【高大連携公開講座】女子高校生のためのデジタルアーカイブクリエータ資格取得講座
第1講 デジタルアーカイブの基礎
1.目 的
デジタルアーカイブは、「デジタル」と「アーカイブ」という言葉からできた和製英語と言われています。デジタルアーカイブとは何か? デジタルアーキビストに必要な能力は何か?ここでは、言葉の意味と発展の歴史から、基本的な考え方を理解し、今後のデジタルアーカイブの方向性を考えます。
2.学習到達目標
① デジタルアーカイブとは何か説明できる。
② デジタルアーカイブがどのように発展してきたかについて具体例をあげ説明できる。
③ デジタルアーキビストに求められている能力について具体的に説明できる。
3.課 題
① デジタルアーカイブとは何か自身の立場で説明しなさい。
② デジタルアーカイブがどのように発展してきたか説明しなさい。
③ デジタルアーキビストに求められている能力は何か自身の立場で説明しなさい。
4.プレゼン資料
→ デジタルアーカイブの基礎
5.動画資料
第2講 デジタルアーカイブ開発と活用プロセス
1.目 的
デジタルアーカイブの利用は、資料の提示や提供から始まり、課題解決、知的創造等の処理へと進みます。またデジタルアーカイブを活用し、新しい「知」の創造を求め、さらに新しい「知」と人々の経験を付加し、新たな知的活動へと発展します。ここでは、デジタルアーカイブの開発と活用プロセスについて考えます。
2.学習到達目標
①デジタルアーカイブの活用について具体例を挙げて説明できる
②資料の選定評価について説明できる。
③デジタルアーカイブのプロセスや記録方法について説明できる。
3.課 題
①デジタルアーカイブの活用について具体例を挙げて説明してください。
②資料の選定評価の課題について説明してください。
③デジタルアーカイブのプロセスや記録方法について説明してください。
4.プレゼン資料
→ デジタルアーカイブ開発と活用プロセス
5.動画資料
第3講 デジタルアーカイブの評価とメタデータ
1.目 的
デジタルアーカイブは、対象とする資料(情報資源)の分野も多岐にわたり、プロジェクト規模なども異なるため、それぞれにあわせた評価手法が求められます。そこで、本講では、デジタルアーカイブの自己点検ツールとして考案された「デジタルアーカイブアセスメントツール」の内容を把握し、その評価項目の中でも重視されているメタデータについて、記述のための国際標準、国際指針として制定されている事例から学びます。
2.学習到達目標
① 「デジタルアーカイブアセスメントツール」の内容について説明できる。
② 記述のための国際標準、国際指針などの事例について説明できる。
③ 資料(情報資源)のメタデータ記述ができる。
3.課 題
① 「デジタルアーカイブアセスメントツール」の評価項目の内、あなたが重要だと思う項目について、なぜそう思うかを含めて説明してください。
② 具体的に何か資料(情報資源)を一つ取り上げ、その資料のメタデータ記述項目を設定した上で実際の記述を行ってください。
4.プレゼン資料
→ デジタルアーカイブの評価とメタデータ
5.動画資料
第4講 デジタルアーカイブの利活用
1.目 的
デジタルアーカイブは、1990年代の初期から、過去から現在の資料をデジタル化し、次の世代への伝承と現状での利活用を目指して開発が進められてきた。デジタルアーカイブの基本は、過去~現在の資料の収集・保管、デジタル化、さらに現状での利活用と次の世代への伝承である。
過去~現在の各種資料を収集・保管し、次のように使われる。
①次世代へのデジタルコンテンツの確かな伝承
②国内外のデジタルコンテンツの流通と利活用
ここでは、図書館や博物館等におけるデジタルアーカイブの利活用について考える。
2.学習到達目標
① 図書館におけるデジタルアーカイブの実践例を具体的に説明できる。
