【授業】情報処理Ⅱ ~情報と人権~ 【2024 年度版】 本講座のポイント アメリカ国立訓練研究所の研究によると、学習方法と平均学習定着率の関係は「ラーニングピラミッド 」という図で表すことができます。大学の授業や会社の新人研修などでは、講義・実技・議論などさまざまな方法で学習を行いますが、学習時間が限られていて状況では、より効率の良い方法での学習がスムーズに学習内容を身につけることにつながります。
第1講    身の回りの情報化 1.学習のポイント 高度情報化社会とかIT革命などというまでもなく,パソコンやインターネットは急速に普及していますし,それにより,生活にも多くの変化が進んでいることは私たちが実感していることです。ここでは,それをデータにより確認することを目的とします。これらの発展は急速ですので,すぐに時代遅れのものになってしまいます。
2.重点事項 (1)家庭での普及率は40%になりワープロ普及率を超え(ワープロ専用機は有力メーカーが2000年に続々と撤退しました)るなど,家庭でのパソコン所有率・利用率は急速に増加しています。
3.キーワード ムーアの法則,パソコンの諸元,パソコン・携帯電話・デジタルカメラ・インターネットの普及率,ブロードバンド
4.課 題 第1問   インターネットなどの普及は急速であり,現在は本文のデータとはかなり異なっていると思われる。参考URLにより現在のパソコンやインターネットの普及状況を調べましょう。また,あなたのグループ(学校のクラスや会社の部課など)での普及状況と比較してみましょう。
第2問   家庭でのインターネット利用の増加により,どのような家庭での生活の変化,情報提供側の変化が起こっている(将来起こる)と考えられますか。
5.プレゼン資料 6.動画資料 VIDEO 
第2講 ユビキタス・コンピューティング 1.学習のポイント (1)身の回りに多様な情報機器がありますし,特に情報機器とは認識せずに利用していることもあります。
2.重点事項 (1)1988年に米ゼロックス パロアルト研究所のマーク・ワイザー(Mark Weiser)は,人間とコンピュータの相互作用の発展として,「TSSにより,1台のコンピュータを共同利用できる環境」から「パソコンの普及により,1人が1台のコンピュータを使う環境」へと進んできたが,将来は「ユビキタス・コンピューティングの環境」へと発展するといいました(”The Computer for the 21st Century”,Scientific American,1999)。
3.キーワード ユビキタス・コンピューティング、u-Japan、ユビキタスネット社会憲章
4.課 題 第1問  次の文のうち,正しいものには○印をつけ,誤りのものには×印をつけて誤りの理由を示しなさい。
第2問  次の問に答えなさい。
5.プレゼン資料 ユキビタス・コンピューティング1 
ユキビタス・コンピューティング2 
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第3講 企業での情報化 1.学習のポイント (1)情報化を推進してきたのは産業活動であり,産業活動の担い手は企業ですから,企業での情報化は活発です。
2.重点事項 (1)企業での情報化の状況は,企業の規模や業種・業態により大きな差がありますが,現在急速に進んでいる。
3.キーワード 企業での情報機器の普及状況、EUC(エンドユーザ・コンピューティング)、EUCの普及
4.課 題 第1問   企業での情報化では「エンドユーザ・コンピューティング」が重視されています。どうしてそれが重要なのかを考えましょう。
第2問   このような状況において,企業で求められる人材とはどのような知識能力を持つ(あるいは持てる能力のある)人のことでしょうか。いろいろな観点から考えてください。
5.プレゼン資料 6.動画資料 VIDEO 
第4講 情報化社会とIT革命 1.学習のポイント (1)モノと情報の特質に着目して,工業化社会と情報化社会との違いを理解します。
2.重点事項 (1)18世紀の蒸気機関の発明を発端とした機械工業技術の進歩は,それまでの農業社会から工業化社会に移行させ,個人の生活から国家や社会の経済活動まで広い分野を大きく 変化させました。それを産業革命といいます☆。モノ(工業製品)の大量生産やエネルギーの大量消費を中心にした工業化社会は現在まで継続して発展してきました。
