第1講 21世紀に求められる資質能力と学習環境 【学習到達目標】 ・21世紀に求められる資質能力について説明できる.
1.21世紀に求められる資質能力と学習環境 21 世紀の知識基盤社会における「学⼒」は「他者と協働しつつ創造的に⽣きていく」ための資質・能⼒の育成である.そのため,授業では,他者と共に新たな知識を⽣み出す活動を引き出しつつ深い知識を創造させていく経験を,数多く積ませることが重要である.ここでは,21世紀に求められる学力と学習環境について述べる.
(1)21世紀型スキル 「21世紀型スキル」とは,世界の教育関係者らが立ち上げた国際団体「ATC21s」が提唱する概念で,これからのグローバル社会を生き抜くために求められる一般的な能力を指している.批判的思考力,問題解決能力,コミュニケーション能力,コラボレーション能力,情報リテラシーなど,次代を担う人材が身に付けるべきスキルを規定したもので,各国政府も知識重視の伝統的な教育から21世紀型スキルを養い伸ばす教育への転換に取り組み始めている.「21世紀型スキル」の定義については,ATC21Sプロジェクトの「21世紀のスキルに関する作業グループ」で検討されており,以下のように書かれている.
(2) 21世紀型能力 国立教育政策研究所では,教育課程の編成に関する基礎的研究報告書5(2013.3:研究代表者 勝野頼彦)において,前述の21世紀型スキルを踏まえて,21世紀を生き抜く力を「21世紀型能力」と名付け,その試案を次のように提案している.21 世紀型能力は,「21 世紀を生き抜く力をもった市民」としての日本人に求められる能力であり「思考力」,「基礎力」,「実践力」から構成されている.
(3)教育用メディア環境 21 世紀にふさわしい主体的・対話的な深い学びのためのどのように教育用メディア環境の設計していくべきだろうか.現在,情報通信技術の急速な汎化が進み,Web情報も重要なデジタルアーカイブの情報源として選択保存の必要性が出てきた.これらの,研究・教育の結果として,デジタルアーカイブ開発として新しい観点で実践・研究を展開されている.従来のデジタルアーカイブは,現物のみを対象として考えてきたが,現在の多様なメディアの実用化にともない,メディアを次の4領域に分けメディア環境として構成することが必要となった.
(4)デジタル学習材 教育用メディア環境としての4領域の大きなカテゴリー化は,教育用のメディア利用の枠組みとして,適用できるかが課題となる.一般に,デジタル学習材と一括して表現されているものには,ネットワーク型もあり,DVD等の学習材,また,印刷物との複合学習材,教育用メディア端末の学習材等,様々な学習材をもデジタル教材と表現している.前述のように,学習者に対する教育用メディア環境も大きく変化している中で,教師が授業で活用する教材とメディアの特性を活かすデジタル学習材に再分類し,メディアの特性を生かし,学習者が主体的に活用でき,一人ひとりの学習者の特性に対応した学習材のあり方を検討している.このため,今後,このメディアの特性について,組み合わせを含めて資料活用上の実践・研究を進め,その適否の評価をすることが必要である.新しい教育用メディア環境としては,前述の4つの領域に分類し,これらを単独として考えるのではなく,これらを組み合わせたものとしてデジタル学習材を考えることが必要となる.
2.新学習指導要領の視点 新学習指導要領では,図2-2のように,次の「3つの視点」でとらえることができる.
3.アクティブ・ラーニング アクティブ・ラーニングについては,図3に示す3つの「新たな学びの視点」としてまとめている.
【課題】 (1)新たな学びの視点を入れた授業をデザインし,その指導の概要をまとめてみなさい.
 
【参考文献】 1.林徳治他:教学改善のすすめ ぎょうせい 平成28年4月15日
資料 教員免許状更新講習プレゼン【第1講】 
第1講21世紀に求められる資質能力と学習環境 
第2講 主体的・対話的な深い学びと学習理論 【学習到達目標】 ・主体的・対話的で深い学びについて具体例を挙げて説明できる.