② 博物館におけるデジタルアーカイブの実践例を具体的に説明できる。
③ デジタルアーカイブの共通利用について説明できる。
3.課 題
① 図書館におけるデジタルアーカイブの実践例を具体的に説明しなさい。
② 博物館におけるデジタルアーカイブの実践例を具体的に説明しなさい。
③ デジタルアーカイブの共通利用について説明しなさい。
4.プレゼン資料
→ デジタルアーカイブの利活用
5.動画資料
第5講 デジタルアーカイブによる地域活性化
1.目 的
知識基盤社会においてデジタルアーカイブを有効的に活用し,新たな知を創造するという本学独自の「知の増殖型サイクル」の手法により,地域課題に実践的な解決方法を確立するために,地域に開かれた地域資源デジタルアーカイブによる知の拠点形成をする。このことにより,地域課題に主体的に取り組む人材を養成する大学として,伝統文化産業の振興と新たな観光資源の発掘並びにデジタルアーカイブ研究による地方創成イノベーションの創出について具体的に考える。
2.学習到達目標
① デジタルアーカイブと地域課題解決について説明できる。
② 地方創成イノベーションの創出について具体的に説明できる。
3.課 題
① 飛騨高山匠の技デジタルアーカイブにより,地域の文化産業を振興するための方策を3つ挙げて説明しなさい。
4.プレゼン資料
→ デジタルアーカイブによる地域活性化
5.動画資料
※本映像は本学の学部の授業(情報の管理と流通)の内容の一部を利用して提供しています。
6.テキスト資料
⇒ デジタルアーカイブによる地域活性化
第6講 デジタルアーカイブと知的財産権(1)
1.目 的
デジタルアーキビストとして、アーカイブを計画し、そして資料収集し、そして構築し、そして利用許諾し、また運用していくという、こういったときに必要な権利処理について説明する。
2.学習到達目標
① デジタルアーキビストに著作権処理の能力が必要であることについて具体的に説明ができる。
② 著作者の権利について具体的に説明できる。
③ 著作権の契約書を作成できる。
3.課 題
① デジタルアーキビストに著作権処理の能力が必要であることについて具体的に説明しなさい。
② 著作者の権利について具体的に説明しなさい。
③ 著作権の契約書を作成しなさい。
4.プレゼン資料
→ デジタルアーカイブと知的財産権(1)
第7講 デジタルアーカイブと知的財産権(2)
1.目 的
著作権について、自分の立ち位置とは関係ない形で第三者的に実践の試みの良い部分と課題について理解を深め、基本的な理解を図った後に、実践の中から法律など制度的な課題について考えます
2.学習到達目標
① デジタルアーカイブの実践における著作権に関する課題について説明できる。
② 著作権のデジタルアーカイブの活用に関する課題について具体例を挙げて
説明できる。
3.課 題
1.デジタルアーカイブの実践における著作権に関する課題について説明しなさい。
2.著作権のデジタルアーカイブの活用に関する課題について具体例を挙げて説明しなさい。
4.プレゼン資料
→ デジタルアーカイブと知的財産権(2)
5.動画資料
テキスト
第8講 デジタルアーカイブの歴史とその課題
1.何を学ぶか
デジタルアーカイブの日本にける歴史と本学のデジタルアーカイブの変遷を比較しながら,どのような点が明らかになり,新たにどのような課題が創出されたのかについて考える.
2.学修到達目標
・デジタルアーカイブの歴史について説明できる.
・知識基盤社会におけるデジタルアーカイブの必要性について事例をあげて説明できる.
3.研究課題
・デジタルアーカイブの歴史をまとめて,何が変化して何が課題になっているかを話し合ってみなさい.
4.プレゼン資料
⇒ デジタルアーカイブの歴史とその課題
5.映 像
6.関連資料
⇒ デジタルアーカイブ年表(岐阜女子大学)
第9講 文化はどのように記録するのか?
