【授業】デジタルアーカイブ入門
Ⅰ はじめに
デジタルアーカイブは,博物館や図書館,公文書館の収蔵資料をはじめとし,自治体,企業,教育機関等の情報資源をデジタル化して維持する事によって,情報を共有し活用したり,後世に伝えることを実現させるしくみです.本講座は,デジタルアーカイブを構築する人材であるデジタルアーキビスト養成の入門講座として,デジタルアーカイブについて網羅的に学修します.
Ⅱ 授業の目的・ねらい
初めてデジタルアーカイブを学ぶ学生への入門講座です.今後のデジタルアーカイブの学習に向かって,デジタルアーカイブの概要を理解することを目標とし,デジタルアーカイブについての基礎知識の習得を目指します.
Ⅲ 授業の教育目標
・デジタルアーカイブの社会的意義を理解する.
・デジタルアーキビストの役割を理解する.
・デジタルアーカイブの歴史と最近の展開を理解する.
・デジタルアーカイブ開発に必要な知識の概要を理解する.
テーマ1 デジタルアーカイブとは
1.何を学ぶか
デジタルアーカイブという単語は,「デジタル」と「アーカイブ」という2つの単語から成り立ちますこの2つの言葉を出発点に,デジタルアーカイブとは何か学修しましょう.
また,デジタルとアナログの違い,デジタル化とどういう事か学修します.
2. 学習到達目標
・ デジタルとアナログの違い,デジタル化の利点について理解する.
・ デジタルとアーカイブの語源から,デジタルアーカイブの定義を考察する.
・ デジタルアーカイブの定義の移り変わりと,制作されたデジタルアーカイブの変容を知る.
3.研究課題
・ デジタルのメリット デメリット,アナログのメリット デメリットについて考察しよう.
4.映像資料
5.プレゼン資料
6.テキスト
テーマ2 デジタルアーカイブの歩み
1.何を学ぶか
デジタルアーカイブは,1994年頃 月尾嘉男氏(東京大学名誉教授)の提案によって,日本で生まれました.インターネットの出現で,国際的な情報発信が盛んになるなか,知的財産への価値が重視されるようになってきました.ここでは,どのような時代背景で,デジタルアーカイブが誕生し,発展を遂げてきたか学修しましょう.
2.学習到達目標
・ いつ,誰がデジタルアーカイブという言葉を考えたか説明できる.
・ デジタルアーカイブが生まれた背景が説明できる.
・ 知的創造サイクルとはどのようなサイクルか説明できる.
・ デジタルアーキビストにはどのような能力が必要か説明できる.
3.研究課題
・ 身の周りの知的創造サイクルをあげてみよう.
・ なぜ,デジタルアーカイブが必要か考察してみよう.
4.映像資料
5.プレゼン資料
6.テキスト
テーマ3 デジタルアーカイブの特色
1.何を学ぶか
デジタルアーカイブには,記録・保管・発信・評価のプロセスがあります.それぞれどのような事を行うのか学修しましょう.また,デジタルアーカイブにおいてのマルチメディアの考え方についても学修しましょう.
2.学習到達目標
・ デジタルアーカイブのプロセスが説明できる.
・ マルチメディアとはどのような状態か説明できる.
・ デジタルアーカイブの対象について説明できる.
3.研究課題
・ ジャパンサーチ(https://jpsearch.go.jp/)を検索し,デジタルアーカイブの対象にはどのようなものがあるか確認してみよう.
4.映像資料
5.プレゼン資料
6.テキスト
テーマ4 多様なデジタルアーカイブ
1.何を学ぶか
日本だけではなく海外でも様々なテーマや形式のデジタルアーカイブがインターネット上に公開されています.それらの特徴や意義について学修しましょう.
2.学習到達目標
・ ジャパンサーチ(https://jpsearch.go.jp/)はどのようなサイトか説明できる.
・ 海外ではどのようなデジタルアーカイブが行われているか知る.
・ 災害アーカイブの意義を説明できる.
3.研究課題
・ ジャパンサーチを閲覧し,その機能を考察しよう.
4.映像資料
5.プレゼン資料
6.テキスト
テーマ5 多様なデジタルアーカイブ 自治体・企業
1.何を学ぶか
自治体や企業からも様々なテーマや形式のデジタルアーカイブがインターネット上に公開されています.それらの特徴や意義について学修しましょう.
2.学習到達目標
・ 自治体のオープンデータはどのようなデータか理解する.
・ 官⺠データ活⽤にはどのような意義や価値があるか理解する.
・ 企業のアーカイブにはどのような意義や価値があるか説明できる.
3.研究課題
・ 自治体から公開されているオープンデータにはどうのようなデータがあるか,3つ探して紹介しよう.
・ インターネットでおすすめだと思う企業のデジタルアーカイブを3つ探して紹介しよう
4.映像資料
5.プレゼン資料
6.テキスト
.
テーマ6 デジタルアーカイブの開発プロセス 計画策定
1.何を学ぶか
デジタルアーカイブを開発の計画段階で考えなくてはならない事項は何かについて,企画書に記載すべき項目から学修しましょう.
2. 学習到達目標
・ デジタルアーカイブの開発プロセスが説明できる.
・ デジタルアーカイブの計画で検討すべき事項があげられる.
3.研究課題
・ 自分が作成してみたいデジタルアーカイブの企画書を作成しよう.
4.映像資料
5.プレゼン資料
6.テキスト
テーマ7 デジタルアーカイブの開発プロセス 長期保存
1.何を学ぶか
デジタルアーカイブにおいて,後世に伝えるためにデータの長期保存を実現することは重要です.その手法や取り組みについて学修しましょう.
3. 学習到達目標
・ デジタルアーカイブにおけるデータの長期保存の重要性や目指す姿について理解する.
・ データの長期保存に向けたさまざまな手法や取り組みについて説明できる.
3.研究課題
・ デジタルアーカイブのデータ保管で留意すべき事項を考察しよう.
4.映像資料
5.プレゼン資料
6.テキスト
テーマ8 法と倫理 知的財産権
1.何を学ぶか
デジタルアーカイブの開発で必要となる知的財産権について学修し,著作権を中心にデジタルアーカイブでの対応を学修しよう.
2. 学習到達目標
・知的財産権の種類と対象,適用期間について説明できる.
・知的財産権が何のために制定されているか説明できる.
・著作権の対象外となるものを理解する.
3.研究課題
・ 著作権法の著作権の対象外となるものを調べよう.
・ なぜ知的財産権が必要か考察しよう.
4.映像資料
5.プレゼン資料
6.テキスト
テーマ9 法と倫理 2次利用・個人情報保護とプライバシー
1.何を学ぶか
デジタルアーカイブの開発で必要となる,個人情報保護とプライバシーへの対応を学修しよう.
2. 学習到達目標
・ 二次利用のための代表的な条件表示である,クリエイティブ・コモンズ・ライセンスについて説明できる.
・ パブリックドメインについて理解する.
・ 肖像権・個人情報保護・プライバシーついて理解する.
・ 個人情報の保護に関する法律等,個人情報保護のための法律について説明できる.
3.研究課題
・ インターネットで公開されているパブリックドメインのデータを3つ探して紹介しよう.
・ 肖像権・個人情報保護・プライバシーに配慮するためには,デジタルアーカイブの制作時にどのような配慮をするとよいか考察しよう.
4.映像資料
5.プレゼン資料
6.テキスト
テーマ10 デジタル化の計画
1.何を学ぶか
デジタル化の手法にはどのような方法があるか,記録対象や利用目的に応じた撮影記録の方法の検討が必要です.撮影のための事前調査について理解し,撮影計画・機材の準備で検討すべき事項について学修しましょう.
2. 学習到達目標
・ 撮影のための事前調査について理解する.
・ 撮影計画・機材の準備で検討すべき事項について理解する.
・ デジタル化の手法,撮影記録の方法にはどのような方法があるかを理解する.
3. 研究課題
・ 自分が作成してみたいデジタルアーカイブの撮影計画表を作成しましょう.
・ 自分が作成してみたいデジタルアーカイブではどのような撮影記録が適当か検討しましょう.
4.映像資料
5.プレゼン資料
6.テキスト
テーマ11 デジタル化の方法
1.何を学ぶか
デジタル化の手法にはどのような方法があるか,デジタルカメラでの撮影方法や得られるファイルについて学修しましょう.デジタルアーカイブの資料としての撮影は,記念撮影や芸術の撮影とは,目的や撮影環境が違います.どのような事に注意したらよいか学修します.
2. 学習到達目標
・ 撮影記録の基本となるデジタルカメラのしくみや撮影方法を理解する.
・ デジタル化の結果として得られるファイルの形式(フォーマット)について理解する.
4. 研究課題
・ 代表的な静止画のファイル形式,動画のファイル形式を各3種類挙げその特徴をまとめましょう.
・ デジタルアーカイブのための撮影で注意すべき事項について考察してみよう.
4.映像資料
5.プレゼン資料
6.テキスト
テーマ12 目録の作成
1.何を学ぶか
デジタルアーカイブに収集されているデータが何のデータかわからなければ,おそらくそのデータを使うことはできません.使えるデータにするためには目録(メタデータ)が必要です.ここでは目録について学修しましょう.
2. 学習到達目標
・ 目録とメタデータについて理解する.
・ 自然語・統制語・シソーラスについて理解する.
3. 研究課題
・ ColBase 国立博物館所蔵品統合検索システム(https://colbase.nich.go.jp/)を閲覧し,公開されているメタデータ項目を調べてみよう.
・ 国立国会図書館デジタルコレクション(https://colbase.nich.go.jp/)を閲覧し,公開されているメタデータ項目を調べてみよう.
4.映像資料
5.プレゼン資料
6.テキスト
テーマ13 公開・利活用のための画像処理
1.何を学ぶか
デジタルアーカイブで収集したデータを公開・利活用するためには,データを加工したり,提示の方法を工夫する必要があります.そのための画像処理や画像公開のための取り組みについて学修しましょう.
2. 学習到達目標
・ デジタルデータを公開・利活用するための画像に求められることは何か理解する.
・ 画像処理や画像公開の仕組みについて理解する.
3.研究課題
・ インターネット上のIIIFが採用されているWEBサイトを3つ探して紹介しよう.
4.映像資料
5.プレゼン資料
6.テキスト
テーマ14 公開・利活用 多様な利用者への対応
1.何を学ぶか
デジタルデータを公開・利活用される中での,多様な利用者への合理的な配慮の必要性や方法について学修しましょう.
2. 学習到達目標
・ウェブアクセシビリティについて理解する.
・デジタルアーカイブの利活用における合理的配慮について理解する.
