【授業】構造力学基礎Ⅰ
【授業】構造力学基礎 Ⅰ
Ⅰ はじめに
建築に求められる基本的性能の一つである安全性が確保された建築設計ができるよう、建築の構造に関する知識が必要である。現在では、コンピュータによって構造解析や構造設計ができるようになっており、複雑な建築であっても、その構造的安全性をチェックすることができるが、建築設計者としては、まずは感覚的に安全な建築をイメージする力が求められる。その基礎となるのが建築構造力学の学修であり、建築教育では欠かすことができない学修分野である。この建築構造力学の学修には、高等学校までの数学及び物理学(力学)の基本的知識が必要となるため、その確認とともに、それらの知識が構造力学とどのように結びついているのかを理解して建築構造力学の学修を始める必要がある。
Ⅱ 授業の目的・ねらい
・2,3年次に配当されている構造力学Ⅰ(住居学専攻のコアカリキュラムの一つ)等の学修を円滑に進めるために、高等学校までの数学及び物理(力学)の基礎的な内容にかかるリメディアル教育を行う。
・また、構造力学の基本となる荷重や力の釣り合いの条件等について学ぶ。
Ⅲ 授業の教育目標
・ここでは,15 のテーマに基づいて,それぞれのテーマの中に研究課題を設定し,また,各講に学修到達目標を設定し,個々に学修の到達を確認することができる.
テーマ1 数学基礎力確認
1.何を学ぶか
高等学校までに修得した知識を使って以下の分野の基本的問題を解答する(整数・分数・少数の四則演算/無理数とその計算/文字を含んだ式の計算/一次方程式・連立一次方程式/二次関数と二次方程式/相似形と様々な図形の面積/三角比/簡単な微積分)
2.学習到達目標
構造力学学修に必要な数学基礎力に関する自らの到達状況を知ることができる
3.研究課題
今後構造力学を学習していく上での数学的基礎力における自分の弱点を把握、学修の目標を設定する
4.プレゼン資料
5.動画資料
テーマ2 無理数とその計算
1.何を学ぶか
・無理数の解説
・無理数の四則演算の説明と問題演習
・分母の有理化の方法の説明と問題演習
2.学習到達目標
・無理数とはどのような数か説明できる
・無理数の四則演算ができる
・分母の有理化ができる
3.研究課題
4.プレゼン資料
5.動画資料
テーマ3 文字を含んだ式の計算
1.何を学ぶか
・指数法則の説明
・文字を含んだ式の計算方法についての説明と問題演習
2.学習到達目標
・指数法則を説明できる
・文字を含んだ式の計算ができる
3.研究課題
4.プレゼン資料
5.動画資料
テーマ4 一次方程式・連立一次方程式
1.何を学ぶか
・方程式と関数の違いの説明
・一次方程式の解き方の説明と問題演習
・連立方程式の解き方の説明と問題演習
2.学習到達目標
・一次方程式と一次関数の違いが説明できる
・一次方程式を解くことができる
・二元一次の連立方程式を解くことができる
3.研究課題
4.プレゼン資料
5.動画資料
テーマ5 二次関数と二次方程式
1.何を学ぶか
・二次関数と二次方程式の違いの説明
・平方完成による二次関数の頂点の求め方とグラフの特徴の説明と問題演習
・解の公式と解の公式を使用した二次方程式の解き方の説明と問題演習
2.学習到達目標
・二次関数と二次方程式の違いが説明できる
・二次関数の頂点の座標を求め、グラフを描くことができる
・解の公式を使って二次関数を解くことができる
3.研究課題
4.プレゼン資料
5.動画資料
テーマ6 相似形と様々な図形の面積
1.何を学ぶか
・相似と相似形、相似比の説明
・三角形の相似の条件の説明と相似比を使った辺の長さ、面積の求め方の説明と問題演習
・矩形、三角形、円の面積の求め方の説明と問題演習
2.学習到達目標
・相似形とは何か説明できる