▼撮影の基礎知識/インタビュー技法等
1.プレゼン資料
2.動画資料
3.関連資料
① 文化はどのように記録するの
② 地域文化とデジタルアーカイブ
③ 沖縄おうらい
第10講 文化資料はどのように管理・流通するのか?
▼資料の登録/保存/管理/流通
1.プレゼン資料
2.動画資料
3.資料
① 文化資料はどのように管理流通するの?
② 情報の発信と伝達
第11講 文化資料の著作権処理はどうするのか?
▼知的財産権/肖像権に関する基本的知識等
1.目標
著作権法についてその目的を理解し、肖像権・個人情報保護・プライバシーについて基本的な知識を理解する。
2.学修到達目標
①著作権法の目的について説明できる。
②著作権法における権利について具体的に説明できる。
③肖像権について具体的事例を挙げて説明できる。
④肖像権・個人情報保護・プライバシーについてその違いについて説明できる。
3.プレゼン資料
①法と倫理
久世均(岐阜女子大学)
②個人情報の保護と知的財産権
久世均(岐阜女子大学)
4.動画資料
第12講 デジタルアーカイブと図書館
プレゼン資料
動画資料
第13講 博物館とデジタルアーカイブ
プレゼン資料
動画資料
第14講 アーカイブにおけるメタ情報の作成実習
▼地域文化のデジタルアーカイブ
【延年の舞】
① デジタルアーカイブ・コーディネータ試験表紙〔延年の舞」
② 延年の歴史(資料)
③ 撮影概要(縦書き)
④ メタデータ記入シート(試験用)
⑤ メタデータ記入シート(長滝の延年)
【郡上踊り】
① 郡上おどり「試験問題表紙」
② 郡上おどり「試験問題」
③ 郡上おどり「試験問題 撮影概要」
④ 郡上おどり「解答用紙(メタデータ記入シート)」
⑤ 郡上おどり「模範解答用紙」
資 料
高・大生のための利活用入門テキスト
資格認定料振込口座
銀行名 十六銀行
支店名 高富支店
預金種目 普通預金
口座番号 1526285
口座名義 学校法人華陽学園(ガッコウホウジンカヨウガクエン)
認定料:3000円
お問合せ:pfe01173@nifty.com
募集要項
①女子高校生のためのDAC資格取得講座募集要項(第1期・第2期)
②女子高校生のためのDAC資格取得講座募集要項(第2期・第3期)
③女子高校生のためのDAC資格取得講座募集要項(第3期・第4期)_
受講方法
アンケート
女子高校生のためのデジタルアーカイブクリエータ資格取得講座アンケート
参考資料
新版 デジタルアーキビスト入門:デジタルアーカイブの基礎 単行本(ソフトカバー) – 2019/5/16
岐阜女子大学デジタルアーカイブ研究所 (編集)
令和4年度 岐阜県私立大学地方創生推進事業
デジタルアーカイブによる新たな価値創造推進事業
1.事業概要
○本学は、地域に貢献する大学として、地方創成イノベーションの実現と県内の地域の伝統・衣食住文化の保存並びに関係産業の振興、観光資源の発掘を目指している。
〇本学が学部並びに大学院に設置するデジタルアーカイブ専攻では、長年に亘り研究・蓄積した「地域資源デジタルアーカイブ」を効果的に活用する。新たな価値を創造するため、本学独自の「知的創造サイクル」を生かして地域課題を探求し、深化させ課題の本質を探り実践的な解決方法を導き出す人材養成を主な目的としている。
〇この専攻では、地域の課題を実践的な課題解決の方法を導き出す人材養成のため、後述する「知識循環型デジタルアーカイブ」の構築と、それを有効的に活用するための教材、教育方法について研究し、教授している。
〇具体的には、飛騨高山匠の技並びに郡上白山文化遺産について各地域と連携をして開発を進め、現在約15万件の地域資源のデジタルアーカイブとしての構築を進めている。