1.主体的・対話的で深い学びの視点 アクティブ・ラーニングについては,平成24年8月中央教育審議会の「新たな未来を築くための大学教育の質的転換に向けて~生涯学び続け,主体的に考える力を育成する大学へ~(答申)」の中に,能動的学修(アクティブ・ラーニング)と括弧書きで記載されている.「能動」の対義語は「受動」であるため,大きなとらえとしては「受動的にならない学習」であるが,先述の諮問文では「課題の発見と解決に向けて主体的・協働的に学ぶ学習」とされている.  一方で「アクティブ」という言葉から,活動性をイメージさせてしまい,授業中に子どもたちが活動する,ダイナミックに動きまわる,何か体験をたくさんさせなければならない,といった誤解を持たれる傾向がある.確かに体が活動的であるということも大事ではあるが,一番活性化してほしいのは子どもたちの頭の中「深い学び」である.
2.主体的・対話的で深い学びと学習理論 人が「学ぶ」ということについて,古くからいろいろな領域での研究がなされてきた.教授と学習という概念は,一般に教育者の行う教授活動と,学習者の行う学習活動という意味で理解されている.しかしながら,現実の多くの教育においては,「教授と無関係に成り立っている学習」もあれば,「教授が学習を導けない場合」もある.また,「教師がいないで行われている学習」であっても「教師からいかなる指示も影響も受けずに学習者が学習を行う場合」もあれば,「教師から前もっての指示のもとに,一人で学習する場合」もある.さらには,「教師の指示に反する方法で学習を行うような学習者」もいる.このように,現実の教育の場においては,教授と学習は必ずしもひとつの教育過程を構成しているとはいえない場合がある.教授・学習の理論とは,「一定の教材を教師が教授し,学習者がその教授のもとで学習する活動を言い表す概念である.」と定義されるように,本来,教授と学習は一体化して行わなければならない.
3.教授・学習の理論 教授・学習の理論の歴史的な変遷とその課題について考えてみる.1960年代に,世界中で,それまでの学校教育のあり方の見直しが行われた.この動きはカリキュラム改革運動としてアメリカに端を発し,およそ20年間続いた.このカリキュラム改革運動期では多くの教育プロジェクトが出現した.その基礎理論は既存の心理学理論であった.この既存の心理学理論には,大別すると行動主義と認知心理学がある.ここでは,行動主義の代表としてはバラス・スキナー(B.F.Skinner),認知主義の代表としてはピアジェ(J,Piaget)の理論を取り上げ,カリキュラム改革運動期における教授・学習論について考える.さらに,構成主義的学習論から社会的構成主義に至る経緯を述べる.
4.行動主義的学習論 人がどのように思考しているかを研究する学問,心理学が学問として成立したのは19世紀後半のことである.このころ,意識や思考のプロセスを探るには,その人に直接たずねるという「内観法」とよばれる方法に頼っていた.この「内観法」の主観性を問題視し,客観的な心理学を求めて提唱されたのが「行動主義」による心理学である.「行動主義」により学習を定義すると「行動が変わること」となる.つまり,行動主義的学習論では,客観的に示す方法がない頭の中の出来事は全てブラックボックスとみなしてしまい,科学的に扱える「行動」のみを対象に評価や研究を行うのが「行動主義」である.すなわち,「学習者の刺激に対する反応のみに注目し,学習成立の有無を判断しようとするもので,学習者の心的なプロセスは分析の対象としない学習論」といえる.行動主義的学習論では,学習者の行動から学習の成立を考える.例えば,授業が終わった直後に「よくわかりました」と言っている児童生徒がいたとする.しかし,行動主義的学習論では,この時点では学習したとはいわない.学習したかどうかはすべて学習者の行動が変わることによって示されるからである.従って,「わかったならやって見せなさい」というのが行動主義的な考え方といえる.