3.キーワード 情報化社会、IT革命、工業化社会
4.課 題 第1問  次の文のうち明らかに誤りである文をあげて,誤りの理由を示しなさい。
第2問  次の作業をしなさい
5.プレゼン資料 情報化社会とIT革命 
6.動画資料 VIDEO 
第5講 ITで産業構造が変わる 1.学習のポイント (1)産業界では,インターネットの活用,経済のグローバル化への対処とそれに伴う規制緩和などにより,すでにIT革命が進んでいます。
2.重点事項 (1)インターネットの普及と規制緩和により,新規業種の創出や異業種からの参入が盛んになってきました。
3.キーワード グローバル化、メガ・コンペティション、デ・コンストラクション、デジタル・オポチュニティ、eビジネス
4.課 題 第1問   インターネットは,中小企業が大企業と互角に戦えるデジタル・オポチュニティであるといわれていますが,なぜでしょうか。
第2問   このように変化が激しい環境では,企業はどのような人材を必要とするでしょうか。
5.プレゼン資料 6.動画資料 VIDEO 
第6講 ITで経済が変わる 1.学習のポイント (1)1990年代に米国経済は急速に発展しましたが,その原動力になったのがIT(情報技術)の積極的な活用にあるといわれています。
2.重点事項 (1)ITが経済に与える効果は,次のように考えられます。ITの発展により情報の伝達や加工に要する費用が非常に安価になる(キルダーの仮説)ことにより,ITを利用した分野が急速に発展します。しかも,情報の価値は規模が増大するにつれて急速に高まるのですから,IT環境を整備することは,経済効果を急速に高めることになります。
3.キーワード 経済とIT、ITの効果、米国ITバブルの崩壊
4.課 題 第1問   米国では不況のときにIT投資を行なって経済を復活させたのに,日本では不況が原因で「失われた十年」を続けてきました。その理由は何なのでしょうか。
第2問   早期にIT革命を達成した国とそれに乗り遅れた国とは,将来どのような違いが出てくるでしょうか。
5.プレゼン資料 6.動画資料 VIDEO 第7講 ITで教育が変わる 1.学習のポイント (1)健全な高度情報化社会を維持発展させるには,情報技術や情報リテラシーに関する教育が重視されます。
2.重点事項 (1)小中高校などの初等教育での情報教育の重要性は,以前からも認識されており,「ミレミアム・プロジェクト」などの国の政策,「こねっとプラン」などの民間の支援などが行なわれてきました。
3.キーワード 初等教育の情報化、大学の情報化、授業以外の情報化
4.課 題 第1問   高校まででかなりの情報教育が行なわれるようになると,大学ではどのような情報教育をする(大学生にはどのような知識能力が求められる)でしょうか。
第2問   大学での授業の方法や大学の情報化について,学生の立場から期待することを列挙しましょう。
5.プレゼン資料 第7講 ITで教育が変わる(1) 
第7講 ITで教育が変わる(2) 
6.動画資料 VIDEO 
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第8講 デジタル・デバイド 1.学習のポイント (1)社会が急速な変化をするときには,それに乗れない層が発生しがちですが,そのような弱者を作らないようにすることは社会の責任です。情報弱者を作らないことが健全な情報化社会を構築するために必要です。
2.重点事項 (1)情報活用環境の格差をデジタル・デバイド(Digital Divide:情報格差)といいます。
3.キーワード デジタル・デバイド、デジタル・デバイドの縮小
4.課 題 第1問   「自由競争の世の中なのだから,デジタル・デバイドが発生するのは当然であり,その解消のために税金などの社会資源を使うべきではない」という意見に,人道的な観点ではなく,経済的な観点からどう考えますか。
第2問   デジタル・デバイド解消の政策を期待するまでもなく,私たちは自分が「情報弱者」にならないよう努力することが必要です。それにはどのような知識能力が必要になるでしょうか。
5.プレゼン資料 第8講 デジタル・デバイド 
6.動画資料 VIDEO 