〇また、本研究との関連が強いデジタルアーキビスト能力の養成カリキュラム並びに教材テキストを整備している。さらに、「地域資源デジタルアーカイブ」についても既に全国で約30万件(岐阜県15万件含む)の地域資料を収集して管理し、教育への利活用を進めている。
〇本事業では、この「地域資源デジタルアーカイブ」の「飛騨高山匠の技」と「白山文化遺産」に新たな情報を40,000件以上追加し、「知的創造サイクル」を実現するための「知識循環型デジタルアーカイブ」による新たな価値の創造について調査・研究する。
2.事業内容
①事業分野における地域の現状分析と課題
〇地域における大学の使命は、地域における新たな価値の創造による新たな文化と雇用の創出である。そのためには、地域の大学は知の拠点としての機能を有し地域で活躍できる人材の育成が重要である。
〇しかし、これまで大学の地域との連携は必ずしも十分とは言えず、地域の真のニーズに応えた教育や研究が大学でなされてきたとは言い難い。
〇このために本学は、日本におけるデジタルアーカイブの拠点大学として、2013年より図1に示すデジタルアーカイブの「知的創造サイクル」を開発し、観光,教育、企業の分野での人材育成の試行研究を行ってきた。
〇その研究成果として、地域の観光の振興並びに学校教育では有意な学力の向上が認められ、デジタルアーカイブの利活用が新たな価値を創造し、地域活性化や教育の推進に有効との感触を得た。
〇また、岐阜県の長期構想では、地域資源を活かしたまちづくりが重点課題となっている。岐阜県観光振興プラン(平成25年3月)では、観光資源の発掘とそれを支える人材養成が重要課題と位置づけられている。
〇特に、農山間地が多く自然が豊かな岐阜県では、木工等に関する伝統産業の継承や美しい観光資源の活用と発掘が重点課題となっており、それを担う人材の育成と供給が重要となってきた。
〇このために本学は、「地域資源デジタルアーカイブ」における知の拠点形成ならびに人材養成に不可欠なカリキュラムと教材の開発を行ってきた。
〇これらの地域課題を解決するため、具体的に地域資源デジタルアーカイブにおける「知的創造サイクル」を実践的に研究し、その研究の成果を2017年より随時Webで詳しく公開している。(参考:http://digitalarchiveproject.jp/)
〇本事業では、岐阜県における地域課題として次のような課題を設定している。
(1)飛騨高山匠の技と伝統文化産業の振興
・伝統文化産業(春慶塗・一位一刀彫)における後継者不足と伝統文化産業の技術の伝承
・左甚五郎遺産デジタルアーカイブ構築による左甚五郎のブランディング
(2)郡上白山文化遺産の世界遺産登録への整備と新たな観光資源の発掘
・建造物、建築物群を含めた伝統文化遺産の新たな観光資源の発掘
・衰退する白山文化遺産の記録
・白山文化遺産の県域(岐阜・石川・福井)を越えた白山文化遺産デジタルアーカイブの構築
・白山文化遺産の世界遺産への登録支援
(失われていく地域の祭りや伝統行事の記録)
〇特に、飛騨高山匠の技においては、飛騨高山匠の技という日本遺産のブランドに、左甚五郎というサブカテゴリー創ることにより、ブランド資産として新たな価値を創出する。
〇また、郡上白山文化遺産においては、岐阜県という県域のみならず3県(岐阜県・石川県・福井県)に渡った白山文化遺産を一体的に扱うことにより、新たなシナジー効果が期待できる。
〇さらに、白山文化遺産の失われていく地域文化芸能を記録することにより、世界遺産への登録支援を行う。
〇既に、福井県勝山市では、国史跡平泉寺を含む白山麓の文化遺産の世界遺産登録をめざして、世界遺産推進室が組織されている。
②大学等における課題解決に向けたこれまでの取組状況