3.研究課題
・ デジタル庁が取り組んでいる「ウェブアクセシビリティ」への方策について調査し説明しよう.
4.映像資料
5.プレゼン資料
6.テキスト
テーマ15 オープンデータ化・デジタルアーカイブの提供
1.何を学ぶか
デジタルアーカイブの利活用をすすめるため,オープンデータとして公開する事が求められています.データをどのような状態で公開するのが望ましいのかについて学修しましょう.デジタルアーカイブの提供機関についても学修します.
2. 学習到達目標
・オープンデータについて理解する.
・デジタルアーカイブの利活用の発展に向けた方策について理解する.
・デジタルアーカイブの提供がどのような機関を中心に行われているか理解する.
3.研究課題
・ オープンデータとはどのようなデータか説明しよう.
・ デジタルアーカイブの提供機関にはどのような働きが期待されているか考察しよう.
4.映像資料
5.プレゼン資料
6.テキスト
Ⅳ 課題
課題
Ⅴ アドバイス
課題解説
Ⅵ 科目修得試験:
これまでの研究課題を中心に,総合的な知識を問う試験を行う
Ⅶ テキスト
デジタルアーカイブの理論と実践ーデジタルアーキビスト入門(樹村房)
Ⅷ 参考文献
【授業】情報処理
Ⅰ はじめに
企業のシステム戦略の概要や企業活動とIT技術の関わり、システム開発の手順、ビジネスマネジメントの概念などを中心に学びます。
「情報処理技術者試験 ITパスポート試験」のストラテジ系とマネイジメント系の範疇を網羅します。ぜひ、資格取得にも役立ててください。
Ⅱ 授業の目的・ねらい
これから情報化社会で生きていくための企業活動と情報処理の関わりを理解することを目的とします。
新しい技術(AI、ビッグデータ、IoT など)や新しい手法(アジャイルなど)の概要に関する知識をはじめ、経営全般(経営戦略、マーケティング、財務、法務など)の知識、IT(セキュリティ、ネットワークなど)の知識、プロジェクトマネジメントの知識など幅広い分野の総合的知識の理解を目指します。
Ⅲ 授業の教育目標
ソフトウェアライフサイクルとシステム開発の方法につて理解する。
情報社会における企業戦略のためのマネジメントについて理解する。
企業の組織、財務、法務について理解する。
テーマ1 企業戦略とシステム戦略 テキスト第10章 第1講〜第4講
1.何を学ぶか
企業活動に関する基本的な考え方や、経営戦略・ビジネスインダストリの考え方や手法について学修する。
2.学習到達目標
企業活動と経営戦略、ビジネスインダストリの基本的な考え方を理解する。
経営戦略マネジメント、システム戦略の手法について理解する。
3.研究課題
テキストの確認問題に取り組む。
ITパスポート試験の過去問題に取り組む。
4.映像資料
5.プレゼン資料
6.テキスト
テーマ2 マネジメント テキスト第8章 第5講〜第10講
1.何を学ぶか
コンピュータの形態、システム構成、信頼性、評価、IoTシステムと組み込みシステム、ソリューションビジネスとシステム活用促進について学修する。
2.学習到達目標
システム開発技術、ソフトウェア開発管理技術の考え方や手法について理解する。
プロジェクトマネジメント、サービスマネジメントの考え方や手法について理解する。
3.研究課題
テキストの確認問題に取り組む。
ITパスポート試験の過去問題に取り組む。
4.映像資料
5.プレゼン資料
6.テキスト
テーマ3 企業活動と法務 テキスト第9章 第11講〜第15講
1.何を学ぶか
企業の経営管理に関する会計と財務の基本的な考え方や、法務について学ぶ。
2.学習到達目標
企業の経営管理に関する、会計と財務の基本的な考え方を理解する。
知的財産権・セキュリティ関連法規・労働関連・取引関連法規・その他の法律やガイドライン・情報倫理、標準化について理解する
3.研究課題
テキストの確認問題に取り組む。
ITパスポート試験の過去問題に取り組む。
4.映像資料
5.プレゼン資料
6.テキスト
Ⅳ レポート課題
課題 なし
Ⅴ アドバイス
課題解説
Ⅵ 科目修得試験:
ITパスポート試験の過去問題を中心とした試験を行う。
Ⅶ テキスト
イメージ&クレバー方式でよくわかる かやのき先生のITパスポート教室(技術評論社)
Ⅷ 参考文献
独立行政法人情報処理推進機構 ITパスポート試験 WEBサイト
https://www3.jitec.ipa.go.jp/JitesCbt/index.html
ITパスポート過去問道場 |ITパスポート試験ドットコム
https://www.itpassportsiken.com/ipkakomon.php
過去の問題に繰り返しチャレンジできる。
【授業】博物館情報・メディア論
Ⅰ はじめに
本授業では、博物館における情報の意義、提供および活用方法などに関する基礎を学び、情報・メディアの現状と課題について考察する。とくに、博物館が取り扱う情報資源(資料)のドキュメンテーションやデータベース化をはじめとしたデジタルアーカイブ化の方法および理論を学んだ上で、博物館情報を発信する上で必要となる知的財産権の知識として、著作権や個人情報の取り扱いについて学ぶ。さらに、実際に博物館で取り扱う資料を想定しての権利処理書類の作成など、体験による理解も重視する。
Ⅱ 授業の目的・ねらい
・博物館情報の意義、提供、活用などに関する基礎を学ぶ。
・博物館のデジタルアーカイブ化における現状と課題について理解する。
・博物館における情報の取り扱いについて、知的財産権の処理も含め理解する。
Ⅲ 授業の教育目標
・博物館情報の基礎理論を理解できる。
・博物館情報とデジタルアーカイブ化について理解できる。
・博物館における情報の取り扱いを理解し、処理できる。
第1講 対面授業
※省略
第2講 博物館と情報(e-learning①)
1.何を学ぶか
博物館の重要な機能として、「収集」・「保存(保管)」・「展示」・「研究」があり、近年は、博物館の教育活動重視の立場から、「教育」の要素も重視されている。これら機能の主語はすべて資料であり、資料とともに存在するものが情報といえる。本講では、博物館にとっての情報の役割や、種類、資料と情報の流れ、目録とカタログなどドキュメンテーションに関わることについて学ぶ。
2.学習到達目標
・博物館活動の基本要素をまとめることができる。
・資料の流れと情報の流れについてそれぞれ説明できる。
・資料のドキュメンテーションの役割について説明できる。
3.研究課題
授業動画を視聴し、別紙「e-learning①課題シート」の問題に取り組みなさい。
4.映像資料
5.プレゼン資料
6.テキスト
第3講 資料の管理と記述(e-learning②)
1.何を学ぶか
博物館資料や関連情報の管理、発信の軸となるのは、資料のドキュメンテーション、目録作成と「記述」である。そこで、本講では、資料の管理と記述について、資料の管理で重要なことは何なのか、記述とは何なのか、実際に記述する際の留意事項、記述しやすい領域としにくい領域とは何かなどについて学ぶ。
2.学習到達目標
・記憶と記録の違いについて具体的な事例を挙げることができる。
・レコードマネジメントについて説明できる。
・博物館資料を記述する際の基本的ルールについて具体的に説明できる。
3.研究課題
授業動画を視聴し、別紙「e-learning②課題シート」の問題に取り組みなさい。
4.映像資料
5.プレゼン資料
6.テキスト
第4講 資料の記述項目とメタデータ(e-learning③)
1.何を学ぶか
博物館が扱う資料は、絵画、彫刻などの人間が作り上げたものから、鉱物や動植物という自然にうまれたもので、人間が作り上げたものではないものまで、多種多様なものが対象となる。それらの資料記述を考えるとき、人間が作り上げた人工物 と そうではない自然物 それぞれの記述は同じではないと想定できる。本講では、資料の分野ごとの記述項目とメタデータについて、記述項目の共通化も含めその概要を学ぶ。
2.学習到達目標
・博物館資料情報の特性について説明できる。
・博物館資料のメタデータの事例を挙げることができる。
・博物館資料情報の概念間の関係について説明できる。
3.研究課題
授業動画を視聴し、別紙「e-learning③課題シート」の問題に取り組みなさい。
4.映像資料
5.プレゼン資料
6.テキスト
第5講 対面授業
※省略
第6講 情報メディアの歴史と意義(e-learning④)
1.何を学ぶか
博物館情報について理解するためには、情報やメディアに関連する概念などを整理し、把握する必要がある。そこで、本講では、博物館での情報メディアの歴史や位置付け、その意義について考えを深め、学ぶ。これまでに、情報メディアの基礎について学んだことがある人は、復習としてさらに理解を深め、はじめて学ぶ人は、用語の意味も含めて理解する。
2.学習到達目標
・データと情報の違いとDIKWモデルの概念について説明できる。
・博物館に関わるメディアの事例を複数挙げることができる。
・情報メディアの歴史的変遷からその意義や意味を自分の考えとしてまとめることができる。
3.研究課題
授業動画を視聴し、別紙「e-learning④課題シート」の問題に取り組みなさい。
4.映像資料
5.プレゼン資料
6.テキスト
第7講 博物館の情報発信(e-learning⑤)
1.何を学ぶか
博物館は、所蔵資料の情報、展示の情報、教育活動の情報、調査研究情報、管理運営情報、図書情報などさまざまな情報を有しており、これらの博物館情報は、博物館の内部で提供されるだけでなく、外部に向けての情報発信が必要とされる。そこで、本講では、博物館の情報発信について事例を中心に紹介し、今後、博物館はどのような情報発信をしていくとよいか、していくべきであるかを考える。
2.学習到達目標
・博物館の情報にはどのようなものがあるか説明できる。
・e-Statを用いて博物館における情報提供方法についてデータに基づき説明できる。
・博物館ホームページやSNSでの情報提供の事例とその効果についてまとめることができる。
3.研究課題
授業動画を視聴し、別紙「e-learning⑤課題シート」の問題に取り組みなさい。
4.映像資料
5.プレゼン資料
6.テキスト
第8講 展示とメディア(e-learning⑥)
1.何を学ぶか
博物館にとって展示は、来館者に、展示対象物の魅力を伝える重要なはたらきを持つ。展示を通して
伝えたい情報とは何かを整理し、その情報をどのように見せ、伝えていくかを考えることが必要とされる。本講では、展示自体もメディアであり、展示を魅力的にするために、さまざまなメディアを複合的に利用していることを含め、その理論や実際の事例について学ぶ。
2.学習到達目標
・「言語知」と「実物知」の違いについて説明できる。
・「展示は総合的なコミュニケーションメディア」とはどういうことか説明できる。
・展示に利用される情報メディアについて、事例を複数挙げることができる。
3.研究課題
授業動画を視聴し、別紙「e-learning⑥課題シート」の問題に取り組みなさい。
4.映像資料
5.プレゼン資料
6.テキスト
第9講 博物館における知的財産(e-learning⑦)
1.何を学ぶか