5.認知主義的学習論 このような行動主義に対して,ピアジェ(J,Piaget)は,認知主義的学習論として学習者の学習の成立を発達段階に応じた新たなシェマ(Schema)の獲得と位置づけて説明した.シェマとは,学習者が発達していく段階で外部事象を取り入れるために既有の心的構造である.すなわち,学習を,学習のプロセスも含む頭の中での変化を対象とする学習論としてとらえた.ピアジェは,このシェマによって外部事象をそのまま受け入れることを「同化」といい,既有のシェマによる受け入れが困難な場合にはシェマの修正を行い,新たなシェマを獲得することを「調節」といった.また,場面に応じてシェマを適切に運用する人間の心的行為を「操作」と呼んだ.このように,ピアジェは行動主義ではブラックボックスとされた人間の内観をこの「同化」「調節」「操作」という概念でもって説明しようとした.
6.構成主義的学習論 認知主義的学習論の次に提唱された学習論として,「構成主義的学習論」がある.ここで,従来の学習論と構成主義的学習論の最も大きな違いは,学習者を受動的な存在と見るか,能動的な存在と見るかという点になる.前者においては学習者を,知識を流し込まれる器のような存在ととらえ,また後者においては学習者を自ら外部に働きかけ知識をつかみとる力を持つ存在ととらえている.この違いに着目して,構成主義的学習論を考える.構成主義とは,学習者たち一人ひとりが主体的に教えられている対象の概念を組み立てていくように教えるという考えである.そこでは学習者自身が能動的に知識を構築していくという考え方があり,その結果,学習プロセスの中で質的な変化が学習者自身に起こると考えた.このように,「行動主義」における教える側からの受動的な学習観に対して,学習者側からの能動的な学習観を提唱するのが「構成主義」による心理学である.構成主義はピアジェ(J,Piaget)の認知主義に基づき「人が,自分がすでに持っている知識構造(シェマ)を通して外界と相互作用しながら,新しい知識を得,新しい知識構造を構成すること」を学習の定義としています.もう少しわかりやすく表現すると構成主義は,「人は自らのいる環境で回りにある材料を使って行動する過程で自らさまざまな概念や知識を主体的に学び取るのである.」といった主体的・積極的な学習観を示す.また,「学習は個人の活動であり,学習の効果は個人の能力として評価される.」という学習観である.
【課題】 (1)主体的・対話的な深い学びの授業をデザインするために必要なことを纏めて説明しなさい.
【参考文献】 1.R.A.リーサー他:インストラクショナルデザインとテクノロジ
資料 教員免許状更新講習プレゼン【第2講】 
第2講主体的・対話的な深い学び 
第3講 主体的・対話的な深い学びとその評価 【学習到達目標】 ・学力の定義の変遷について説明できる.
1.知識基盤社会と資質・能力 高度情報社会は新しい課題を世界にもたらし,新しい解を生み出せる人間を求める社会である.つまり,これからの社会は,一部の専門家があらかじめ有する「正解」を適用するだけで解決できるものではなく,問題を共有する者が知識やアイデアを出し合い,不完全にせよ解を出して実行する.そして,その結果を見ながら解とゴールを見直すことが求められている.このような課題に対して,社会全体が応えようとしている表れが,知識基盤社会,コミュニティ基盤社会への転換と進展,ICTの利活用である.
2.目標分析 「目標分析」とは,目標の構造をとらえることで,目標分析をできないと評価規準をつくるのは困難である.つまり,目標自体は平面的で,それだけでは構造はわかりませんが,目標を分析して全体の構造がわかると,評価規準を作成することができる.
2.教育目標の分類 日本で目標分析が行われるようになったのは,B.S.ブルーム(B.S.Bloom)の「教育目標の分類」の研究以降である.B.S.ブルームらが開発した手法は,教育目標を構造化し,マトリックス上に表現したものである.
4.学 力 学生の学力が低下しているといった報道をよく耳にする.そもそも,学力とはどのようなものか.ここでは,まず学力について考えてみる.