〇本学は、建学の精神「人らしく、女らしく、あなたらしく、あなたならでは」の下、広く豊かな教養と高い専門的知識・技術を育み、地域社会で主体的に活動できる人材を育成している。
〇また、豊かな教養と高い専門的知識・技術を育み、地域社会で主体的に活動できる人間力の育成を目指して、多様な授業形態を組合せた教育課程を体系的に編成し、それを実践・評価している。
〇さらに、地域に貢献する大学として、地方創成イノベーションの実現と県内の地域の伝統・衣食住文化の保存並びに関連産業の振興、観光資源の発掘を目指している。
〇本学は、平成29年本学大学院にデジタルアーカイブ専攻を設置し、「地域資源デジタルアーカイブ」を有効的に活用し、新たな価値を創造する本学独自の「知的創造サイクル」を生かして地域課題を探求し、深化させ課題の本質を探り実践的な解決方法を導き出す人材を養成するカリキュラムの開発を専攻の主な研究主題としている。
〇それは、地域の課題を抽出することから始め、大学の知識を集約して既存の「地域資源デジタルアーカイブ」をオープンデータ化し、この「知的創造サイクル」を有効的に活用し、地域の課題を実践的な課題解決の方法を導き出す人材養成のための、図2に示す従来のデジタルアーカイブから図3で示す「知識循環型デジタルアーカイブ」への再構築と、それを有効的に活用するための教材、教育方法を開発することが必要となる。
〇既に、この研究に関連して飛騨高山匠の技並びに白山文化遺産について各地域と連携をして基礎的研究を進め、約15万件の地域資源のデジタルアーカイブの構築を進めていた。
〇また、本学では既にデジタルアーキビスト能力のカリキュラム並びに学生の教材テキストは整備しており、また、「地域資源デジタルアーカイブ」についても既に約30万件の地域資料を収集して管理し、教育への利活用を進めている。
〇さらに、平成29年度より3年間、文部科学省の私立大学研究ブランディング事業「地域資源デジタルアーカイブによる知の拠点形成のための基盤整備事業」において、飛騨高山匠の技と郡上白山文化遺産を対象にして、151,191件(2022.5現在)の静止画・資料・動画を収集整理し、シソーラス、索引語の整理などの「地域資源デジタルアーカイブ」の研究に対する必要な基礎データを準備している。
(参考:http://digitalarchiveproject.jp/)
③計画事業の具体的な実施内容
〇本事業を実施するために必要な調査研究として以下の3つの事業を行う。
1.「地域資源のオープンデータ化」を実現するためのメタ情報の基礎的研究
〇シソーラス、索引語(キーワード)の統一化・共通化が必要である。各デジタルアーカイブにおけるシソーラスを開発する。
〇そのために、既に「地域資源デジタルアーカイブ」として、151,191件(2020.2現在)の静止画・資料・動画を収集整理し、メタデータを付記してデータベース化している。
・上記15万件の地域資源データベースに新たな資料を40,000点加え、それらのオープンデータ化処理と、地域資源の分類を抽出
・また、本学が管理している対象地域における15万件の地域資源デジタルアーカイブのメタデータから、地域資源のシソーラスの作成
・これらの地域資源のメタデータからシソーラス、索引語の整理などのメタ情報の研究に対する必要な基礎データを抽出し、地域資源の「知識循環型デジタルアーカイブ」の新たなメタデータの構成の作成
2.「地域資源デジタルアーカイブ」を活用した地域の課題の実践的な課題解決の方法の導出
〇「地域資源デジタルアーカイブ」は、単なる記録ではなくて、研究成果、「知」を集積することがデジタルアーカイブに問われている。本学独自の「知的創造サイクル」を構成し、「知識循環型データベース」を再構築する。