博物館で情報・メディアを取り扱う上で、知的財産の知識やその対応が必要とされる。そこで、本講では、知的財産の権利の内、博物館の諸活動に関わりを持つ著作権や個人情報保護を中心に学び、博物館における権利処理の方法について理解する。
2.学習到達目標
・著作権と産業財産権(工業所有権)の違いを理解し、著作物の種類、著作者の権利、著作権の制限規定について説明できる。
・著作権などの諸権利について説明できる。
・博物館における権利処理の方法について具体的にまとめることができる。
3.研究課題
授業動画を視聴し、別紙「e-learning⑦課題シート」の問題に取り組みなさい。
4.映像資料
5.プレゼン資料
6.テキスト
第10講以降 対面授業
※省略
Ⅵ 科目修得試験(持ち込み不可)
Ⅶ テキスト
全国大学博物館学講座協議会西日本部会 (編) 『新時代の博物館学』 (芙蓉書房出版)
ISBN : 978-4829505519
Ⅷ 参考文献
・大堀哲ほか 『博物館学Ⅲ』(学文社)
・日本デジタルアーキビスト資格認定機構(編) 『デジタルアーカイブの理論と実践』(樹村房)
・本間浩一(編著) 『ミュージアムのソーシャル・ネットワーキング(博物館情報学シリーズ3)』(樹村房)
【授業】読書と豊かな人間性
Ⅰ はじめに
現代社会では様々なメディアが発達し、子どもたちが感動を求める手段も多様化している。読書活動は豊かな人間性や社会性を形成する上で重要な意義を持ち、学校教育の中でもその意義が見直され推進されている。そこで,新しい時代における読書文化の在り方について考察するとともに、児童・生徒の読書の現状や学校や地域における読書教育・読書活動の実態を概観する。子どもの実態や発達段階に応じた読書指導の理論と方法を検討していく。
Ⅱ 授業の目的・ねらい
読書が豊かな人間性の形成の上で重要な意義を持つことを理解する。また,児童・生徒の読書の現状や,学校や地域における読書活動の実態を理解する。
Ⅲ 授業の教育目標
読書が豊かな人間性の形成の上で重要な意義を持つことを理解する。また,児童・生徒の読書の現状や,学校や地域における読書活動の実態を理解する。その上で,子どもの読書習慣を形成するために学校図書館担当者がどのような役割を果たすかを説明できる。
第1講 読書の意義と目的
1.何を学ぶか
(1) 読書とは
(2) 日本の読書概念
(3) 学校における「読み」と読書指導
(4) 読書の特質
2.学習到達目標
・読書の意義について説明できる
・日本における読書概念の特色について説明できる
・「読みの力」について説明できる
3.研究課題
(1) 読書の目的と意義について考察しなさい
(2) 読むことでどんな効果があるのか、読んだ内容を通してどんな効果があるのかを考察しなさい
4.映像資料
5.プレゼン資料
6.テキスト
第2講 読書の現状と課題
1.何を学ぶか
(1) 子供の読書実態
(2) 学校図書館・公共図書館の現状
(3) 子どもの読書活動の推進
2.学習到達目標
・データから子供の読書実態について説明できる
・学校図書館や公共図書館が行う読書活動推進について説明できる
・子供の読書活動推進策について説明できる
3.研究課題
(1) さまざまなデータから子供の読書活動について考察しなさい
(2) 子供の読書活動に関する学校図書館の課題について考察しなさい
4.映像資料
5.プレゼン資料
6.テキスト
第3講 発達段階と読書
1.何を学ぶか
(1) 発達段階の特徴
(2) 読書興味の発達段階
(3) 読書能力の発達
2.学習到達目標
・人の発達について段階ごとに特徴があることを説明できる
・読書能力について説明できる
・読書興味の発達段階、読書能力の発達段階について説明できる
3.研究課題
(1) 人の発達段階と読書興味の発達段階について関連づけて説明しなさい
(2) 読書能力の発達段階について段階ごとに説明しなさい
4.映像資料
5.プレゼン資料
6.テキスト
第4講 読書指導と計画
1.何を学ぶか
(1) 幼少期の読書指導
(2) 小学校期の読書指導
(3) 中学校期の読書指導
(4) 高等学校期の読書指導
(5) 学校図書館における読書指導計画
(6) 教科指導と読書指導
(7) 生活指導と読書指導
2.学習到達目標
・発達段階に応じた読書指導について具体的に説明できる
・読書指導計画の必要性と計画の際の留意点を説明できる
・教科指導・生活指導と読書指導との関係を説明できる
3.研究課題
(1)発達段階ごとの読書指導の留意点を考察しなさい
(2)読書指導を計画する際の留意点を考察しなさい
4.映像資料
5.プレゼン資料
6.テキスト
第5講 読書指導の方法(1)
1.何を学ぶか
(1) 読書環境の整備
(2) 読書材の提供
(3) 図書の紹介
(4) 本の世界の共有
2.学習到達目標
・子どもと本を結ぶための方法について多面的に説明できる
・図書を紹介する方法について説明できる
・ストーリーテリング、ブックトーク、読み聞かせなど具体的な読書活動について目的と方法、期待される効果について説明できる
3.研究課題
(1) ストーリーテリング、ブックトーク、読み聞かせの異同点について説明しなさい
(2) テーマ、対象学年を設定し、ブックトーク案を作成しなさい
4.映像資料
5.プレゼン資料
6.テキスト
第6講 読書指導の方法(2)
1.何を学ぶか
(1) 読書体験の表現と交流
(2) 読書機会の創出
2.学習到達目標
・読書体験を表現する方法について具体的な方法と目的、期待される効果について説明できる
・読書機会を創出する方法について具体的な方法と目的、期待される効果について説明できる
3.研究課題
(1)読後指導の意義と、種類、実施する際の留意点について説明しなさい
(2)「朝の読書活動」の方法を確認し、意義について考察しなさい
4.映像資料
5.プレゼン資料
6.テキスト
第7講 メディアの特色と活用
1.何を学ぶか
(1) 読書資料の種類と特性
(2) 児童資料の選択・収集
2.学習到達目標
・絵本の種類を説明できる
・児童文学の種類を説明できる
・児童資料の選択基準の必要性について説明できる
・蔵書構成の考え方について説明できる
3.研究課題
(1) 児童資料(フィクション)を1冊取り上げ、紹介文を作成しなさい
(2) 児童資料(ノンフィクション)を1冊取り上げ、紹介文を作成しなさい
4.映像資料
5.プレゼン資料
6.テキスト
第8講 読書環境と読書習慣の形成
1.何を学ぶか
(1) 読書指導の目的
(2) 学校における読書環境としての学校図書館
2.学習到達目標
・学校図書館の施設・設備について具体的に考えることができる
・読書指導の目的を達成するための学校図書館のレイアウトを考えることができる
・学校図書館に備えるべき家具調度品について説明できる
3.研究課題
(1) 学校図書館は学校内のどこにあると良いか、理由と場所を説明しなさい
(2) 読書指導の目的を達成するための学校図書館のレイアウトを考え、要点を説明しなさい
4.映像資料
5.プレゼン資料
6.テキスト
第9講 読書活動における司書教諭・学校司書の役割
1.何を学ぶか
(1) 学校経営と読書教育
(2) 読書活動推進計画と司書教諭の役割
(3) 読書教育における司書教諭・学校司書の役割
2.学習到達目標
・読書教育の学校経営における位置付けを説明できる
・「読書科」を設置している学校の例から「読書科」について説明できる
・読書活動を推進するための方策について説明できる
3.研究課題
(1)「読書科」について考察しなさい
(2)読書教育における司書教諭と学校司書の役割について考察しなさい
4.映像資料
5.プレゼン資料
6.テキスト
Ⅳ レポート課題
課題1
①読書の目的、②読書の意義、③読むことの効果、④読んだ内容を通して得られる効果について、「本を読む本」を参照してまとめなさい。
課題2
データから子どもの読書の現状と学校図書館の現状についてまとめ、学校における読書指導について考察しなさい。
Ⅴ アドバイス
課題1解説
参考文献として挙げている「本を読む本」の第一部「読書の意味」を読み、参考にしながら考察を加えてまとめなさい。
課題2解説
全国学校図書館協議会の「学校読書調査」、「学校図書館調査」、文部科学省の「学校図書館の現状に関する調査」等、公表されている最新の調査報告を読み、考察しなさい。
Ⅵ 科目修得試験:レポート試験
1.学校で読書活動(読書教育・読書指導を含む)を行う意義と方法について説明しなさい。
2.子どもを本好きにさせるにはどうすれば良いか、さまざまな側面から考察を行ったのち、学校図書館担当者としてどのような活動を行っていきたいかを述べなさい。
Ⅶ テキスト
配布資料
Ⅷ 参考文献
M・J・アドラー、V・チャールズ・ドーレン著, 外山 滋比古、槇 未知子 訳「本を読む本」講談社 1997年
全国学校図書館協議会「学校読書調査」「学校図書館調査」速報は”図書館に役立つ資料” https://www.j-sla.or.jp/material/ から。詳細は雑誌「学校図書館」に掲載。
文部科学省「学校図書館の現状に関する調査」https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/dokusho/link/1360318.htm
朝比奈大作編「読書と豊かな人間性」 樹村房 2002 年
「シリーズ学校図書館学」編集委員会編「読書と豊かな人間性」 2011年
NPO ブックスタート http://www.bookstart.or.jp/
山梨県立図書館「ストーリーテリングのコツ」https://www.lib.pref.yamanashi.jp/storytelling.pdf
EDUPEDIA「読書へのアニマシオン まとめのページ」 https://edupedia.jp/article/53233f93059b682d585b6405
知的書評合戦ビブリオバトル公式ウェブサイトhttp://www.bibliobattle.jp/
「青少年読書感想文全国コンクール」http://www.dokusyokansoubun.jp/
「全国読書感想画中央コンクール」http://www.dokusyokansoubun.jp/kansouga/
「やってみました!小学校でリテラチャー・サークル」学校図書館活用DB よりhttp://www.u
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足立幸子(2016). 読者想定法によるノンフィクションの読書指導, 新潟大学教育学部研究
紀要 人文・社会科学編 8(12) , p.133 141.https://niigata u.repo.nii.ac.jp/record/26618/files/8(2)_133 141.pdf
味見 読書 https://www.kodomo dokusho.metro.tokyo.lg.jp/susume/ajimi/
うちどく.com http://uchidoku.com/
金沢みどり著「児童サービス論」学文社 2012年
【授業】図書館情報資源概論
Ⅰ はじめに