5.新しい評価方法 21世紀型能力のような新しい学びには,新しい評価方法が必要である.学習結果の到達点を測る評価ではなく,学習の進み具合を捉え,次の段階に進むために今やっていることをどう変えたらよいか判断するための評価である.このような評価を学習の進行に合わせて行うためには,学習プロセスの記録を取り,分析・共有して次のステップを検討する強力なICT基盤が必要である.ICT基盤が強力であれば,教員はそのICT環境の維持や新しい評価方法に翻弄されることなく「新しい学びの構築」に集中することができる.
6.パフォーマンス評価と変容的評価 「パフォーマンス評価」とは,「パフォーマンス課題」によって学力をパフォーマンスへと可視化し,学力を解釈する評価法である.パフォーマンス評価は,「パフォーマンス課題」に取り組ませることで,子どもの学力を「見える」ようにし,「ルーブリック」という評価基準を使って評価する.したがって,パフォーマンス課題は,評価したいと思う学力ができるだけ直接的に表れるものにする必要がある.
【課 題】 (1) 知識・技能と資質・能力の違いについて説明しなさい.
【参考文献】 1.鈴木:教材設計マニュアル 北大路書房 2013.9.20
資料 教員免許状更新講習プレゼン【第3講】 
第3講 主体的・対話的な深い学びとその評価 
 
第4講 主体的・対話的な深い学びとICT 【学習到達目標】 ・主体的・対話的な深い学びを不断の授業改善の視点から説明できる.
1.不断の授業改善の視点としての主体的・対話的な深い学び 既に前章までに触れられてきているように,子供たちが成人して社会で活躍する頃には,生産年齢人口の減少,グローバル化の進展や絶え間ない技術革新等により,社会や職業の在り方そのものが大きく変化する可能性が指摘されている.そうした厳しい挑戦の時代を乗り越えていくためには,伝統や文化に立脚しながら,他者と協働し価値の創造に挑み,未来を切り開いていく力が必要とされている.そのためには,学ぶことと社会とのつながりを意識し,「何を教えるか」という知識の質・量の改善に加え,「どのように学ぶか」という学びの質や深まりを重視することが必要とされている.
2.主体的・対話的な深い学びを導く教育・学習環境としてのICT 上記のような授業の絶えざる改善を進めていくためには,一方で学習環境の改善及びその効果的な利用法にも目を向けていく必要がある.
3.主体的・対話的な深い学びの授業デザインの目を磨くためには 授業にアクティブ・ラーニングの視点を取り入れる際には、「ゴールの姿」と「方法・環境」の両方をしっかりおさえておく必要がある。例えば、「方法・環境」しか見ていない場合は、アクティブ・ラーニングの「型」をなぞるだけとなり、どのような力が育つのかという「ゴール」が分からない授業となってしまう。一方、「ゴールの姿」だけを設定しても、「方法・環境」が十分練られていないと、授業づくりが難しくなる。
これからの授業のデザインは、教員がその授業で身につけさせたい教科の内容と資質・能力を子供の姿のアセスメント情報からより明確にし、学習の内容や方法を検討することがさらに重要となる。当然ながら「本単元に入るために必要な前提となる力をこのクラスの子供がどれくらい持っているかを見定める.そしてこの単元や授業では、ここから入り,この資質・能力のこの部分を伸ばす」といったゴールを明確にすることは行われると思われる.しかし授業にアクティブ・ラーニングの視点を取り入れ,例えば「学ぶ力」や「学びに向かう力」等より意識して指導していくためには,そこに向けて、ここでは思考を広げたいとか、ここでは振り返りをさせたいなど、子どもの学びの姿をイメージしながら、ダイナミックな活動の流れのもつ効果を見定めていく小さな目標(学習活動やそれが持つ効果を見るチェックポイント)を設定する必要がある.図4-1は,「問題解決・発見力」を子供に培っていく際の学習プロセスやそこでのICTなどを生かした学習活動の組み合わせのバリエーションをイメージとして提供してくれている.このように単元デザインを”学びの連続体”としてとらえ、入り口と出口の子供の姿を明確にし,そこでの学びが確かで豊かになる学習活動の組み合わせを考え,どの場面でどのように学びの姿の成果を見るか(形成的評価につながるチェックポイント)を計画し,授業全体をデザインしていく目がより求められてくる.