〇そのために、地域の課題を抽出することから始め、大学の知識を集約して地域資源の「知識循環型デジタルアーカイブ」を再構築し、このデジタルアーカイブを有効的に活用し、地域の課題を実践的な課題解決の方法を導き出す。
3.社会経済的効果と意識的効果の測定手法の併用による項目関連構造分析手法(item relational structure analysis)の実証
4.オープンデータ化された地域資源を有効的に活用し、新たな価値を創造するという「知的創造サイクル」の検証
〇「地域資源デジタルアーカイブ」による知の拠点形成は、学生自らが、その地域資源を有効的に活用し、新たな価値を創造するという「知的創造サイクル」を生かして、地域の様々な解の見えない課題に主体的に向き合い、地域課題を解決すると共に、地域に貢献する研究として、地方創成イノベーションの研究を行う。
・「知的創造サイクル」による地域の課題解決について郡上地域と高山地域で実証
・「知的創造サイクル」による地域資源の「知識循環型デジタルアーカイブ」の効果測定モデルの開発
④計画事業の実施により見込まれる地域への影響
〇「地域資源のオープンデータ化」におけるデータベースの項目・シソーラス、索引語(キーワード)の統一化・共通化は、収集・保管・流通・提供において大きな課題である。そのためには、「地域資源のオープンデータ化」におけるシソーラスの開発が急務であり、各分野の専門家による用語の選定も必要となる。
〇こうしたシソーラスや索引語の整理により、本研究では具体的に地域課題を取り上げ、「地域資源のオープンデータ化」の社会経済的効果及び意識的効果を構造的に且つ定量的に分析することで、地域の伝統文化政策立案、財源確保への有効なモデルとなる。
〇定量的な分析手法として、社会経済的効果と意識的効果の測定手法の併用による項目関連構造分析手法(item relational structure analysis)を活用する。
〇この分析手法により、事業の効果を事前・事後にシミュレーションできるようになるとともに、効果の予測や効果が出なかった場合の検証ができるようになり、デジタルアーカイブ事業を継続させるために必要な財源確保に有効な新たな価値の創造に基づいた論理的根拠の導出が可能になる。
〇具体的には、本研究における対象地域の地域課題を次のように設定する。
・飛騨高山匠の技デジタルアーカイブと伝統文化産業の振興
・郡上白山文化遺産の世界遺産登録への整備と新たな観光資源の発掘
〇これらの課題を解決するため、上記対象地域の「地域資源デジタルアーカイブ」のオープンデータ化による「知識循環型デジタルアーカイブ」のサイクルモデルを構築する。
〇その上で、上記①②の地域課題の解決に対して、「知識循環型デジタルアーカイブ」の有用性を実証することができる。このように地域の知が適切に循環・増殖することで新たな価値の創造と、これらを実践できる高度な専門的な知識を持つ人材の養成による雇用の創出を促進し、その結果として「知識循環型デジタルアーカイブ」としてデジタルアーカイブの費用対効果が認められ、さらにデジタルアーカイブの新たな展開が期待できる。
〇また、本研究における「知的創造サイクル」を生かして地域課題を探求し、深化させ課題の本質を探り実践的な解決方法を導き出す手法についてデジタルアーカイブによる新たな価値の創造に繋がる事業となる。
⑤計画事業の成果普及に関する取組予定
1.「デジタルアーカイブin岐阜」の開催
従来より県内各地で行ってきた「デジタルアーカイブin岐阜」を本年度も実施する。岐阜県内の企業や地域の人々に対してデジタルアーカイブの内容・有用性について周知すると共に、本事業の成果を普及する。
(過去の例)
①平成30年2月4日( 日) デジタルアーカイブin ⾼⼭
②平成31年2月23日(土) デジタルアーカイブinぎふ郡上