授業は講義形式で進める。まずは各種資料の類型と特質、さらにはそれらの生産と流通について学ぶ。次に、図書館でのコレクション形成と管理の手法について、実際の図書館の例を交えながら学ぶ。さらに、図書館が情報資源を提供する意義と留意点について学ぶ。
Ⅱ 授業の目的・ねらい
図書館で取り扱いうる各種資料について理解を深め、図書館でのコレクションの形成と管理について学ぶ。図書館が情報資源を提供する意義と留意点について学ぶ。
Ⅲ 授業の教育目標
図書館で取り扱う各種資料について理解を深め、図書館でのコレクションの形成と管理について理解できる。
一般的な図書館で扱われる印刷資料・非印刷資料のほか、ネットワーク情報資源についても重点的に扱い、電子図書館・デジタルアーカイブについて理解できる。
第1講 図書館情報資源とは何か
1.何を学ぶか
(1)図書館情報資源の収集・提供・保存
(2)図書館情報資源としての出版物
2.学習到達目標
・図書館情報資源の定義を説明できる
・図書館情報資源の範囲について説明できる
・図書館情報資源の特徴について説明できる
・メディアの発展の概略について説明できる
3.研究課題
図書館情報資源を収集する時に考慮しなければいけないことについて考察しなさい
4.映像資料
5.プレゼン資料
6.テキスト
第2講 記録メディアの種類
1.何を学ぶか
(1) 印刷資料
(2) マイクロ資料
(3) 視聴覚資料
(4) 視覚障害者用資料
(5) その他非印刷資料
2.学習到達目標
・印刷資料のメリット・デメリットを説明できる
・マイクロ資料のメリット・デメリットを説明できる
・視聴覚資料の種類と特徴を説明できる
・視覚障碍者用資料の種類と特徴を説明できる
3.研究課題
(1)記録メディアの変換の例を挙げ、必要性について説明しなさい。
(2)図書館・博物館・文書館で扱うメディアの違いについてまとめなさい
4.映像資料
5.プレゼン資料
6.テキスト
第3講 ネットワーク情報資源
1.何を学ぶか
(1) パッケージ系・ネットワーク系
(2) ネットワーク情報資源
(3) 有形出版物と無形出版物
(4) データベース
2.学習到達目標
・電子メディアの種類を説明できる
・図書館での電子メディアの扱いについて説明できる
・ネットワーク情報資源の特徴について説明できる
・図書館情報資源としてのデータベースの概要について説明できる
3.研究課題
(1)図書館で取り扱うパッケージ系電子メディアとネットワーク系電子メディアの違いを説明しなさい
(2)インターネット情報資源の種類と図書館で扱う場合の留意点についてまとめなさい
4.映像資料
5.プレゼン資料
6.テキスト
第4講 印刷資料
1.何を学ぶか
(1) 図書
(2) 逐次刊行物
(3) ファイル資料
2.学習到達目標
・記録メディアとしての図書の特徴について説明できる
・逐次刊行物とは何か、図書との違いや種類、特色について説明できる
・ファイル資料の種類、図書館での扱い方について説明できる
3.研究課題
伝統的な印刷資料としての図書、パッケージ系の電子図書、ネットワーク系の電子書籍を比較し、メリット、デメリットを考察しなさい
4.映像資料
5.プレゼン資料
6.テキスト
第5講 非印刷資料
1.何を学ぶか
(1) マイクロ資料
(2) 視聴覚資料
(3) パッケージ系電子出版物
(4) 視覚障害者用資料
2.学習到達目標
・マイクロ資料の種類、特色、マイクロ化の意義について説明できる
・視聴覚資料の種類を説明できる
・視覚障害者用資料の種類と特徴を説明できる
3.研究課題
(1)マイクロ資料についてまとめ、デジタル時代にマイクロ資料を取り扱う意義について考察しなさい
(2)身近な図書館の障害者用資料を調べてまとめなさい
4.映像資料
5.プレゼン資料
6.テキスト
第6講 ネットワーク情報資源
1.何を学ぶか
(1) オンライン出版物
(2) デジタルアーカイブ
(3) 二次情報データベース
(4) ウェブ情報
2.学習到達目標
・電子書籍の発達と図書館での提供について説明できる
・電子ジャーナルの流通と大学図書館での提供について説明できる
・インターネット上で公開されているデジタルコンテンツ、デジタルアーカイブについて例を挙げて説明できる
3.研究課題
(1)パッケージ系とネットワーク系のメディアとしての違い、図書館としての扱い方の違いをまとめ考察しなさい
(2)電子ジャーナルに関する大学図書館の課題について考察しなさい
4.映像資料
5.プレゼン資料
6.テキスト
第7講 政府刊行物
1.何を学ぶか
(1) 政府刊行物とは
(2) 政府刊行物の種類と意義
(3) 政府刊行物の流通と収集
2.学習到達目標
・政府刊行物とは何か、発行機関の範囲、性格、種類と意義について説明できる
・政府刊行物の流通と図書館で収集する際の留意点について説明できる
3.研究課題
(1)白書について調べ、目的や特徴をまとめなさい
(2)身近な図書館での政府刊行物の提供について調べ、考察しなさい
4.映像資料
5.プレゼン資料
6.テキスト
第8講 地域資料
1.何を学ぶか
(1) 地域資料とは
(2) 地域の範囲と地域資料の種類
2.学習到達目標
・図書館で扱う地域資料の変遷について説明できる
・図書館で扱う地域資料の種類について説明できる
3.研究課題
身近な図書館で収集している地域資料について調査し、考察しなさい
4.映像資料
5.プレゼン資料
6.テキスト
第9講 コレクション構築
1.何を学ぶか
(1) コレクション構築とは
(2) コレクション構築のプロセス
(3) コレクション構築に関する研究
2.学習到達目標
・図書館におけるコレクションの考え方を説明できる
・コレクション構築に影響を与える要因について説明できる
・館種別のコレクションの特徴を説明できる
・コレクション構築のプロセスについて説明できる
3.研究課題
図書館の役割とコレクション構築との関係について考察しなさい
4.映像資料
5.プレゼン資料
6.テキスト
第10講 資料選択
1.何を学ぶか
(1) 資料収集方針
(2) 利用者とそのニーズ
(3) 資料自体の特徴や価値
(4) コレクションの特徴
2.学習到達目標
・資料収集方針の必要性と内容について説明できる
・IFLAの「コレクション構築方針のためのガイドライン」の考え方を説明できる
・資料選択における価値論と要求論について説明できる
・予算の制限から起こっている問題について説明できる
3.研究課題
(1)シリアルズ・クライシスと対応策について考察しなさい
(2)公開されている資料収集方針の例を調べ、評価しなさい
4.映像資料
5.プレゼン資料
6.テキスト
第11講 資料収集
1.何を学ぶか
(1) 資料入手の方法
(2) 資料収集の実際
2.学習到達目標
・資料収集の方法について説明できる
・資料収集のプロセスについて説明できる
3.研究課題
図書館で資料を収集する際の留意点についてまとめなさい
4.映像資料
5.プレゼン資料
6.テキスト
第12講 資料の蓄積
1.何を学ぶか
(1) 装備
(2) 製本
(3) 排架
(4) 保存
(5) 書庫管理
2.学習到達目標
・資料の装備・製本の概要を説明できる
・排架の方法、配架方式について説明できる
・資料の保存において留意すべき点を説明できる
3.研究課題
自分の所有する図書でブックコートかけや図書の補修を行いなさい
4.映像資料
5.プレゼン資料
6.テキスト
第13講 コレクション評価
1.何を学ぶか
(1) コレクションの評価
(2) コレクション更新
2.学習到達目標
・コレクション評価の観点について説明できる
・図書館統計からコレクションを評価することができる
・雑誌の利用分析法について説明できる
・来館者を対象とした調査により得られるデータの特徴を説明できる
・コレクション更新を行う必要性と方法について説明できる
3.研究課題
(1)複数年の図書館統計参照し、蔵書密度、蔵書新鮮度、蔵書成長率を元にコレクション中心の評価を行いなさい
(2)複数年の図書館統計を参照し、貸出密度、蔵書回転率から利用中心の評価を行いなさい
4.映像資料
5.プレゼン資料
6.テキスト
第14講 出版流通
1.何を学ぶか
(1) 出版・流通・印刷
(2) 日本における出版・流通の仕組み
2.学習到達目標
・印刷術の発展と印刷の方式を説明できる
・日本の出版流通の仕組みを説明できる
・書店と図書館との関係を説明できる
3.研究課題
(1)オンライン書店の出現によって起きた出版流通の変化について多面的に考察しなさい
(2)図書館と書店とで図書の排列にどのような異同があるか、観察調査を行い、考察しなさい
4.映像資料
5.プレゼン資料
6.テキスト
第15講 日本の商業出版と流通
1.何を学ぶか
(1) 書籍の出版
(2) 雑誌の出版
(3) 出版の多様化とメディアミックス
2.学習到達目標
・ベストセラー、作品賞といった話題の図書について説明できる
・雑誌出版の現状について説明できる
・著作の表現形式、体言形式が多様化していることについて例を挙げて説明することができる
3.研究課題
(1)直近3年のベストセラー、芥川賞、直木賞、本屋大賞について調べ、考察しなさい
(2)任意の文学賞を2つ選んで調べ、選択理由、賞の目的、歴史、受賞作品の紹介をしなさい
4.映像資料
5.プレゼン資料
6.テキスト
Ⅳ レポート課題
課題1
図書館が取り扱う「紙媒体の情報資源」について,現状における「図書館情報資源としての特性」(長所・短所等)を踏まえ,ネットワーク情報資源(ウェブ情報等)やデジタル情報資源が普及する今後の社会環境下において図書館が,今まで通り紙媒体の情報資源を取り扱うことの意義について,あなたの考えを述べなさい。
課題2
日本図書館協会図書館調査事業委員会日本の図書館調査委員会編著「日本の図書館:統計と名簿」の複数の年度を参照し、同一の図書館について「貸出密度」「実質貸出密度」「蔵書密度」「蔵書回転率」を算出の上、図書館評価を行いなさい。
Ⅴ アドバイス
課題1解説
可能な限り自身の考えとは異なる意見も参考にし、自身の意見として肯定的、否定的のいずれかを明確にし、論拠を示しながら述べること。
課題2解説
それぞれの指標の意味をよく確認し、実際の数値から計算をすること。分館のある図書館の場合は、その地域のすべての図書館の蔵書冊数、登録者数、貸出数を利用すること。
変化が分かりにくく評価しにくい場合には、同程度の人口規模の地方自治体の図書館を比較対象としてもよい。
Ⅵ 科目修得試験:レポート試験
(1)身近な図書館について調査し、必要事項を記述しなさい。
①調査した図書館名
②図書館の概要
③積極的に収集している図書館資料
④電子書籍の取組
④デジタルアーカイブの取組
(2)公共図書館が地域資料を収集する理由を考え、地域資料の特性と地域資料のアーカイブ化について論じなさい
Ⅶ テキスト
岸田和明著「図書館情報資源概論」改訂 樹村房 2020年
Ⅷ 参考文献
「図書館情報学用語辞典第」5版 丸善出版,2020年
【授業】図書館サービス概論
Ⅰ はじめに
図書館サービスの考え方と構造の理解を図り、資料提供、情報提供、連携・協力、課題解決支援・障害者・高齢者サービス等の各種サービス、利用者とのコミュニケーション等の基本を解説する。