4.主体的・対話的な深い学びを確かなものとしていくために 一口にアクティブ・ラーニングといっても,いろいろなレベルがある.子どもに気づきを促したいのか,思考を深めさせたいのか,興味・関心を引き出して学びに向かわせたいのかなどによって,議論,探究,表現活動など,行うべき学習活動は異なる.またなかなか自ら学びに向かうことができない子どもたちには,自尊感情を高めることを意図した協働的な学びも考えられる.子どもの状況や目的に応じて,それに適した活動を取り入れることが重要である.
【課題】 (1) 不断の授業改善の視点として言われている「主体的・対話的な深い学び」で想定されている学びの姿を他の人にわかりやすく伝えることを意識してまとめなさい.
資料 教員免許状更新講習プレゼン【第4講】 
【主体的・対話的な深い学びと評価】第4講 
第5講 主体的・対話的な深い学びとコミュニケーション 【学習到達目標】 ・コミュニケーション能力を構成する3要素について説明できる
1.コミュニケーション能力の構造(3つの要素) 人を育てる職業である教師にとって,学習者間での相互理解を深めるためのコミュニケーション能力は,極めて重要です。
 
図1よりコミュニケーション能力は,3つの要素から成り立っているのがわかります。
2.3方向の教育的コミュニケーション 授業でのコミュニケーションは,①教授者の情報提示(指示,説明,発問など),②学習者のお返し(回答,意見など),③教授者の働き返し(正解,ほめるなど)の3つの過程が基本的な考えです。この学習理論をもとにした教育的コミュニケーションを図2に示します。
 
授業は,教授者と学習者,学習者相互間において,上記の教育的コミュニケーションの過程を繰り返すことにより営まれています。授業では,教科書,プリント,黒板,AV,PC,タブレットなど学習を支援する媒体としての教育メディアを活用し,教育的コミュニケーションの改善を図ります。また,図2において教授者からの働き返しをKR(knowledge of results)と言います。これには,正誤を知らせる知的KRと,受容やほめたり励ますなどの情的KRがあり,教授学習過程では重要な役割を果たします。知的KRは,学習者の発言や発表に対して正誤を知らせる認知面にかかわる情報です。情的KRは,学習者の発言や行動に対してほめる,認めるといった情意面にかかわる情報です。教授者の知的KRと情的KRの使い方によって,学習者の理解や意欲が大きく違ってきます。
3.コミュニケーションの分類 (1)言語コミュニケーション(verbal communication) (2)非言語コミュニケーション(nonverbal communication) 
4.現代社会でのコミュニケーションの光と影 スマートフォン,インターネット,Wi-Fiのインフラの充実に加え,LINE,Skype,Facebookなどコミュニケーションツールの無料アプリが普及した現代では,私たちは日々メディアを利用したコミュニケーションを行うようになりました。ここで言うメディア“media”とは,ミディアム“medium”の複数形であり,声や文字などの情報を伝達する媒体のことです。
【課題】 
コミュニケーション実践のためのデジタルWeb教材を行ってレポートにまとめなさい。
【参考・引用文献】 ・林徳治・藤本光司・若杉祥太『主体的に学び意欲を育てる教学改善のすすめ』ぎょうせい,2016
資料 教員免許状更新講習プレゼン【第5講】 
【主体的・対話的な深い学びと評価】第5講 
第6講 学習指導要領とアクティブ・ラーニング 【学習到達目標】 ・21世紀に求められる資質能力について説明できる.