③令和2年2月11日(火・祝) デジタルアーカイブin岐阜
2.「デジタルアーカイブ講習会」の開催
従来より行ってきたデジタルアーカイブセミナーを本年度は岐阜県内で実施し、岐阜県内の企業や地域の人々に対してデジタルアーキビスト資格取得の機会を提供すると共に、本事業の成果を普及する。
(過去の例)
①平成30年年2月23 日(金) ~ 25日(日) 沖縄デジタルアーカイブセミナー
⑥ 事業スケジュール
・事業全体の概要
〇知識基盤社会においてデジタルアーカイブを有効的に活用し,新たな知を創造するという本学独自の「知的創造サイクル」の手法により、地域課題に実践的な解決方法を確立するために、地域に開かれた地域資源デジタルアーカイブに新たに4万点の資料を追加し、知の拠点形成のための基盤の調査研究を行う。
このことにより,地域課題に主体的に取り組む人材を養成する大学として、地方創成イノベーションの実現と伝統文化産業の振興並びに新たな観光資源の発掘を行う。
・前年度までの実施状況
①飛騨高山匠の技デジタルアーカイブの構築
・コンテンツ数:79,166点(令和4年2月末現在)
②郡上白山文化遺産デジタルアーカイブの構築
・コンテンツ数:72,025点(令和4年2月末現在)
〇大学デジタルアーカイブの機能として,本学の教育資料等の有機的な総合保管関連システムの開発研究を行い,これらを支える専門職のための人材養成のためのカリキュラム並びにテキストの開発を行っている。
〇また、デジタルアーカイブに関する撮影機器の整備ならびに100年保管可能なデータベース装置は整備済
・計画内容(目標設定)
○飛騨高山匠の技デジタルアーカイブ並びに郡上白山文化遺産のデジタルアーカイブを構築するために、伝統的な生活・文化の資料を広く追加収集し,デジタルアーカイブ化を進め,「知的創造サイクル」を構成し,地域資源デジタルアーカイブに必要な情報の推進を図る。
①飛騨高山匠の技デジタルアーカイブの構築
・伝統文化産業の技術の伝承のための記録
・左甚五郎遺産デジタルアーカイブ構築による左甚五郎のブランド化
・コンテンツ数:新たに20,000点のデジタルアーカイブ構築
②郡上白山文化遺産デジタルアーカイブの構築
・白山文化遺産の県域(岐阜・石川・福井)を越えたデジタルアーカイブ
・白山文化遺産の世界遺産への登録支援
・失われていく地域の祭りや伝統行事の記録
・コンテンツ数:新たに20,000点のデジタルアーカイブ構築
〇上記15万件の地域資源データベースのオープンデータ化処理と、地域資源の分類を抽出
〇また、本学が管理している対象地域における15万件の地域資源デジタルアーカイブのメタデータから、地域資源の簡易なシソーラスの作成
〇これらの地域資源のメタデータからシソーラス、索引語の整理などのメタ情報の研究に対する必要な基礎データを抽出し、地域資源の「知識循環型デジタルアーカイブ」の新たなメタデータの構成の作成
○本事業で収集したデータを含み、各地域での地域資源デジタルアーカイブのデータをオープンデータ化し、データ一覧の資料集とともに各地区に提供する。また、岐阜県内の市町村担当職員などを対象にデジタルアーカイブ講習会を通じて地域におけるデジタルアーキビストを養成する。
○デジタルアーカイブin岐阜やデジタルアーカイブ講習会を通じて、デジタルアーカイブによる新たな価値の創造について具体的事例を挙げて説明することにより、地域の課題解決における地元自治体、地元企業、地域へデジタルアーカイブによる課題解決手法のフィードバックを行う。
3.事業目標
○飛騨高山匠の技デジタルアーカイブ並びに郡上白山文化遺産のデジタルアーカイブを構築するために、伝統的な生活・文化の資料を広く収集し,デジタルアーカイブ化を進め,「知的創造サイクル」を構成し,地域資源デジタルアーカイブに必要な情報の推進を図る。