Ⅱ 授業の目的・ねらい
図書館サービスの意義や種類について理解できるようになる。
Ⅲ 授業の教育目標
図書館サービスの意義や構造を説明できる。
図書館サービスの種類と留意点を説明できる。
図書館サービスの課題を理解し今後の展望を述べることができる。
第1講 図書館サービスの意義と理念
1.何を学ぶか
(1)図書館サービスの意義と目的
(2)図書館サービスの概念
・ユネスコ公共図書館宣言
・図書館の自由に関する宣言
・図書館員の倫理綱領
・図書館学の五法則
2.学習到達目標
・現代社会における図書館の位置付け・社会的意義について説明できる
・近現代日本の図書館の発展について説明できる
・図書館サービスの概念を説明できる
・図書館サービスの基本理念を図書館の自由に関する宣言、図書館員の倫理綱領などを参照し説明することができる
3.研究課題
(1)自身の図書館利用経験から学習前の図書館像を説明しなさい
(2)図書館学の五法則を解釈し、現代的な意義について考察しなさい
4.映像資料
5.プレゼン資料
6.テキスト
第2講 図書館サービスの構成要素、公共図書館の役割、図書館サービスの高度
1.何を学ぶか
(1)図書館資料
(2)利用者
(3)図書館員
(4)施設設備
2.学習到達目標
・図書館サービスの構成要素である(1)図書館資料、(2)図書館サービスの利用者、(3)図書館員、(4)施設設備について代表例と留意点を説明できる
・民主主義体制における図書館の役割を説明できる
・図書館の提供する情報の付加価値を説明できる
3.研究課題
(1)民主主義の砦としての図書館の意味を説明しなさい。
(2)図書館で付加価値高めたサービスの実例を調査し、評価しなさい。
4.映像資料
5.プレゼン資料
6.テキスト
第3講 公共図書館サービスの変遷(1)第1期・第2期
1.何を学ぶか
(1)1945年代―1950年代の公共図書館サービス
(2)1960年代―1970年代の公共図書館サービス
2.学習到達目標
・第二次世界大戦後の日本の図書館サービスの特徴を説明できる
・1960〜70年代の日本の図書館サービスの特徴を説明できる
3.研究課題
(1)第1期の先進的な図書館の例を調べ、先進的である理由をまとめなさい
(2)第2期の先進的な図書館の例を調べ、先進的である理由をまとめなさい
4.映像資料
5.プレゼン資料
6.テキスト
第4講 公共図書館サービスの変遷(2)第3期〜第5期
1.何を学ぶか
(1)1980年代―1990年代前半の公共図書館サービス
(2)1990年代―2000年代の公共図書館サービス
(3)2010年代から現在の公共図書館サービス
2.学習到達目標
・1980〜90年代前半の日本の図書館サービスの特徴を説明できる
・1990〜2000年代の日本の図書館サービスの特徴を説明できる
・2010年代から現在までの日本の図書館サービスの特徴を説明できる
3.研究課題
(1)第3期の先進的な図書館の例を調べ、先進的である理由をまとめなさい
(2)第4期の先進的な図書館の例を調べ、先進的である理由をまとめなさい
(3)第5期の先進的な図書館の例を調べ、先進的である理由をまとめなさい
4.映像資料
5.プレゼン資料
6.テキスト
第5講 図書館サービスとコンプライアンス
1.何を学ぶか
(1)デジタル化・オープン化
(2)図書館サービスとコンプライアンス
(3)オープン化をめぐる諸動向
2.学習到達目標
・知識のデジタル化の歴史的経緯について説明できる
・初期のデジタルアーカイブ構想について説明できる
・学術情報のオープン化について目的と方法、課題について説明できる
3.研究課題
(1)知識資源のデジタル化のメリットとデメリットを考察しなさい
(2)学術情報のオープン化の是非について、多面的に考察しなさい
4.映像資料
5.プレゼン資料
6.テキスト
第6講 図書館サービスと著作権
1.何を学ぶか
(1)著作権法
(2)パブリック・ライセンス
(3)著作権法の変動
2.学習到達目標
・著作権の基本と著作権法の目的を説明できる
・図書館に関係する著作権を説明できる
3.研究課題
(1)CCライセンスとは何か、歴史的な経緯を含めまとめなさい。
(2)知識資源のオープン化に際して留意しなければならない著作権上の問題と解決策について説明しなさい
4.映像資料
5.プレゼン資料
6.テキスト
第7講 資料提供サービス
1.何を学ぶか
(1)資料提供サービスの意義と概要
(2)資料提供サービスの種類と内容
2.学習到達目標
・資料提供サービスの種類と内容について説明できる
・効果的な閲覧サービスを行うための留意点について説明できる
・貸出サービス、予約サービス、文献送付サービス、複写サービスについて目的と内容、留意点について説明できる
3.研究課題
(1)身近な図書館の資料提供サービスを調査し、評価しなさい
(2)潜在的利用者に向けた資料提供サービスを考案しなさい
4.映像資料
5.プレゼン資料
6.テキスト
第8講 情報提供サービス
1.何を学ぶか
(1)情報提供サービスの意義と概要
(2)情報提供サービスの種類と内容
(3)レファレンスサービス
(4)情報サービス
2.学習到達目標
・情報提供サービスの種類と内容について説明できる
・レファレンスサービスの概要、プロセスについて説明できる
・図書館利用教育、読書案内の目的と内容、留意点について説明できる
・カレントアウェアネスサービス、情報検索サービスの目的と内容について説明できる
3.研究課題
(1)レファレンス質問の4タイプについて任意の質問と回答例を作成しなさい
(2)レファレンス協同データベースとはどのようなデータベースか。登録されている事例を引用しながら説明しなさい。
4.映像資料
5.プレゼン資料
6.テキスト
第9講 図書館サービスの協力と連携
1.何を学ぶか
(1)図書館協力の根拠
(2)学校連携
(3)危機管理連携
(4)分担目録・協同目録作業
2.学習到達目標
・図書館協力・連携の対象、種類について説明できる
・災害時など機器管理連携の必要性、内容について説明できる
・分担目録・協同目録作業の目的・内容・具体例について説明できる
3.研究課題
(1)NACSIS-CATとゆにかねっとについて調べ、異同について考察しなさい
(2)大学図書館コンソーシアムの成り立ちと目的、活動内容についてまとめなさい
4.映像資料
5.プレゼン資料
6.テキスト
第10講 課題解決支援サービス
1.何を学ぶか
(1)意思決定課題解決支援サービス
(2)資料・情報提供課題解決支援サービス
(3)公共図書館における課題解決支援サービスの実践事例
2.学習到達目標
・意思決定課題解決支援サービスと、このサービスにおける図書館員の役割について説明できる
・資料・情報提供課題解決支援サービスの目的と具体例を説明できる
・公共図書館における課題解決支援サービスの種類と、各サービスの目的と方法について説明できる。
3.研究課題
身近な図書館の課題解決支援サービスを調べ、評価しなさい。
4.映像資料
5.プレゼン資料
6.テキスト
第11講 障害者サービス,多文化サービス
1.何を学ぶか
(1)障害者とは
(2)障害者サービス
(3)多文化サービス
2.学習到達目標
・図書館を利用する際の障害について説明できる
・障害を取り除くために必要とされる各種サービスについて説明できる
・図書館障害者サービスの具体的な方法について説明できる
・多文化サービスの対象・目的・方法について説明できる
3.研究課題
(1)図書館が障碍者サービスを行う意義と、サービスの種類と方法をまとめなさい
(2)図書館が多文化サービスを行う意義と、サービスの種類と方法をまとめなさい
4.映像資料
5.プレゼン資料
6.テキスト
第12講 高齢者サービス
1.何を学ぶか
(1)高齢者の現状
(2)高齢者への図書館サービス
2.学習到達目標
・日本における高齢化の状況を説明できる
・図書館での高齢者へのサービスの具体的な方法について説明できる
3.研究課題
高齢者の特徴と図書館での高齢者サービスについてまとめた上で、近隣の図書館での高齢者サービスを調査して評価しなさい。
4.映像資料
5.プレゼン資料
6.テキスト
第13講 図書館利用者への接遇とコミュニケーション
1.何を学ぶか
(1)利用者への基本的な対応
(2)図書館における危機管理
2.学習到達目標
・人と接する時の基本的なマナーについて説明できる
・メールを送信する際の留意点について説明できる
・レファレンスサービスにおいて留意する事項を説明できる
・非常時の心構えや対応について説明できる
3.研究課題
「図書館におけるリスクマネージメンントガイドブック-トラブルや災害に備えて-」を読み、考察しなさい。
4.映像資料
5.プレゼン資料
6.テキスト
第14講 図書館におけるサイン、広報、集会・行事活動
1.何を学ぶか
(1)図書館におけるサイン
(2)広報
(3)集会・行事活動
2.学習到達目標
・施設案内・利用案内・書架案内の各種サインの目的と留意点を説明できる
・図書館における広報活動の重要性と方法について説明できる
・図書館で行われる集会・行事活動の意義と例について説明できる
3.研究課題
(1)近隣の図書館へ行き、サインの種類、サインの効果について調査しなさい。
(2)ウィキペディアタウンの事例を調べ、図書館で行う意義について考察しなさい
4.映像資料
5.プレゼン資料
6.テキスト
第15講 図書館サービスの課題と展望
1.何を学ぶか
(1)図書館利用に困難を抱える利用者へのサービス
(2)利用者の潜在的ニーズへの対応
(3)情報資源の多様な提供方法
(4)図書館の人的資源、予算の獲得
(5)図書館づくり
2.学習到達目標
・図書館サービスの理念や変遷を踏まえ、今後の図書館の在り方について提案できる
・これからの公共図書館が目指す図書館サービスの方向性を考察できる
3.研究課題
(1)図書館サービスの今後の方向性について一言で表現し、説明しなさい。
(2)現在の図書館サービスの課題をまとめ、解決策を提案しなさい
4.映像資料
5.プレゼン資料
6.テキスト
Ⅳ レポート課題
課題1
戦後から現在までの公共図書館サービスの変遷についてテキストからまとめ、利用者のニーズと図書館の機能について考察しなさい。
課題2
課題解決型サービスのひとつを取り上げ、そのサービスの必要性と図書館が行う具体的な活動について説明しなさい。
Ⅴ アドバイス
課題1解説
テキスト第2章「公共図書館サービスの変遷」を確認し、それぞれの年代の社会の状況と利用者のニーズ、それに対応する図書館サービスをまとめなさい。
課題2解説
1990年代からみられるようになった公立図書館での課題解決型サービスについて、大阪府立中之島図書館、東京都立中央図書館、鳥取県立図書館などの例を図書館ホームぺージを参照するなどして、具体的な内容と必要性について考察しなさい。近隣図書館での例があれば現地視察を行いまとめなさい。
Ⅵ 科目修得試験:レポート試験
設問1
身近な公共図書館について調査を行い以下についてレポートしなさい。
(1)調査した図書館名・所在地
(2)その図書館の概要
(3)その図書館で実践している特徴的な図書館サービスの概要