第9講 バリアフリー 1.学習のポイント (1)高年齢者や身体障害者が社会に参加し日常生活をおくるには,それには多くの障壁(バリア)があります。
2.重点事項 
(1)情報化社会はマルチメディアの活用のためにパソコンなどの情報機器の利用が基礎になります。ところが,高齢者や身体障害者にとって,現在の情報機器は使いにくいとか,電子メールやWebページが利用しくいといった障壁があります。
3.キーワード バリアフリー、ネチケット
4.課 題 第1問   高齢者や障害者に適したパソコンとはどのようなパソコンでしょうか。技術的制約や価格面を無視して「理想的な」パソコンのアイデアを列挙してください。
第2問  現状のパソコンを前提としてあなたがWebページを作成するとき,バリアフリーを少なくするために,どのような工夫をすればよいでしょうか。
5.プレゼン資料 第9講 バリアフリー(1) 
第9講 バリアフリー(2) 
6.動画資料 VIDEO 
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第10講 Webアクセシビリティ 1.学習のポイント (1)高齢者・障害者が閲覧しやすいWebページにすることをWebアクセシビリティといいます。ここでは,次の2点について考えます。
2.重点事項 (1)ユーザビリティとは人間工学では古くから用いられてきた用語で,従来は,使いにくさや判りにくさなどのマイナス面がどれだけ小さいかを表す概念でしたが,現在ではむしろ,使いやすさや判りやすさというプラスの面を積極的に求める概念になってきました。
3.キーワード Webアクセシビリティ、リハビリテーション法508条、ウェブコンテンツJIS
4.課 題 第1問  総務省「ウェブ・アクセシビリティ実証実験」の結果報告を読み,高齢者や障害者がどのようなことで戸惑うか,それを解決するにはどのようなことに留意する必要があるかを調べなさい。( http://www2.nict.go.jp/ts/barrierfree/accessibility/proof/index.html)
第2問  目隠しをしてWebページを閲覧しなさい。他の人に読み上げてもらったり,ガイドしてもらったりして,「1」を実感して報告しなさい。自分が作成公開しているページ(それがなければ私の任意のページ)を対象にするとよいでしょう。
第3問  インターネットでは,アクセシビリティに考慮したHTMLの書き方などを説明したサイトが多くあります。そのうち,推奨するサイトとその特徴を報告しなさい。
第4問  ユーザビリティやアクセシビリティの観点から,Webページを評価してランキングした結果を掲載しているページを探しなさい。特に,その評価項目として何を用いているかを調べなさい。
5.プレゼン資料 Webアクセシビリティ(1) 
Webアクセシビリティ(2) 
6.動画資料 VIDEO 
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第11講 IT革命への国の政策 1.学習のポイント (1)IT革命が社会や国際関係に大きな影響を与えることから,国も多様な取り組みをしています。
2.重点事項 (1)2000年11月に「高度情報通信ネットワーク社会形成基本法」(IT基本法)が成立,2001年1月から施行されました。
3.キーワード IT基本法、e-Japan戦略、u-Japan 
4.課 題 第1問  次の文中に適切な語句を挿入しなさい。
2.米国は,積極的な情報化投資により,その[ 3 ]に乗ることができ,低迷していた経済を回復しただけでなく,2000年のITバブル崩壊までの長期にわたり,[ 4 ]と呼ばれるインフレなき経済成長を実現した。それに対して,日本は1990年前後のバブル崩壊や平成不況になると,情報化投資を抑制してしまった。そのために[ 3 ]に乗り遅れてしまい,不況脱出ができない状況になった。これは「[ 5 ]」と呼ばれている。その間に米国どころかアジア諸国にまで追い抜かれ,日本の国際競争力は低下してしまった。
3.この状況を打破するべく,国は2001年1月7日に,[ 6 ]を施行した。同法に基づき設置された[ 7 ]は,日本を2005年までに世界で最高の情報化社会にすることを目標とした[ 8 ]を策定した。
第2問 
