金森氏の顕彰
金森氏の顕彰
一般財団法人金森公顕彰会が金森氏の顕彰事業を展開している。令和6年は金森長近公生誕500年にあたる。毎年9月1日には金森長近公を祀る金龍神社で例祭が行なわれる。城山二之丸公園には金森長近公の銅像(昭和57年建)がある。
飛騨国主となった長近は、初め「鍋山城」(高山市漆垣内町)に城下を構えたが、城下町を発展させるには不便なため、天神山古城(現在の城山公園)の場所に城を築くことにした。
城の建築は天正16年(1588)から始めて、慶長5年(1600)までの13年間で本丸と二之丸を完成させ、その後3年かけて三之丸が築かれている。高山城の標高は686mほどで、山頂からは高山盆地が見渡せる良い地形である。本丸には御殿風の秀麗な建物が建てられた。織田信長の安土城に似る作り方で、軍事的機能を最優先させた形の城とは異なる。
金森氏の飛騨における山林支配は重要な産業で、たくさんの収入があった。また商業の発展、鉱山の発見と開発なども、金森長近の功績である。
慶長5年(1600)の関ヶ原の合戦の時、長近は3万8千石の大名であったが、倍近くの6万石並みの大名と同じ数の兵隊を出すことができたという。豊かな山林と鉱山を持っていたからである。