(4)その図書館における利用対象者別の図書館サービスの概要
①乳幼児サービス、②児童サービス、③ヤングアダルトサービス、④成人サービス、⑤高齢者サービス、⑥障碍者サービス
設問2
あなたが考えるこれからの図書館が目指す方向性を一言で表現し、その言葉を選んだ理由を論じなさい。
Ⅶ テキスト
高山正也・村上篤太郎編著「図書館サービス概論」改訂 樹村房 2019年
Ⅷ 参考文献
日本図書館情報学会用語辞典編集委員会編「図書館情報学用語辞典」第5版 丸善 2020年
【授業】学校経営と学校図書館
Ⅰ はじめに
学校図書館は、戦後教育改革において学校教育に欠くことのできない施設として学校教育法施行規則や学校図書館法に規定された。学力観の変遷に伴い、学校図書館の重要性への認識も変わってきた。本科目では学校における学校図書館の位置づけや役割について学習し、情報時代・生涯学習時代における学校図書館の活用について考察できるようになることを期待する。
Ⅱ 授業の目的・ねらい
日本の学校図書館がどのように発展してきたのか,今度どのように発展するのかを考える。学校図書館の活動の根拠となる学校教育法や学校図書館法について理解した上で,学校経営組織における学校図書館,学校図書館の組織や運営について学習する。学校図書館の経営を中心的に担う司書教諭および学校司書の職務,養成や研修について概観する。学校図書館活動の内容や方法を学び,学校図書館活動を活性化させていく方策を考える。
Ⅲ 授業の教育目標
学校教育における学校図書館の位置づけ,役割について説明できる。
学校図書館の経営や,司書教諭・学校司書の職務,学校図書館活動について理解できる。
第1講 学校図書館像
1.何を学ぶか
「学校図書館」について学習前の情報を確認し、文部科学省から発表されている学校図書館に関する文書に記された考え方について学ぶ。
(1)「子どもの読書サポーターズ会議.これからの学校図書館の活用の在り方等について(報告)」2009 年
(2)「これからの学校図書館の整備充実について(報告)」2017 年
2.学習到達目標
・これまでの経験から学校図書館とはどういうところだったのかを説明できる。
・自分にとって学校図書館がどのような場所だったのかを説明できる
3.研究課題
(1)あなたが小学校、中学校、高等学校と過ごしてきた学校の学校図書館はどんなところでしたか?
(2)あなたにとって学校図書館とはどんな場所ですか?
(3)公共図書館の司書と学校図書館の司書とでどんな違いがあると思いますか?
4.映像資料
5.プレゼン資料
6.テキスト
第2講 学校図書館の理念と教育的意義
1.何を学ぶか
(1)学校教育とは
(2)学校図書館の理念と意義
(3)学校図書館の役割と機能
2.学習到達目標
・教育の3領域と生涯学習、学校教育の目的について説明できる。
・学校図書館の持つ教育力について説明できる
・学校図書館で身につけるべき「情報リテラシー」について説明できる
・学校図書館の主な機能として3つの機能を説明できる
・学校図書館での活動計画を考える際の過程を説明できる
3.研究課題
全国学校図書館協議会が発表した学校図書館憲章を読み、要点について整理しなさい。
4.映像資料
5.プレゼン資料
6.テキスト
第3講 生涯学習社会における学校図書館
1.何を学ぶか
(1)戦後日本の社会情勢、教育政策、学校図書館
(2)学習権と学力観
2.学習到達目標
・戦後から現在までの日本の社会構造の変化を説明できる
・戦後から現在までの教育政策の変化を説明できる
・戦後から現在までの学校図書館政策の変化を説明できる
・公教育の目的を説明できる。
3.研究課題
1990年代に教育政策は何が原因でどのように変化したのかを説明し、学校図書館との関連を考察しなさい。
4.映像資料
5.プレゼン資料
6.テキスト
第4講 学校教育と学校図書館
1.何を学ぶか
(1)ホーレス・マンの「学区図書館論」
(2)ジョン・デューイの「学校と社会」
2.学習到達目標
・マンの「学区図書館」の考え方について説明できる
・ジョン・デューイの「学校と社会」の考え方について説明できる
3.研究課題
(1)マンの「学区図書館論」について考察しなさい
(2)ジョン・デューイの「学校と社会」における図書館の考え方について考察しなさい
4.映像資料
5.プレゼン資料
6.テキスト
第5講 学校図書館の歴史
1.何を学ぶか
(1)戦後教育改革と学校図書館
(2)新教育における学校図書館政策
2.学習到達目標
・戦後教育改革の概要を説明できる
・戦後教育改革の中で学校図書館はどのように位置づけられていたのかを説明できる
3.研究課題
近代日本の学校図書館の歴史について調べ、自分なりに焦点を当てたトピックについて新聞形式でWordファイルA4一枚にまとめなさい。
4.映像資料
5.プレゼン資料
6.テキスト
第6講 教育行政と学校図書館
1.何を学ぶか
(1)教育行政とは
(2)学校教育関係の法令
(3)学校図書館と関連する法令:憲法・教育基本法・学校教育法
(4)学校図書館法
(5)学校図書館政策
2.学習到達目標
・学校図書館に関連する法令について説明できる
・学校図書館法の改正履歴を説明できる
・学校図書館政策の流れを説明できる
3.研究課題
(1)学校図書館法の変遷についてまとめなさい
(2)学校図書館政策の推移についてまとめなさい
4.映像資料
5.プレゼン資料
6.テキスト
第7講 学校図書館経営
1.何を学ぶか
(1)学校経営とは
(2)学校図書館経営とは
(3)学校図書館の経営組織
(4)マネジメントサイクル
2.学習到達目標
・学校を経営するための要素を説明できる
・学校図書館経営の具体例を説明できる
・学校図書館を経営うるための組織の在り方を説明できる
・学校図書館におけるマネジメントサイクルを説明できる
3.研究課題
(1)具体的な学校図書館運営計画(短期)を参照し、考察を行いなさい
(2)具体的な学校図書館運営組織図を参照し、考察を行いなさい
4.映像資料
5.プレゼン資料
6.テキスト
第8講 学校図書館専門職員の精度・役割
1.何を学ぶか
(1)学校図書館専門職員とは
(2)学校図書館職員の役割
2.学習到達目標
・現在の日本の司書教諭・学校司書・司書の制度的な違いを説明できる
・司書教諭の役割、学校司書の役割を説明できる
3.研究課題
司書教諭と学校司書との違いについてまとめなさい
4.映像資料
5.プレゼン資料
6.テキスト
第9講 学校図書館専門職員の養成・研修
1.何を学ぶか
(1)学校図書館職員の養成
(2)学校図書館職員の研修
2.学習到達目標
・司書教諭・学校司書の養成制度について説明できる
・専門職性を担保するための養成制度について理解する
・司書教諭の発令、学校司書の配置の現状を理解する
3.研究課題
学校図書館職員の現状についてデータを参照し考察を行いなさい
4.映像資料
5.プレゼン資料
6.テキスト
第10講 メディアセンターとしての学校図書館
1.何を学ぶか
(1)メディアとは
(2)メディアの種類と特性
(3)メディアの選択・収集
2.学習到達目標
・学校図書館メディアの種類と特性を説明できる
・学校図書館の目的を踏まえ、学校図書館メディアの選択・収集の際の留意点を説明できる
3.研究課題
公共図書館メディアと比べたときの学校図書館メディアの特徴について説明しなさい
4.映像資料
5.プレゼン資料
6.テキスト
第11講 図書館サービス・図書館利用教育・読書教育
1.何を学ぶか
(1)図書館サービスとは
(2)資料提供サービス
(3)情報提供サービス
(4)図書館利用教育
(5)読書教育
2.学習到達目標
・学校図書館における図書館サービスについて説明できる
・図書館利用教育の必要性と、歴史的な変遷について説明できる
・日本の読書概念の特徴、「読みの力」の段階、学校における「読み」と読書指導の特徴について説明できる
3.研究課題
(1)閲覧を効果的にする工夫を考えなさい
(2)どのようなメディアがどうして禁退出になっているか確認しなさい
(3)「読書」と「読書指導」について考察しなさい
4.映像資料
5.プレゼン資料
6.テキスト
第12講 調べ学習・探究学習・情報リテラシー教育
1.何を学ぶか
(1)学習活動への支援
(2)調べ学習
(3)情報リテラシー教育
2.学習到達目標
・学校図書館の学習・情報センター機能について説明できる
・調べ学習支援の具体例を挙げることができる
・Big Six skills、ISPモデルについて説明できる
・日本における探究学習における課題を説明できる
3.研究課題
学校図書館を活用した調べ学習について任意の教科・単元で指導案を作成しなさい
4.映像資料
5.プレゼン資料
6.テキスト
第13講 学校図書館メディアプログラム・学校文化と学校図書館
1.何を学ぶか
(1)学校図書館メディアプログラムとは
(2)学校図書館メディアプログラム策定にあたっての視座
(3)学校文化と学校図書館
(4)学校図書館ガイドライン
2.学習到達目標
・学校図書館活動の最新の動向を説明できる
・学校教育の中で学校図書館メディアを利用できる場面について説明できる
・学校文化とはどういうものなのか、学校文化の中で学校図書館はどのよう位置づけられるべきなのかについて説明できる
3.研究課題
(1)自分の学校経験から、学校文化の中で学校図書館はどのように位置づけられていたか考察しなさい
(2)学校図書館は学校文化の中でどのように位置づけられることが理想だと考えますか
4.映像資料
5.プレゼン資料
6.テキスト
第14講 図書館協力とネットワーク
1.何を学ぶか
(1)図書館の相互協力
(2)ネットワーク
2.学習到達目標
・図書館が他の図書館と連携する必要性を説明できる
・図書館における相互協力の内容を説明できる
・相互協力における学校図書館の課題を説明できる
3.研究課題
(1)図書館間相互協力の必要性について説明しなさい
(2)相互協力における学校図書館の課題を説明しなさい
4.映像資料
5.プレゼン資料
6.テキスト
Ⅳ レポート課題
課題1
1953年の学校図書館法制定、1997年の法改正、2014年の法改正のそれぞれについて、その成果と残された課題について論じなさい。
課題2
学校図書館は家庭・地域とどのように連携することが可能か、具体的に考察しなさい。
Ⅴ アドバイス
課題1解説
学校図書館法がどのような経緯で制定されたのか、なぜ改正が必要だったのかを読み解くことで、学校教育における学校図書館の位置付けを確認する。
課題2解説
地域の例として、公共図書館、博物館はもちろんのこと、社会見学や体験学習など関係する機関を想定し、学校図書館として可能な連携を考えなさい。
Ⅵ 科目修得試験:レポート試験
(1)学校図書館の重要性について「生涯学習」「主権者教育」「民主主義」との関係を念頭に論じ、学校図書館担当者としての学校図書館運営、活動を考察しなさい。
(2)ICTやAIを活用した「個別最適な学び」が求められる学校教育における今後の学校図書館像を考察しなさい。
Ⅶ テキスト
配布資料による
Ⅷ 参考文献
渡邊重夫著『学校図書館の力:司書教諭のための11章』勉誠出版、2013.