2.早期にIT革命を達成した国とそれに乗り遅れた国とは,将来どのような違いが出てくるでしょうか。
5.プレゼン資料 IT革命への国の政策 
6.動画資料 VIDEO 
第12講 情報セキュリティの基礎 1.学習のポイント (1)情報セキュリティの基礎を理解します。
2.重点事項 (1)不正アクセス禁止法(不正アクセス行為の禁止等に関する法律,平成11年8月成立,平成12年2月施行)では,ネットワークを通して
(2)リスクの大きな分野に,個人情報の漏洩があります。個人情報保護法(個人情報の保護に関する法律,平成15年5月成立,平成17年4月全面施行)の目的は次の通りです。
3.キーワード 情報セキュリティ、パスワード、電子署名法、個人情報保護法
4.課 題 第1問  Webで「コンピュータ不正アクセス対策基準」のシステムユーザ基準の個所を調べ,あなたが「なぜこれが必要なのか」と思う事項があれば,それを列挙して,みんなで考えましょう。
第2問  あなたが不正アクセス対策の提案をしたところ,A氏からは「当社には他人のほしがるような情報はないので,不正アクセスがあってもかまわない」,B氏からは「どんなに対策をしても,優秀なハッカーにはかなわないので,やるだけ無駄だ」といわれました。あなたはこれらの意見にどう反論しますか。
5.プレゼン資料 情報セキュリティの基礎 
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第13講 著作権の概要 1.学習のポイント (1)そもそも著作権とは何かについて,その概要を理解します。
2.重点事項 (1)知的財産権とは,発明や著作など人間による知的成果に対する権利と,商標など営業上の無形の財産を保護する権利などを総称した概念です。
3.キーワード 著作権、ライセンス契約、フリーソフト、知的財産権
4.課 題 第1問  もし著作権という概念がなかったら,どのような弊害が起こるでしょうか。
第2問  授業で担当教員が他人の著作をコピーして学生に配布することは著作権法で認められていますが,教員が他人の著作をインターネットのページに登録して学生の自習に供することは認められるでしょうか。いろいろなケースを想定してください。
5.プレゼン資料 第13講 著作権の概要(1) 
第13講 著作権の概要(2) 
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7.資 料 
第14講 プライバシー 1.学習のポイント (1)インターネットで自分に関するデータを入力することがありますが,それらのデータが目的以外に使われないか,第三者に漏れるのではないかという,プライバシーに関する危険が気になります。
2.重点事項 (1)プライバシーとは,「自分のこと」を自分の意思に反して他人に知られたくないということです。
3.キーワード プライバシー、個人情報の漏洩事件、プライバシーポリシー
4.課 題 第1問  個人情報を入力させているサイトを1つ例にとり,入力項目のうち,このサイトを利用するために必要な項目,不必要な項目を分けて列挙し,そう考えて理由を述べましょう。
第2問  個人情報を入力させているいくつかのサイトについて,個人情報保護に関するページがどのように記載されているかを確認しましょう。
5.プレゼン資料 第14講 プライバシー 
6.動画資料 VIDEO 
第15講 個人情報保護法 1.学習のポイント (1)個人情報保護法(個人情報の保護に関する法律)が2003年に公布され,2005年4月から全面施行されました。ここでは,個人情報保護法の概要と関連法規・基準などについて学習します。
2.重点事項 (1)個人情報保護法は正式には「個人情報の保護に関する法律」(平成十五年法律第五十七号)といいます。また,法律では「政令で定める」との記述がありますが,それは個人情報の保護に関する法律施行令(平成15年政令第507号,以下「政令という」)があります。
3.キーワード 個人情報保護法、個人情報保護法ガイドライン、プライバシーマーク
4.課 題 第1問  次の文のうち,正しいものには○印,誤りには×印をつけて誤りの理由を示しなさい。
第2問  次の問に答えなさい
5.プレゼン資料 第15講 個人情報保護法 
6.動画資料 VIDEO 
7.資 料 テキスト アンケート