・相似比を使って図形の辺の長さや面積を求めることができる
・矩形、三角形、円の面積を求めることができる
3.研究課題
4.プレゼン資料
5.動画資料
テーマ7 三角比
1.何を学ぶか
・正弦、余弦、正接の説明
・30度、60度の直角三角形、45度の直角二等辺三角形、辺の長さの比が3:4:5の直角三角形の辺の長さの比の説明とそれを使った辺の長さを求める方法の説明と問題演習
2.学習到達目標
・直角三角形による正弦、余弦、正接の説明ができる
・主要な直角三角形における辺の長さの比を求めることができる
3.研究課題
4.プレゼン資料
5.動画資料
テーマ8 簡単な微積分
1.何を学ぶか
・構造力学で微積分がどのように使われるかの説明
・微分の方法の説明と問題演習
・積分の方法の説明と問題演習
2.学習到達目標
・構造力学で微積分がどのように使われるか説明できる
・二次式の微分ができる
・一次式の積分ができる
3.研究課題
4.プレゼン資料
5.動画資料
テーマ9 様々な図形の重心
1.何を学ぶか
・重心とは何かの説明と構造力学でどのように関係するのかの説明
・矩形、三角形、円の重心の求め方の説明と問題演習
2.学習到達目標
・矩形、三角形、円の重心の位置が求められる
3.研究課題
4.プレゼン資料
5.動画資料
テーマ10 単位とその変換
1.何を学ぶか
・長さ、面積、重さ(力)等の主要な単位の説明
・単位の変換の方法の説明と問題演習
2.学習到達目標
・長さ、面積、重さ(力)等の主要な単位が理解できる
・単位を変換し、計算できるように単位を合わせることができる
3.研究課題
4.プレゼン資料
5.動画資料
テーマ11 力の三要素と力の効果
1.何を学ぶか
・力の三要素の説明
・力を水平方向の力の効果と鉛直方向の力の効果に分ける方法の説明と問題演習
2.学習到達目標
・力の三要素を説明できる
・力を水平方向の力の効果と鉛直方向の力の効果に分けることができる
3.研究課題
4.プレゼン資料
5.動画資料
テーマ12 力のモーメント
1.何を学ぶか
・モーメントとは何かを説明する
・モーメントを計算で求める方法の説明と問題演習
2.学習到達目標
・モーメントを説明できる
・モーメントを計算で求めることができる
3.研究課題
4.プレゼン資料
5.動画資料
テーマ13 合力
1.何を学ぶか
・一直線上にある力の合力の求め方の説明と問題演習
・並行線上にある力の合力の求め方の説明と問題演習
・分布荷重の集中荷重への置き換え方の説明と問題演習
2.学習到達目標
・一直線上にある力の合力を求めることができる
・並行線上にある力の合力を求めることができる
・分布荷重の集中荷重への置き換えができる
3.研究課題
4.プレゼン資料
5.動画資料
テーマ14 力のつり合い
1.何を学ぶか
・力が釣り合うということの意味の説明
・力のつり合い条件式の説明
・力のつり合い条件式を使って与えられた力と釣り合う未知の力の求め方の説明と問題演習
2.学習到達目標
・釣り合いの条件式を使って力が釣り合うことの意味を説明できる
・釣り合いの条件式を使って与えられた力と釣り合う力を求めることができる
3.研究課題
4.プレゼン資料
5.動画資料
テーマ15 力のつり合い2
1.何を学ぶか
・力のつり合い条件式を使って与えられた力と釣り合う未知の力の求め方の説明と問題演習
2.学習到達目標
・釣り合いの条件式を使って与えられた力と釣り合う力を求めることができる
3.研究課題
4.プレゼン資料
5.動画資料
Ⅳ レポート課題
課題1
課題2
Ⅴ アドバイス
課題1解説
課題2解説
Ⅵ 科目修得試験:レポート試験
定期試験
Ⅶ テキスト
・黒見敏丈著「構造力学学修に必要な数学基礎力」
・浅沼清昭著「改訂版 図説 やさしい構造力学」学芸出版社
Ⅷ 参考文献
資料