・令和4年度の計画内容(目標設定)
①飛騨高山匠の技デジタルアーカイブの構築
・コンテンツ数:新たに10,000点のデジタルアーカイブ構築
(内訳)
・飛騨高山匠の技に関する伝統文化産業や伝統的建築物の記録
(飛騨国分寺・吉島家・日下部家・春慶塗・一刀彫等 10箇所)
・左甚五郎遺産の記録
①妻沼聖天山 歓喜院(埼玉県熊谷市)
②稲爪神社(兵庫県明石市)
③祇園祭 (京都府)- 鯉山の鯉
④出雲大社(島根県出雲市)
⑤養源院(京都府京都市東山区)
計 5箇所
②郡上白山文化遺産デジタルアーカイブの構築
・コンテンツ数:新たに10,000点のデジタルアーカイブ構築
(内訳)
・郡上白山文化遺産に関する伝統文化行事や祭り(郡上踊り・白鳥踊り・郡上紬・郡上本染め 4箇所)
・白山文化遺産の県域(岐阜・石川・福井)を越えた白山文化遺産デジタルアーカイブの構築(勝山市並びに白山市の白山文化遺産 8箇所)
③上記2万件の地域資源データベースのオープンデータ化処理と、本学が収集したデータ(各地域約11万件)並びにそれらをまとめた資料集を各地域に配布する。
④デジタルアーカイブ講習会並びにデジタルアーカイブin岐阜により岐阜県内の希望する市町村職員などを対象にデジタルアーキビストを養成し、地域のデジタルアーカイブを推進する。
・令和5年度の計画内容(目標設定)
①飛騨高山匠の技デジタルアーカイブの構築
・コンテンツ数:新たに10,000点のデジタルアーカイブ構築
②郡上白山文化遺産デジタルアーカイブの構築
・コンテンツ数:新たに10,000点のデジタルアーカイブ構築
③上記2万件の地域資源データベースのオープンデータ化処理と、本学が収集したデータ(各地域約11万件)並びにそれらをまとめた資料集を各地域に配布する。
④デジタルアーカイブ講習会並びにデジタルアーカイブin岐阜により岐阜県内の希望する市町村職員などを対象にデジタルアーキビストを養成し、地域のデジタルアーカイブを推進する。
〇また、本学が管理している対象地域における15万件の地域資源デジタルアーカイブのメタデータから、地域資源の簡易なシソーラスの作成
〇これらの地域資源のメタデータからシソーラス、索引語の整理などのメタ情報の研究に対する必要な基礎データを抽出し、地域資源の「知識循環型デジタルアーカイブ」の新たなメタデータの構成の作成
4.資 料
④ 令和4年度岐阜県私立大学地方創生推進事業費補助金の交付の内定
5.企画
6.資料集
① 郡上白山文化遺産デジタルアーカイブ(上)目次
【資料集】郡上白山文化遺産デジタルアーカイブ資料集(上)
② 飛騨高山匠の技デジタルアーカイブ(上)目次
【資料集】飛騨高山匠の技デジタルアーカイブ資料集(上)
③ 飛騨高山匠の技デジタルアーカイブ(中) 目次
【資料集】飛騨高山匠の技デジタルアーカイブ資料集(中)
7.事業経過
8.計画事業の成果普及に関する取組予定
1.女子高校生のためのDAC資格取得講座(第1期・第2期)(高校生対象)
2.女子高校生のためのDAC資格取得講座(第2期・第3期)(高校生対象)
3.デジタルアーカイブin岐阜(社会人対象)(2023.2.11)
4.準デジタルアーカイブ資格取得講座(社会人対象)(2023.2.11-26)
令和5年度 岐阜県私立大学地方創生推進事業
4.私立大学地方創生推進事業費補助金事業計画書についてのコメント回答
7.【資料2】デジタルアーカイブを活用したふるさと教育の実践
9.(R5)(岐阜女子大学)(別紙様式1)(最終_0330)
10.(R5)(岐阜女子大学)(別紙様式2)(最終_0330)
11.(R5)(岐阜女子大学)(別紙様式3)(最終_0330)