1.21世紀に求められる資質能力と学習環境  
21 世紀の知識基盤社会における「学⼒」は「他者と協働しつつ創造的に⽣きていく」ための資質・能⼒の育成である.そのため,授業では,他者と共に新たな知識を⽣み出す活動を引き出しつつ深い知識を創造させていく経験を,数多く積ませることが重要である.ここでは,21世紀に求められる学力と学習環境について述べる.(1)21世紀型スキル (2) 21世紀型能力 (3)教育用メディア環境 (4)デジタル学習材 
2.学習指導要領の視点 学習指導要領では,図2-2のように,次の「3つの視点」でとらえることができる.
3.アクティブ・ラーニング アクティブ・ラーニングについては,図2-3に示す3つの「新たな学びの視点」としてまとめている.
【課題】 (1)各自で,新たな学びの視点を入れた授業をデザインし,グループでそ  の効果について協議しなさい.
資料 ICTを活用した授業設計(第6講) 
ICTを活用した授業設計第6講 
動画資料 
VIDEO 
第7講 アクティブ・ラーニングとICTの活用 【学習到達目標】 ・アクティブ・ラーニングについて具体例を挙げて説明できる.
1.アクティブ・ラーニング アクティブ・ラーニングについては,平成24年8月中央教育審議会の「新たな未来を築くための大学教育の質的転換に向けて~生涯学び続け,主体的に考える力を育成する大学へ~(答申)」の中に,能動的学修(アクティブ・ラーニング)と括弧書きで記載されている.「能動」の対義語は「受動」であるため,大きなとらえとしては「受動的にならない学習」であるが,先述の諮問文では「課題の発見と解決に向けて主体的・協働的に学ぶ学習」とされている.
の先生方は熱心に取り組まれており,例えば問題解決的な学習や発見学習,体験活動やグループ・ディスカッション,ディベートなどさまざまにある.そういったものもアクティブ・ラーニングに含まれる.
2.ICTの効果的活用と学校学習の時間モデル  
学習者には,それぞれに個性があり,知識の差や興味関心が違う.このような個人差について,教員はどのように考えたらいいか.
図3-2  J・B・キャロル(Carroll)の時間モデル(1)
図3-3  J・B・キャロル(Carroll)の時間モデル(2)
【課題】 (1)アクティブ・ラーニングを授業の中に定着するためには,どのような
資料 ICTを活用した授業設計(第7講) 
ICTを活用した授業設計第7講 
動画資料 
VIDEO 
第8講 新たな評価とICT  【学習到達目標】 ・学力の定義の変遷について説明できる.
1.目標分析  
「目標分析」とは,目標の構造をとらえることで,目標分析をできないと評価規準をつくるのは困難である.つまり,目標自体は平面的で,それだけでは構造はわかりませんが,目標を分析して全体の構造がわかると,評価規準を作成することができる.
2.教育目標の分類  
日本で目標分析が行われるようになったのは,B.S.ブルーム(B.S.Bloom)の「教育目標の分類」の研究以降である.B.S.ブルームらが開発した手法は,教育目標を構造化し,マトリックス上に表現したものである.
3.学 力  
学生の学力が低下しているといった報道をよく耳にする.そもそも,学力とはどのようなものか.ここでは,まず学力について考えてみる.
4.パフォーマンス評価と変容的評価  
「パフォーマンス評価」とは,「パフォーマンス課題」によって学力をパフォーマンスへと可視化し,学力を解釈する評価法である.パフォーマンス評価は,「パフォーマンス課題」に取り組ませることで,子どもの学力を「見える」ようにし,「ルーブリック」という評価基準を使って評価する.したがって,パフォーマンス課題は,評価したいと思う学力ができるだけ直接的に表れるものにする必要がある.
【課題】  
(1) 知識・技能と資質・能力の違いについてグループで協議をして発表しなさい.
資料 ICTを活用した授業設計(第8講) 
ICTを活用した授業設計第8講 
動画資料 
VIDEO 
第9講 ワークショップ 第9講 ワークショップ 
ワークショップ_ワークシート 
第10講 学校における情報セキュリティ及びICT環境整備等に関する研修会 教職員 
教育委員会 
教員養成課程における情報セキュリティを確保した学習環境