【高大連携】伊那西高等学校と岐阜女子大学との高大連携に関する協定調印式
伊那西高等学校と岐阜女子大学との高大連携に関する協定調印式
日 時:令和5年6月22日(木曜日)14:00〜14:40
場 所:伊那西高等学校 校長室
内 容:
1.岐阜女子大学学長挨拶
2.伊那西高等学校長挨拶
3.調 印
4.写 真 撮 影
5.学生代表挨拶
6.生徒代表挨拶
1.岐阜女子大学学長挨拶
この度は,学校法人高松学園伊那西高等学校と岐阜女子大学が高大連携の調印式を迎えるにあたって一言ご挨拶させていただきます.
現在,教育のデジタルトランスフォーメーション(DX)を加速する中,本学は,ニューノーマル時代に求められる学びの在り方に対応するため,様々な大学改革を不断に実行しています.
特に,本学では,平成29年度より3年間私立大学研究ブランディング事業において「地域資源デジタルアーカイブによる知の拠点形成のための基盤整備事業」というテーマで,
更に,令和4・5年度には岐阜県私立大学地方創生推進事業として「デジタルアーカイブによる新たな価値創造推進事業」というテーマでそれぞれ採択され,飛騨高山匠の技と郡上白山文化遺産等を対象にして,20万件以上の静止画・資料・動画を収集整理し,シソーラス,索引語の整理などの「地域資源デジタルアーカイブ」の研究に対する必要な基礎データを準備してまいりました.
この,地域資源のデジタルアーカイブでは,自分の生まれた地域のさまざまな地域資源などをデジタルアーカイブすることにより,これまでに気付かなかったさまざまなものが,素材を通して見えるようになります.そのような意味で,この地域資源デジタルアーカイブは,このように地域のさまざまなことを再発見し,理解を深めていく上で重要な教育活動であると考えています.
また,この地域資源デジタルアーカイブには,地域の人々の参加が必要となってきます.特に,地域の資料の収集,デジタル化には,地域の実情に応じた活動が重要で,今後,地域住民たちが身近な場で地域のデジタルアーカイブをすべきだと考えています.
このためには,地域住民自らが自分たちの「地域資源」としていかに主体的に発見・収集・整理することできるかが課題です.
この度の高大連携における大学と高等学校との「共創」によるデジタルアーカイブの活動を,新しい学びの一環として捉えることができます.
ここでの「共創」とは,多様な立場の人たちと対話しながら,新しい価値を「共」に「創」り上げていくことです.デジタルアーカイブは,単なる記録ではなくて,研究成果,「知」を集積することがデジタルアーカイブに問われています.
あらゆる地域が地域としてのアイデンティティを確立するためにも,「知」の拠点としての地域資源デジタルアーカイブを含めた総合的なデジタルアーカイブを構築することが求められています.
令和4年から高等学校に実施されています学習指導要領では,課題探究型の学びが求められています.
伊那西高等学校と岐阜女子大学のデジタルアーカイブにおける高大連携講座の実践は,この課題探究型の学習の全国のモデルとなりうると考えています.
これからの学びは,「競争」から「共創」の学びに着実に変化していきます.これからの高校生にも課題探究という研究的な学びを,大学と高等学校が連携し,お互いに対話しながら,新しい価値を「共」に「創」り上げていきたいと思います.
本日は,伊那西高等学校の多くの先生並びにここに参加いただいております生徒の代表の皆様に今回の高大連携へのご協力にお礼を申し上げると同時に,今後ますますこの連携の絆が強くなりますことを期待いたしまして,ご挨拶とさせていただきます.
5.学生代表挨拶
この度は,伊那西高等学校と岐阜女子大学との高大連携に関する協定調印式,誠におめでとうございます.
伊那西高等学校の卒業生として,また,岐阜女子大学の在学生としてこの調印式に参加できることを感謝いたします.
私たちが学んでいるデジタルアーキビストという専門職とは「文化資料等のデジタル化についての知識と技能を持ち,文化活動の基礎としての著作権・プライバシーを理解し,総合的な文化情報の収集・管理・保護・活用・創造を担当できる人材」です.
この基盤となるデジタルアーカイブは,さまざまな分野で必要とされる資料を記録・保存・発信・評価する重要なプロセスです.
また,このデジタルアーカイブは,わが国の知識基盤社会を支えるものであり,デジタルアーカイブ学会でも,デジタルアーカイブ立国に向けて「デジタルアーカイブ憲章」などの法整備への政策提言を積極的に行っています.
そのためにも,知識基盤社会おいてデジタルアーカイブについて責任をもって実践できる専門職であるデジタルアーキビストがますます重要になってきます.
これからの高校生や大学生には,地域の様々な解の見えない課題に主体的に向き合い,地域課題を解決すると共に,地域に貢献することを求められています.
私たちは,そのためにも,この岐阜女子大学において,デジタルアーキビストの学術的な基礎として,デジタルアーカイブに関する歴史から我が国の動向並びにデジタルアーカイブの課題を実践的に学んでいます.
私たちは、今回の高大連携により,伊那西高等学校の生徒さんと、また、地域の皆さんとの連携により、デジタルアーカイブの学びを深化させていきたいと思っています。よろしくお願い致します.
資 料
(1)協定書(伊那西高校)
(2)伊那西高等学校と岐阜女子大学との高大連携に関する協定調印式
新聞記事