沖縄の怖い話『仲西ヘーイ』
沖縄の怖い話『仲西ヘーイ』
潮渡橋は、泊と那覇の間を流れる潮渡(すーわたい)川にかかる橋で、塩田潟原(かたばる)の上に明治42(1909年)に架けられた、長さ7間(約13m)の木橋だった(東恩納寛惇『南島風土記』)。
潟原は干潮時に徒歩で横断すると泊から若狭・那覇方面への近道になることから、人の往来の多かったようだ。現在の潮渡橋は那覇市前島のリッチモンドホテルのそばに移され、橋の上を国道58号線が通っている(位置は当時よりも南に移動)。
*潮渡川は安里川が崇元寺付近から分かれて久茂地川となり、その先の美栄橋付近から海に向かって別れて流れる川である。
【怖い話】
仲西は那覇市に伝わる妖怪で、夜になって那覇と泊の間にある塩田潟原にかかった潮渡橋で「仲西ヘーイ(仲西やーい)」とよぶと、「ヘーイ」と返事が返ってきて現れる。現在、潮渡橋はかつてあった場所から移動しており、昔のように呼んでも現れなくなったようである。
*違う内容の話がいくつか伝わっている。