登山者が訪れ、トレッキングを楽しんでいる。
「無然平(むぜんだいら)」には、「飛騨の聖人」と呼ばれ、平湯での教員の傍ら、青年団を作り、幅広い社会活動をした教育者篠原無然の石像がある。そこには「篠原無然之像。福地山山荘跡。大正十年五月此処福地一之谷山へ入山。当山荘に山籠すること幾度。天地大自然を師と崇め、日夜修行に励まれた。」と記されている。
その「無然平」を少し登ると、細い尾根道と幅広い山腹道に分かれる。ダケカンバの生える山腹道は小型重機で敷設された一定勾配で赤土の歩道であるが、滑りやすく少々歩きにくい。左から回り込んだ尾根筋の第3展望台での眺めは、活火山焼岳が目前に見えて素晴らしい。ブナ、ネズコ、ミズナラ、チシマザサなどの植生を見ながら、第3展望台から一旦鞍部に下って、乗鞍展望台を過ぎると、まもなく標柱と三角点がある山頂に出る。
コース 登山口―30分―東屋―50分―無然平―35分―第3展望台―30分―福地山
資料
⑥自然-6 福地山(上宝町)