全国学校図書館協議会監修『司書教諭・学校司書のための学校図書館必携:理論と実践』 改訂版.全国SLA、2017.
堀川照代編著『「学校図書館ガイドライン」活用ハンドブック 解説編』、悠光堂、2018.
子どもの読書サポーターズ会議.これからの学校図書館の活用の在り方等について(報告)2009年
https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/dokusho/meeting/__icsFiles/afieldfile/2009/05/08/1236373_1.pdf
学校図書館の整備充実に関する調査研究協力者会議. これからの学校図書館の整備充実について(報告)2017年https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/shotou/115/houkoku/1378458.htm
文部科学省. 学校図書館ガイドライン 2016年 https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/dokusho/link/1380599.htm
IFLA学校図書館宣言(2021)https://www.ifla.org/wp-content/uploads/2019/05/assets/school-libraries-resource-centers/publications/ifla_school_manifesto_2021.pdf
【授業】メディア論Ⅲ
Ⅰ はじめに
文化に関する知識を身につけた上で、それらをデジタル化して記録・保存・管理し、知的財産(著作)権やプライバシー保護などの倫理に留意し創造・発信する能力を持ち、情報化社会に貢献できる専門職である「デジタルアーキビスト」及び教員を育成するための理論的学びが必要である。メディア論Ⅲでは、知的財産(著作)権や肖像権、個人情報保護、プライバシー保護や情報倫理を学び、発信・活用する能力を獲得する。
Ⅱ 授業の目的・ねらい
デジタル・ネットワーク社会において、メディアの意義や性質、種類を学び、メディアを用いてメッセージを発信するあるいはメディアを活用するためには、倫理・著作権・肖像権・個人情報保護・プライバシー等に配慮した権利処理が出来るようになることを到達目標とする。
Ⅲ 授業の教育目標
権利処理の全体像がわかる
著作権処理契約書が作成できる
倫理・著作権・肖像権・プライバシー等に配慮して情報が扱える
デジタルアーカイブの開発及び活用について、権利処理の視点から提案できる
第1講 デジタルアーカイブにおける権利処理の概要
1.何を学ぶか
デジタルアーカイブにおける権利処理の概要
2.学習到達目標
・デジタル・ネットワーク社会において、メディアの意義や性質、種類を学び、メディアを用いてメッセージを発信するあるいはメディアを活用する上において、倫理・著作権・肖像権・プライバシー等への権利処理に配慮できる。
3.研究課題
・あなたはメディアを利用する際、法と倫理、権利処理を意識したことがありますか?
4.映像資料
5.プレゼン資料
6.テキスト
第2講 メディア
1.何を学ぶか
メディアの種類、意義、特徴
2.学習到達目標
・メディアは何を伝えるのか、自分にどのような影響があったのかを説明できる。
・情報源の5分類とそれぞれのメディアの形態を説明できる。
3.研究課題
(1)あなたはどのような情報源がデジタルアーカイブの対象になると思いますか?
(2)それぞれの情報源でどのようなメディアが利用されていると思いますか?
4.映像資料
5.プレゼン資料
6.テキスト
第3講 著作者と著作者人格権
1.何を学ぶか
・著作者と著作者人格権
2.学習到達目標
・著作物を理解できる。
・著作人格権を理解できる。
3.研究課題
(1)著作物とは何ですか?
(2)著作物にするには届け出が必要ですか?
(3)著作人格権とは何ですか?
(4)著作人格権はどのように保護されますか?
4.映像資料
5.プレゼン資料
6.テキスト
第4講 著作物と著作財産権
1.何を学ぶか
・著作物と著作財産権
2.学習到達目標
・著作財産権を理解できる
3.研究課題
(1)複製権とは何ですか?
(2)公衆送信権とは何ですか?
(3)口述権、上映権、貸与権、頒布権、翻訳権、翻案権とは何ですか?
(4)著作物の二次利用はとは何ですか?
(5)著作財産権の保護期間は何年ですか?
(6)権利は譲渡できますか?
4.映像資料
5.プレゼン資料
6.テキスト
第5講 著作隣接権
1.何を学ぶか
・著作隣接権
2.学習到達目標
・著作隣接権を理解できる。
3.研究課題
(1)著作隣接権とは何ですか?
(2)実演家の権利とは何ですか?
(3)レコード製作者の権利とは何ですか?
(4)放送事業者・有線放送事業者の権利とは何ですか?
(5)著作隣接権の保護期間は何年ですか?
(6)権利は譲渡できますか?
4.映像資料
5.プレゼン資料
6.テキスト
第6講 著作物を無断で利用できる例外
1.何を学ぶか
・著作物を無断で利用できる例外
2.学習到達目標
・著作物を無断で利用できる例外を説明できる
。
3.研究課題
(1)例外的な無断利用としての私的使用、附属的対象物、教育利用、図書館・美術館・博物館による利用とは何ですか?
(2)例外的な無断利用としての引用とは何ですか?
4.映像資料
5.プレゼン資料
6.テキスト
第7講 教育利用
1.何を学ぶか
・教育利用
2.学習到達目標
・教育機関での著作物の複製や公衆送信について説明できる。
3.研究課題
(1)利用できる6つの条件とは何ですか?
(2)授業目的公衆送信保証金制度と一般社団法人授業目的公衆送信保証金等管理協会(SARTRAS)とは何ですか?
4.映像資料
5.プレゼン資料
6.テキスト
第8講 利用のための意思表示
1.何を学ぶか
・クリエイティブ・コモンズ・ライセンス
2.学習到達目標
・クリエイティブ・コモンズ・ライセンスや文化庁の自由利用マーク等の2次利用条件(意思)表示について説明できる。
3.研究課題
(1)2次利用条件(意思)表示の必要性を説明できますか?
(2)クリエイティブ・コモンズ・ライセンスについて説明できますか?
4.映像資料
5.プレゼン資料
6.テキスト
第9講 図書館・博物館の利用
1.何を学ぶか
・図書館・博物館の利用
2.学習到達目標
・図書館・博物館の利用について説明できる。
3.研究課題
(1)公立図書館等での資料の複製について説明できますか?
(2)国立国会図書館の資料デジタル化と提供について説明できますか?
(3)図書館等公衆送信保証金制度について説明できますか?
(4)博物館の権利処理について説明できますか?
4.映像資料
5.プレゼン資料
6.テキスト
第10講 著作権契約書
1.何を学ぶか
・著作権契約書の作成
2.学習到達目標
・著作財産権については契約によって譲渡できることを説明できる。
3.研究課題
(1)文化庁の著作権契約書作成支援システムを活用して契約書を作成しましょう。
(2)著作人格権の同一性保持権実演家人格権は一身専属性で譲渡できませんが、権利の不行使はできますか?
4.映像資料
5.プレゼン資料
6.テキスト
第11講 肖像権
1.何を学ぶか
・肖像権
2.学習到達目標
・肖像権は、勝手に自分の肖像や全身の姿を撮影されたり、公開したりしない権利であることを理解する。
3.研究課題
(1)撮影によって人格的の侵害が社会生活上の受忍限度を超える場合とは何ですか?
(2)記者会見場、公道などでの著名人や政治家などの肖像権は保護されますか?
4.映像資料
5.プレゼン資料
6.テキスト
第12講 個人情報保護・プライバシー保護
1.何を学ぶか
・個人情報保護・プライバシー保護
2.学習到達目標
・デジタルアーカイブ公開による、個人情報保護・プライバシー保護を説明できる。
3.研究課題
デジタルアーカイブの公開にあって、個人情報やプライバシーを保護するためには、どのようなチェックが必要でしょうか?
4.映像資料
5.プレゼン資料
6.テキスト
第13講 情報倫理・慣習
1.何を学ぶか
・情報倫理・慣習
2.学習到達目標
・デジタルアーカイブ開発には、著作権、個人情報保護・プライバシー保護に関する知識だけでなく、ファクトチェックや慣習に関する配慮が必要なことを理解する。
3.研究課題
(1)日本ファクトチェックセンターのウェブサイトを見て、どのようなファクトがあるかを理解しましょう。
(2)祭礼や民俗行事を撮影する際、どのような行動が人々を傷つけるか考えましょう。
4.映像資料
5.プレゼン資料
6.テキスト
第14講 利用規約
1.何を学ぶか
・利用規約
2.学習到達目標
・デジタルアーカイブの公開に際して、スムーズな利用を図るため利用規約が必要なことを理解する。
3.研究課題
(1)省庁や政府機関の提供するデジタルアーカイブの利用規約を見て、どのような利用条件が含まれていたでしょうか?
(2)「いらすとや」など民間事業者が提供するデジタルアーカイブをみて、どのような利用条件が含まれていたでしょうか?
