沖縄の伝統菓子 あまがし
沖縄の伝統菓子 あまがし
あまがしとは押し麦・緑豆・黒砂糖で作る沖縄のぜんざいの一種で、旧暦5月4日、5日の沖縄の年中行事「ユッカヌヒー」や「グングヮチグニチ」に食べられる伝統菓子である。
押し麦から出るとろみが独特の味わいを生み、緑豆は口の渇きを抑える作用や清涼感があり、暑い沖縄の夏によく合った菓子である。現在は黒砂糖などの甘みを使用するが、以前は麦粥に米麹を入れ、2~3日発酵させた甘酸っぱい発酵食であった。
ユッカヌヒー(四日の日)とは、昭和初期ごろまでは年に一度那覇市首里で大規模なおもちゃ市が開かれ、子どもたちが好きなおもちゃを買ってもらえる日であった。グングヮチグニチ(5月5日)は、現在の子どもの日(端午の節句)にあたる。
ユッカヌヒーやグングヮチグニチには子どもたちの健康を祈願してあまがしが作られ、昔は「疫病を払う」と言い伝えられてきた菖蒲の茎や葉を添え、箸やスプーン代わりに食べられていた。