白川郷 和田家

和田家住宅(白川郷)
和田家住宅は岐阜県大野郡白川村萩町地区に位置しています。和田家は室町時代末期(天正元年:1573年)にこの地に土着した上層農家で、名主や牛首口留番所役人(白川郷に設置された番所は牛首口・小白川口・椿原口の3箇所で、寛政年間:1789~1801年以降和田弥右衛門家が代々管理運営し明治5年:1872年に宿駅制度廃止まで続けられました。)を歴任し苗字帯刀を許された家柄です。当時は白川郷の特産の1つ焔硝の取引も積極的に行い財を築いたとされます(焔硝の精製・販売は白川郷の主要産業の1つで和田家では高山陣屋から木製鑑札を発行してもらい特別な許可を取っていました。)。現在の主屋は江戸時代中期に建てられたと推定される建物で、桁行12間(22.3m)、梁間7間(12.8m)、木造3階建(1階は居住空間2階より上部は養蚕で利用)、茅葺、合掌造(左右両側と背面に庇が付属)、正面には式台付きの玄関(和田家は上層農家だった為、武士や幕府の役人との付き合いが多く、身分の高い人達専用の式台付きの玄関が設けられた。)、1階外壁は黒漆喰仕上げ(腰部は白漆喰)。和田家住宅は現在白川郷に残る上層合掌造り農家建築の中でも最大級の規模で質も高いことから土蔵(江戸時代中期建築、土蔵2階建、桁行6.1m、梁間5.3m、切妻、桟瓦葺)、便所(江戸時代中期建築、木造平屋建、切妻、茅葺、桁行7.3m、梁間4.3m)、土地(融雪用池・石組水路・防風林・石垣など)と共に平成7年(1995)に国指定重要文化財に指定されています。又、付属舎である板蔵と稲架小屋が昭和47年(1972)に岐阜県指定重要文化財に、和田家牛首口留番所文書が平成27年(2015)に白川村指定文化財にそれぞれ指定されています。