4.映像資料
5.プレゼン資料
6.テキスト
第15講 まとめ
1.何を学ぶか
・まとめ・著作権等の情報
2.学習到達目標
・情報化社会の進展に伴い、著作権法などが頻繁に改正されている状況を踏まえて、常に権利処理に関する新しい情報を入手することが必要なことを理解する。
3.研究課題
(1)文化庁の著作権関連サイトにから最新情報を閲覧しましょう。(2)文化庁の「著作権テキスト」を閲覧してみましょう。
(3)著作権情報センター(CRIC)はの「Q&A」を閲覧してどのような事例があるかを知りましょう。
4.映像資料
5.プレゼン資料
6.テキスト
Ⅳ レポート課題
課題1
デジタルデータ活用における権利処理への配慮について、①著作権・著作隣接権、②肖像権、③個人情報保護、④プライバシー権、⑤情報倫理、項目ごとに簡潔に整理しなさい。
課題2
デジタルデータ発信・活用のための、①著作権契約書の作成、②クリエイティブ・コモンズ・ライセンスの活用、③利用規約作成、④授業目的公衆送信保証金制度の必要性について、項目ごとに簡潔に整理しなさい。
Ⅴ アドバイス
課題1
解説 項目別に、なぜ権利処理が必要かを、テキストを参考にまとめなさい。
課題2
解説 項目別に、デジタルアーカイブによるデータ発信・活用になぜ必要かを、テキストを参考にまとめなさい。
Ⅵ 科目修得試験:レポート試験
ジャパンサーチ等特定のデジタルアーカイブを対象に、権利処理がどのように行われ、活用が促進されているかを具体的な事例によって説明しなさい。
Ⅶ テキスト
『デジタルアーカイブの理論と実践』 日本デジタルアーキビスト資格認定機構編 樹村房 2023年
Ⅷ 参考文献
文化庁webサイト「著作権テキスト」
https://www.bunka.go.jp/seisaku/chosakuken/textbook/index.html
著作権情報センター https://www.cric.or.jp/
Ⅸ カリキュラム資料
【授業】家庭機器工学
Ⅰ はじめに
家庭用電化製品や通信機器などの動作や制御、仕組み、および、情報処理を学ぶ。スマートフォンや家電製品、自動車のエンジン制御など、私たちの日常生活に欠かせない分野で、情報の伝達処理における電子の流れについて学ぶ。また、冷蔵庫やエアコン、洗濯機などの家庭用電化製品も電子工学の技術により電子センサーと制御回路を備えており、これらについても学ぶ。
Ⅱ 授業の目的・ねらい
家庭用電化製品や通信機器などの動作や制御、仕組み、関連する法令等を理解し、これらの機器を適切に選択して、安全に利用するすることができる。
Ⅲ 授業の教育目標
第1講~第15講の各研修目標に基づいて、テキストと動画教材を利用して、家庭機器について理解し、各講の課題に取り組むことで、家庭機器の安全な利用法の習得を図る。
第1講 電気製品
1.何を学ぶか
身のまわりの電気製品について知り、省エネについて理解し、安全に使用することを学ぶ。
2.学習到達目標
① 身のまわりの電気製品について理解することができる。
② 身のまわりの電気製品について説明することができる。
3.研究課題
① 身のまわりの電気製品をひとつ選び、調べたことをレポートにまとめなさい。
4.プレゼン資料
5.動画資料
第2講 LED照明
1.何を学ぶか
白熱電球や蛍光灯を抑えて圧倒的な普及率となっているLED照明のメリットや特性について知り、使用条件に合った種類のLED照明を選択することを学ぶ。
2.学習到達目標
① LED照明のメリットを説明できる。
② 使用条件に合った種類のLED照明を選択することができる。
3.研究課題
① 使用条件に合ったLED照明の選び方について説明しなさい。
4.プレゼン資料
5.動画資料
第3講 ディスプレイ
1.何を学ぶか
パソコンやテレビなどで使われているディスプレイの種類を理解し、仕組みを知って、目的に合ったディスプレイを選んで利用することを学ぶ。
2.学習到達目標
① ディスプレイの種類を説明できる。
② ディスプレイの仕組みを理解できる。
3.研究課題
① ディスプレイの仕組みと,種類についてまとめなさい。
4.プレゼン資料
5.動画資料
第4講 電池
1.何を学ぶか
電池の特徴と仕組みを知り、目的に合った電池を選んで安全に利用することを学ぶ。
2.学習到達目標
① 電池の特徴を説明できる。
② 電池の仕組みを理解できる。
3.研究課題
① 電池のしくみと特性についてまとめなさい。
4.プレゼン資料
5.動画資料
第5講 家庭の電気設備
1.何を学ぶか
電気が家庭に届くまでの仕組みを知り、家庭の電気設備の仕組みを理解して、安全に家庭用電気機器を利用することを学ぶ。
2.学習到達目標
① 電気が家庭に届くまでの仕組みを理解できる。
② 家庭の電気設備の仕組みを理解できる。
3.研究課題
① 家庭の電気設備の仕組みを説明しなさい。
4.プレゼン資料
5.動画資料
第6講 電気工具と部品
1.何を学ぶか
資格がなくてもできる簡単な電気配線の道具の使い方を知り、電気部品や電子部品の仕組みを知る。
2.学習到達目標
① 電気工具の種類と使い方を理解できる。
② 電気部品,電子部品の仕組みについて理解できる。
3.研究課題
① 電気部品,電子部品の仕組みについて説明しなさい。
4.プレゼン資料
5.動画資料
第7講 電気製品と安全
1.何を学ぶか
家庭の電気製品は、日常生活に欠かせないもので、仕組みを知り、正しく使用することで安全に利用することを学ぶ。
2.学習到達目標
① 家庭内の電気製品の特長を理解できる。
② 家庭内の電気製品を安全に使用することができる。
3.研究課題
① 家庭内の電気製品を安全に使用するための方法について具体的に説明しなさい。
4.プレゼン資料
5.動画資料
第8講 コンピュータ
1.何を学ぶか
コンピュータの仕組みを知り、目的に合ったパソコンを選んで利用することを学ぶ。
2.学習到達目標
① コンピュータの仕組みを理解できる。
② 目的に合ったパソコンを選んで利用できる。
3.研究課題
① 目的に合ったパソコンの選び方について説明しなさい。
4.プレゼン資料
5.動画資料
第9講 通信
1.何を学ぶか
通信の仕組みを理解し、現在のデジタル機器と通信の関係について学ぶ。
2.学習到達目標
① 通信の仕組みを理解できる。
② 日本の通信の歴史を理解できる。
3.研究課題
① 通信の仕組みについて説明しなさい。
4.プレゼン資料
5.動画資料
第10講 インターネットとWebブラウザ
1.何を学ぶか
インターネットの仕組みを理解し、Webブラウザの種類と特徴、Webブラウザに実装されるようになったAIの利用方法について学ぶ。
2.学習到達目標
① インターネットの仕組みを理解できる。
② Webブラウザを利用してできることについて説明できる。
3.研究課題
① Webブラウザを利用してできることについて説明しなさい。
4.プレゼン資料
5.動画資料
第11講 電子メールとSNS
1.何を学ぶか
電子メールの仕組みと利用の仕方を理解するとともに、SNS の特徴と注意点について知り、安全に利用することを学ぶ。
2.学習到達目標
① 電子メールの仕組みと利用の仕方を理解できる。
② SNS の特徴と注意点について説明できる。
3.研究課題
① 電子メールの仕組みと利用の仕方について説明しなさい。
② SNS の特徴と注意点について説明しなさい。
4.プレゼン資料
5.動画資料
第12講 メーリングリストとネットを利用したサービス
1.何を学ぶか
メーリングリストの仕組みを理解し、ネットを利用したサービスの仕組みを知り、安全に利用することを学ぶ。
2.学習到達目標
① メーリングリストの仕組みと利用の仕方を理解できる。
② ネットを利用したサービスの仕組みを知り,安全に利用できる。
3.研究課題
① ネットを利用したサービスの仕組みと安全な利用方法について説明しなさい。
4.プレゼン資料
5.動画資料
第13講 セキュリティ
1.何を学ぶか
ウィルスの種類や活動について知り、セキュリティの仕組みを理解して、安全に利用することを学ぶ。
2.学習到達目標
① セキュリティについて理解できる。
② ウィルスの活動とセキュリティ対策について説明できる。
3.研究課題
① ウィルスの活動とセキュリティ対策について説明しなさい。
4.プレゼン資料
5.動画資料
第14講 データ記憶装置
1.何を学ぶか
データ記憶装置の種類と機能を理解し、目的に合ったデータ記憶装置を選んでデータの利用・管理することを学ぶ。
2.学習到達目標
① データ破損とデータ破損対策について説明できる。
② データ記憶装置の特性を知り,適切に利用することができる。
3.研究課題
① データ記憶装置の特性に合った利用法について説明しなさい。
4.プレゼン資料
5.動画資料
第15講 暗号化
1.何を学ぶか
暗号化の仕組みを知り、セキュリティ対策について理解し、情報を安全に取り扱うことを学ぶ。
2.学習到達目標
① 暗号化の仕組みを理解できる。
② 情報セキュリティポリシーについて説明できる。
3.研究課題
① セキュリティ対策について説明しなさい。
4.プレゼン資料
5.動画資料
Ⅳ レポート課題
課題1
家庭の電気製品は,私たちの日常生活に欠かせないもので,さまざまな目的で使用されている。家庭で使う電気製品は,正しく使用することで安全に利用できる。家庭内の加熱器具をひとつ取り上げて、その仕組みと安全に利用方法について1200文字以内で記述しなさい。
課題2
脆弱性とは,コンピュータのOSやソフトウェアにおいて,プログラムの不具合や設計上のミスが原因となって発生した情報セキュリティ上の欠陥のことを言う。インターネットに接続しているコンピュータにおける情報セキュリティ上の大きな問題のひとつになっている。コンピュータのセキュリティ対策について1200文字以内で記述しなさい。
Ⅴ アドバイス
課題1解説
家庭内には様々な加熱器具がある。その中から、例えば、IHを取り上げて、電磁誘導加熱の仕組みを説明し、自動調理機能を使う場合には,説明書に明記されている大きさの調理器具を使って調理器具の温度を調べるセンサーが正しく働くようにすることなどの正しい使い方について書く。
課題2解説
コンピュータのセキュリティ対策は、個人や組織がデータやプライバシーを守るために重要で、主な対策は次のものである。
・ソフトウェアの更新: OSやアプリケーションを最新の状態に保つ
・ウイルス対策ソフトウェアを導入する
・強固なパスワードと多要素認証を導入する.
・不審なメールを見極める
・情報の持ち出しを制限する
これらを網羅して、詳しく記述する。
Ⅵ 科目修得試験:レポート試験
Ⅶ テキスト
Ⅷ 参考文献
① よくわかる電気機器(森北出版)
② 電気機器学の基礎理論(コロナ社)